41話 赤竜 グリフォン
2か月空きました。すみません。やっと続きが書けました。仕事忙しすぎです。
次の更新も不定期になりそうですが、読んでいただいている方には申し訳ありませんが長い目でどうぞよろしくお願いします。
鷲の翼が大きく羽ばたく。
自由自在に空を駆けまわりながら、翼の羽ばたきに合わせて見えない刃が襲い掛かる。
風魔法【鎌鼬】である。しかし、メンバー達は武器や盾、または回避動作で攻撃をかわしていく。普段の鍛錬の賜物である。
目視で見えなくとも、魔法である。魔力であればそれを感知することで、自ずと飛んでくる方向、早さが導き出せる。それはもう、感覚の域まで達しているメンバーにとって日常的な行動の一つでしかない。
私に至っては、呼吸に等しい行為である。
いくら放っても当たらないことに苛立ってきたのか、グリフォンたちが、魔法から直接的な攻撃方法に切り替えて来た。体当たりしてくるもの、鋭い爪や嘴で襲い掛かってくるもの。しかも、風魔法の付与付きで。むしろこっちのほうがメインの攻撃だろう。体中に風の刃が付いてる状態、紙一重で避けると斬られるというより、抉られると言ったほうが正しい。実際に、グリフォンが通過した地面が30cm程度掘れているのだ。
ハイネが剣で斬りかかったが、やはり風の刃に阻まれて弾かれてしまう。
「チッ、これならどうだ。【雷斬】」
ハイネの剣にバチバチとスパークが走り、今度は面ではなく点である突きの攻撃を繰り出した。
風の刃の膜に接触した瞬間、轟音と眩しい光を伴いながら見事に貫通した。
攻撃を受け、胴体を貫かれたグリフォンは、血しぶきをあげながら地面へとその巨体を落下させ、まだ死んでないものの、痛みにもがきながら奇声を上げている。
「なるほど、雷系の魔法が有効そうですね・・・・・となると私とハイネとヴァイスさんが雷系の魔法を使える。ヴァイスさんどうですか?」
「某の雷魔法のLvでは貫通までは行かないと思うぞ。まだLv。3だからな」
「分かりました。では私が半数の4体相手するので、他の皆さんでハイネを補助しつつ、戦闘してください」
「承知した」
「さて、私はいつも通りやりますか。雷神よ 我が身に宿れ 我を雷獣と化せ。起きなさい、我が蒼き龍たちよ。【二刀流-百花繚乱[白雷蒼焔]】」
私の現在扱える最強の攻撃手段の一つ。一番使い慣れており、何より最初に編み出した奥義と言っても差し支えない技。目視不可能なスピードで移動し、攻撃を放つ。並みの物では触れただけでその白雷と蒼焔で命を刈り取られ、灰燼と化してしまうほどの威力を誇る。
5分くらいの戦闘で4体のグリフォンの頭と翼が胴体から斬り離され、落下と共に絶命した。
戦闘中なので雷獣化を維持したまま、他のメンバーの所に戻る。残り2体の内、1体は瀕死の状態、もう1体は現在戦闘中である。最初にハイネが貫いたグリフォンもまだ生きているようだ。さすがはランク【A】の魔物だけのことはある。HPやMPの量も多いし、何より私の攻撃を5分間も耐えうるのだから、今までのランク【B】の魔物では瞬殺である。Lvも平均して62とかなり高い。
私は瀕死のグリフォンに近づき、ある魔法を行使した。
この魔法は光魔法の中でも攻撃や回復と言った系統からは離れたもので、しかも使うためにはLv.8まで上げないと使用できない。かなり珍しい類の魔法である。
光魔法Lv.8【ヘテロギ-ハ】
己が種と違う相手との会話が可能。神獣や聖獣、魔物でもこの魔法を使える物が稀にいる。
「グリフォンよ、私の声が聞こえるかい」
『我らが縄張りを侵略してきた者よ。死にぞこないの我に何ようだ。』
「このまま、死を待ちますか?それとも生きたいですか?」
