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鬼王VS悪魔〈後編〉

 

「鬼王、悪い報告だ」

「なんだ?」

「今俺の耳で聞き取ったんだが、⋯⋯鬼王の放った爆炎弾が通り過ぎた後から悪魔が階段から出てきたから火炎弾意味なかったぞ」

「まじかよ」


 鬼王と人狼はひたすら走りながら階段を探していた。

 しかし、


「よっと」

「え?人狼いつから空中散歩をマスターしてたんだ?あああ」


 ビルの窓ガラスのない窓から落ちてしまう。

 人狼は『気』を使って空中散歩で隣のビルに移るが、鬼王は使えず、落下する。

 着地した時に地面にクレータが出来るが気にしないで人狼が行ったビルに走る。

 悪魔は鬼王を追い掛けるように落下してビルに入る。


「あいつ悪魔の癖に足速いな」

『鬼ごっこは終わりだ』

「はん!どうだかな、【鬼火】」


 手に青白い火を作り出し悪魔に飛ばす。


『私は物理、魔法、共に耐性が高いんだよ!』


 小さな火で、魔力も一切感じない火なんて効かないと思ってそのまま突っ込もうとした悪魔がある違和感に気づく。


『魔力が無い?』

「さすがだな」


 悪魔は念の為火を回避する。

 特に爆発が起こるでもなく火はビルの内部に引火する。


「特に燃え移る訳でもないから放置でいいか」


 この火は特別なので周りに引火する事はない。


『一体どんな小細工かは知らんが私には効かないぞ』

「どうだろうな」


 鬼王はビルの内部を走り、悪魔から放たれる魔法を回避したりビル内部にある適当な物を飛ばしたりして時間を稼ぎながら階段を探す。


「【妖刀剣斬】」


 血気丸にエネルギーを纏わせ、それを遠距離斬撃攻撃として放つ。


『結界』


 悪魔は念の為の処置として結界で防御するが、結界が割て斬撃が悪魔まで、届く。

 悪魔は寸前のところで体を捻り、躱す。


『一体なんなのだ』

「くく、知らないのか?ここ、日本では『鬼』は妖怪の一種なんだよ」

『だから、どうした?』

「だいぶ冷静になっているようだが、所詮はその程度か」

『なんだと?』

「ふん。さっきのが何か、教えるとでも?ヒントはやったがな」


 鬼王は一通り煽りを入れてから後ろにある階段を登る。

 普通に登るのは不味いので、跳躍して頭突きで階段を破りながら登っていく。


『石頭め』


 鬼王が作った穴を悪魔は跳躍して通る。


「馬鹿正直に通る奴がいるか!【妖流】」

『チッ』


 鬼王はエネルギーの本流を穴に通して悪魔を妨害するが、悪魔は体を捻り階段に足を落ち着ける。

 そのうちに鬼王は階段エリアを脱出する。

 今、鬼王達がいる階層は10階だ。

 悪魔は魔力を直接操作で『魔法』ではなく『属性魔力』での攻撃に変えた。

 不規則な動きをしながら鬼王を攻撃する。

 辺りの物を塵にしながら。


「炎属性か?」


『属性魔力』の攻撃に鬼王は先程まで使っていたエネルギーで真似るようにして攻撃に対応していく。


『くっそ面倒臭い』

「お互い様だろ」


 アクトバティクな動きをしながら互いに触手のように『魔力』やエネルギーを飛ばしていく。

 攻防中でも移動は欠かせない。

 鬼王は『属性魔力』を弾き、隙を突いてエネルギーで攻撃を仕掛けるが、悪魔は1度魔力の流れを切り、再び作り出して防御する。

 それを繰り返しながら鬼王は階段を目指す。


 一方人狼は


「あいつらは下の階層か、俺も1回に降りて挟み撃ちにするべきか?てか、ここは何階層だ?」


 人狼のいる所は20階に当たる。

 人狼は少し考えた後に飛び降りる。

 気配を殺し、魔力を押さえ込み、音を立てずに、落下する。

