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金曜日は雨を知らない②
第二章
呼び出しの便り
差出人――冒険者ギルド。
僕が差出人を呟くと、先生は勢いよく立ち上がった。
椅子が後ろに倒れ、ガタンと衝突音が鳴り響いたのを気にも留めない。
散乱した机から迷うことなくペーパーナイフを取り出し、そのまま机で封筒を開封し始めた。
急いでるが品のある優雅な動きだった。
封を切る指がやけに優しい。
取り出された1枚手紙を読むと、また口元がわずかに歪んで、笑みをつくった。
「退屈は罪だ」
独り言のように言う。
それから私を見る。
灰色だった瞳が、子供のように光り輝いている。
「真実は、我々を待っている」
決め台詞だった。
手紙の内容がよっぽど琴線に触れたらしい。
外套を羽織る動作まで芝居がかっている。
僕も慌ててコートを掴んで、教授に引っ張られるように事務所を飛び出した。
よく晴れた金曜日だった。
今回はどんなことがあのるのだろうか。