『我らを攻撃しておいて今更何を言い出すかと思えば、生きたいかだと!そんなの決まっているだろう。死にたいと思う奴がいるものか。生きれるのであれば生きたいさ。それに今貴様の仲間と思しきものと闘っているのは我の血縁だ。少し見ておったが、貴様が倒した4名はあれで一グループだ。今闘っている者、最初に斬られた者の3名が人間の言葉を借りれば兄妹といったか。』
「なるほど、ではちょうどいいです。あなたのご兄妹3名、私と契約しませんか?」
『契約だと・・・・・』
「はい、今ここに【魔獣契約の水晶】といったアイテムが3つあります。これはあなた方を私が使い魔として使役するための道具です。契約したからっと言って無茶な命令をするつもりはありませんし、どちらかというと、移動時に乗せて貰って飛んでほしいと言ったほうが正しいですかね。無理に戦闘に参加させるつもりはありません。もちろん衣食住は保証しますよ」
『・・・・ハハハハ。お主は余程物好きだな。我らグリフォンを使い魔とするものなど今までいなかったと思うが。よかろう。もともとお主らに負けて今地面を這いつくばっておるのだ。その契約とやら受けよう。生きられるのであればできることをしてやろう。』
「では、まずは回復させますね。【パーフェクトヒール】」
『おぉ~、身体の痛みが、傷が無くなっていく。お主の強さ、大概化け物時見ておるよの。では、ここに契約しよう、其方の名は何という』
「ミキ。ミキ・シラザギ」
『我、ミキ・シラサギの契約に応じるもの。その証をここに』
グリフォンが水晶に自分の額を当て、そう言の葉を発した。水晶が発光し、光が消えた時、グリフォンの首に首輪と、元の水晶よりは小さくなっていたが、首輪の中央に装飾されていた。
「これで君は私の使い魔になった、これからよろしくね。じゃぁ~、残り2体の子とも契約したいから、私はメンバーを止めて君の兄妹を回復させるから、契約の件を話してくれるかな?」
『了解した、主よ』
私はメンバーの戦闘に割り込み、みんなに武器をしまうようにお願いした。そして、グリフォン2体に回復魔法を掛ける。そこに、先ほど使い魔になったグリフォンが兄妹に事情を説明しているのだろう。3体のグリフォンが向き合って「グル、グルル」と喉を鳴らしている。そして3分くらいの後、グリフォンがこっちを、私の前によって来た。
グリ1『主よ、我が兄妹も契約の件、了承した。証を立てる。よろしか?』
「ありがとう、では水晶に額を」
2体のグリフォンが私の手の上にある水晶に額を当て、発光する。2体の首元にも同様の首輪が付いていた。
「痛い思いをさせてたね。ごめんね。これからよろしく頼むよ。」
グリ2『我らとて其方らを殺すつもりで戦っていたのだ。お互い様である。兄から契約の件を聞いた時は驚いたが、よろしく頼む。』
グリ3『お願いします』
メンバーにグリフォンの3匹を使い魔にしたことを改めて報告し、この戦いは終わりを迎えた。
ちなみに・・・
グリ1=オス(長男)=グリモア
グリ2=オス(次男)=グリフィス
グリ3=メス(長女)=グリシア
と命名しました。
兄妹仲良しっぽいので、ありがたい。
倒したグリフォン4体は私のアイテムボックスに丸ごと収納しました。後で解体して、材料で使える牙や爪、羽と食料に出来る肉を分けようと思います。
少し、疲れたのでメンバーとグリ3兄妹と一緒に一度安全エリアまで移動して休息をすることにした。
グリモアのお腹辺りを背もたれにして座ってみると、羽毛がふわふわで気持ちいいです。
これは「グリフォンを一家に1匹」という言葉を造語して広めてもいいのではないだろうかw