 着地した後に鬼王達のところに向かう。

 悪魔と挟み撃ちするために。


 鬼王達


「魔力を直接放射するとすぐに魔力切れになると思うが?」

『貴様と一緒にするな!』

「俺は魔力なんて使ってねぇんだよ」

『黙れ!』


 鬼王は魔力を使っていない。

 悪魔は魔法耐性や物理耐性が高いが、鬼王が使っているエネルギーは魔力でも物理でもないので耐性がない。


 悪魔は考える。

 このエネルギー物質は一体なんなのか?どうして互角に戦えているのか?どうしたら勝てるのか?

 悪魔は戦いの中でも色々な思考を重ねて考える。

 システムに関し無い事を考える。この世界の歴史や諸々を探り寄せる。


 この悪魔の趣味は自分の知らない知識を得る事だ。

 なので、人間に化けて本屋等に行って本を読んだりしていた。


(化ける?)


 悪魔は答えに近づけた感覚に陥り、線と線が繋がった感覚を掴む。


(そうか!ここは日本!日本有名の妖怪は『鬼』!つまり、こいつが使用しているのは『妖怪の力』、『妖力』か、)

『分かったぞ!お前の力の正体が!』

「今更か?遅いな」

『ふ、ふふ、ああははははは!お前は妖怪ではない魔物だ!どうやって妖力を操れるようになったかは知らんがそう長くは持たないだろう?時間が過ぎれば妖力が使えなくなり、そして魔法では私に意味が無い。そもそもお前らには制限時間がある筈だ!近接戦闘は互角!いずれ私が勝つ!』

「それは、どうかな?」


 妖怪は人の恐れから具現化された存在。

 人の様々な感情、思い込みに寄って作り出された存在が妖怪なのだ。


「どこぞの魔王が人々の最大の負の感情『絶望』を大量に放出させたお陰で、俺の妖力は減らない!つまり、ずっと妖力を使えるんだよ!」

『なに?!だ、だが、私はそんな簡単に勝てない!制限時間になってお前の負けだ』


 鬼王と人狼の残り時間は後3時間程。


「お前はまだ、全てを分かっている訳では無い」

『なんだと?』

「お前は、どうして、結界が破壊されたと思わなかったのか?」

『⋯⋯ッ!』


 鬼王は『妖力』と共に『気』も混ぜていたのだ。

『妖力』で形を形成し、速力や打撃力、破壊力を生み出し、『気』で貫通力に集中していたのだ。

 それによって悪魔の結界を貫通、破壊したのだ。


「そろそろ終わりの時間だな」

『多重結界ッ!』


 悪魔の生存本能が結界を本気で張れ、と語ってきたのだ。

 悪魔は自身の生存本能に従い本気で結界を張った。


「人狼ぅぅ!合わせろぉぉ!【妖龍爆風】!」

「光気術、【閃光気放】!」


 悪魔の前方からは『妖力』と『気』と『魔力』、鬼王の全力込めた龍の形を具現化したエネルギーが結界に叩き付けられ、後方からは『気』と『魔力』、人狼の全力の閃光が叩き付けられていた。


『ぐふっな、ま、不味い、た、多重、けっかい』

「間に合わねぇよぉぉ!」


 鬼王の宣言通りに悪魔は再度結界を張ろうとしたが、間に合わず、結界が破壊されて龍の形をした3種複合のエネルギーと2種複合の閃光に挟まれて浴びる。


『ぐぅううああああああ』


 悪魔は塵となった。


「魂だけは許してやる」キリッ

「ダサい決め台詞だな」

「人狼、そこは何も言わないところじゃない?」

「知らん!ほら、次のところに行くぞ」

「人狼、たくましくなったな。はは」

今作品をお読み頂き感謝致します。

「次回が気になる!」「また読みたい!」と思って頂けましたら幸いです。


強い励みになりますので是非良ければ『評価・ブックマーク』をよろしくお願いします。


感想もお待ちしております。

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