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シルバーフェニックス戦記 ~護るべきものは~  作者: 夏八木 瀬莉乃
第二章 任務のパートナー
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8 共同任務 その八 ダークルーラの確認

 

 みんなが寝つくと隣のリビングへ戻り、ソファに座る。


「さっき飲ませた薬はグループで作ってるのか?」向かいに座るショウが聞くと「そうよ。まだ開発途中だから副作用が出るときがあるので注意しないといけないけど、少しずつ改良されてるわ」


「あの金属片といい薬といい、一体どんなメンバーがいるんだ?」

「私も詳しく知らないけど、多岐に渡って協力者がいると聞いてるわ」

「表沙汰に協力できない企業や投資家がバックに付いてそうだな」

「そうね」


「どのくらいの種類があるんだ?」

「今手元にあるのは」ポーチの中を見ると「緑は栄養剤で赤が鎮痛剤。黒が解毒剤よ」

「パッケージの色で分けてるのか」


「誤飲しないようにね。それと、色の濃さによって強さがわかるようにもなってるの。色が薄いものは弱くて一回三錠。色が濃くて強いものは一錠ってね」ポーチをバッグにしまう。


 その時ドアがノックされたのでショウが出ると、例の側近がいて「お食事の支度が整っております。ダイニングルームへお越しください」と言うので部屋から出ると鍵を掛ける。


 側近の後から歩いていると「そういえば、聞きたいことがあるの」

「何でございましょうか?」足を止めて振り返る。


「ダークルーラよ」

「あの鏡がなにか?」

「きちんと手入れはしているのでしょうね?」

「もちろんでございます。毎日、メイドが拭き掃除をしております」


「本当に、あなたたちには呆れるわね。あの鏡を台無しにするつもりなの?」

「あ、あの、拭いてはいけないのでしょうか?」


 老師に散々怒られたばかりなのに、まだ怒鳴られるのかとビクビクしている。


「まったく、一体どこからそんな間違った情報を手に入れたのか。まあ、他の所有者が持つ鏡を使い物にならないようにしようと企んでる人がいるから、きっと、その人が流した情報を手に入れてしまったのでしょうね」


「あの、きちんとした人からの情報なので、そのようなことはないと思うのですが」遠慮がちに言い返してくるので「では、その情報を信じて続けなさい。あとでどうなっても知りませんわ」

「いえ、あなた方を信じます。どのようにすればよろしいでしょうか?」


「あとで彼を案内して。手入れのやり方を教えます」後ろにいるショウを指すと「よろしくお願い致します」深々と頭を下げ「あの、間違ったやり方をしていたことは、老師には……」

「今さらあなたを怒っても仕方ないでしょう。黙っておくわ」

「ありがとうございます!」


 二人がダイニングルームへ行くと、老師が来るのを待っていた。


「彼らの様子はいかがかな?」

「回復の兆しが出てきましたわ」

「そうか、そうか」満足そうに頷く。


 二人が席につくと、それぞれのグラスにワインが注がれる。


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