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奏の決意

 私の昔は黒髪で人とあんまり関わってなかった。

 よく告白されたが全てを振っていたらスクールカースト上位の人達に「何透かしてんだよ」とか言われる。

 それだけなら良いのだが教科書等も隠されたりもしていた。

 どうしてこんな事になっているのか分からんけど、ただ面倒くさがった。

 母はちょっとした病気で寝込んでいた。

 教室ではずっと小説を読んでいた。

 特に口下手なつもりではないのだが、気弱イメージを持たれ男子から良く守るよ的な事を言われ告白された。

 私の何処が良いのだろうか?全く分からない。

 高校生での楽しみはバイトだった。

 特に家が貧しい訳では無いのだが、働くのが楽しく、自分で稼いだお金で何かを買うのが好きだった。

 バイトはウエイトレスの仕事をしていた。

 そこで少し嫌な事があった。


「奏ちゃん、俺の女になれよ」

「嫌です」

「はぁ?奏ちゃんよ〜俺の事、ずっと見てたよな?俺のこと好きなんだろ?でも、声を掛けれないから、俺から声を掛けてあげたんだよ?なあ、俺の事好きなんだから俺の⋯⋯」

「ナルシストは辞めてください。自意識過剰です。私は貴方の事を何とも思ってません」


 素直に答えたのだが、それがいけなかった。


「はぁあ?お前なに調子のってんの?ちょっと可愛いからって高飛車すぎんだよ!ああ?」

「うざ(のっているつもりはありません。自分の事可愛いって思ってません。なので帰らせてください)」

「建前と本音が逆になってるぞ?」

「⋯⋯」


 流石にこれは恥ずかしい。


「ちょっと何してるよ君達」

「チィ」


 先輩は店長が来た事よってそそくさと逃げ帰った。


「店長、ありがとうございます」

「奏くん、君は可愛いからもう少し気をつけようね?」

「何様だよ(分かりました)」

「本音⋯⋯出てるよ?」

「時々あるんです」

「はは、⋯⋯気をつけてね?」

「はい」


 乾いた笑みを浮かべながら店長は去っていく。

 私は自分の制服を脱いでから自分の服に着替えて家に帰るために自転車に跨る。


「あんな阿呆(先輩)だから何かやって来そうだな。お父さんに相談しようかな?⋯⋯頼りにならなそうだな」


 自転車で坂を下りながら風を浴びている。

 夜の坂道を颯爽と下るととても気持ちが良い。


「はぁ〜お母さんの病気治らないかな。それにしても、平和だ」


 別にイジメられても何も思わない。馬鹿にされても何も思わない。告白、アプローチ、何されようとも何も思わない。

 ただの無だ。


「陰口で無の悪魔って呼ばれているけど、あながち間違いでは無いかもね」


 途中にある自動販売機で缶コーヒーを購入して飲み干す。


「カフェインが染み渡る」


 別にカフェイン中毒では無いつもりだが、バイトの終わりにはこの自動販売機で缶コーヒーを購入して飲む事がルーティンになっている。


「私が可愛いね。⋯⋯阿呆くさい」


 顔が少し人並みより整っている事は何となく自覚している。

 母親がそうなのだから。

 でも、髪の毛がもう少しサラサラして欲しいとは思う。

 モデルにならないかと誘われた事があるが、私のモデルイメージはお金を稼ぐ為に身体も使うイメージなので嫌悪感しかない。

 ただの偏見だが私のイメージはこれだ。


「この時間ならリアルタイムでアニメ見れるな」


 私は特に隠してないオタクだと思っている。

 アニメは好きだし、それに関するグッズも集めている。

 その為には早めにか要らなくてはならない。


「まあ、私もムカつく時あるけどね」


 私がムカつく、イライラする時は相手の目を見て分かる。

 相手を見下す目は嫌いだ。相手を品定めをするような目はもっと嫌いだ。

 その下から上まで舐め回すような目線が気持ち悪く滅茶苦茶嫌いだ。


「明日も学校つれー」


 特に頭が良い訳では無い私は学校で馬鹿にされる。

 私をイジメてくる女子達には少しばかり感謝している。

 何故かって?あいつらが私をイジメると男子が寄り付かなくなるのだ。

 告白で呼び出されて時間を潰す寄りかはそっちの方が楽で良いのだ。

 隠されたら探すまで、机や椅子に落書きされたら消すまで、殴られ蹴られの暴力は耐えるまで、それで充分だ。

 別に行く必要はないだろうが、それだと変な噂が流されるので厄介なのだ。


「はぁ〜」


 それから数分で帰宅する。


「ただいま〜」

「ああおかえり〜」

「お〜うご飯出来てる?」

「出来てるぞ」


 今日の晩御飯を食べ終え、諸々を済まして眠る。


 翌朝、ダンジョンが出来てました。


 何を言っているのか分からないと思うが私も分からない。

 昨日は何もなかった。しかし、寝て起きたらダンジョンと呼ばれているモノが出来ているのだ。


「はわはわ」

「なんだよこれ?」


 はわはわとよく分からないテンパリ方をしていたら父親は冷静になんだこれは?と考える込む。


 それから数ヶ月


 冒険者として活動出来るようになった。

 ダンジョンが出来てから日に日に髪の色が旋毛かは黒から白銀に変わっていた。

 最初は白髪みたいで「既に老化が!」と慌てたものだ。

 今ではこの髪は気に入っている。

 私は冒険者になった。

 冒険者になって2ヶ月で迷宮崩壊ダンジョンフロンティアに出会った。

 ユニークスキル『空間魔法』の『空間』を使って空間を把握し、救助等を率先してやっていた。

 その時、私をイジメて来た女子を助けたのだが、その時驚いた。


「奏、昔イジメた私を助けてくれてありがとう」

「気にしてないよ」


 まず、ありがとうが言えている事に驚いて、その次は私は昔と姿が全く違うのに私だと気付いて、私の髪を見て嫌悪感を示さなかった事に驚いた。

 この髪になってから周りの人から、近所の人からも、煙たがれたのだ。

 告白してきた男子もキモイと言って私を煙たがる。

 男子はどうでも良くて、近所の人から煙たがれたのが1番心が傷付いた。

 昔から知り合いの人にあんな目をされる気持ちは殆どの人が分からないだろう。

 なのに、この人は、そんな目ではなく、謝罪、感謝の目をしていたのだ。


「出会い方、接し方さえ違えば友達になっていたかもしれないね」

「はは」


 私は1人ボッチだった。

 でも、今は違う。

 少し、かなり、滅茶苦茶無理矢理翔さんを入団させた。

 後悔も反省もしてないが、翔さんに現状の気持ちを聞くつもりでいる。後悔も反省もしてないよ?ほんだよ。


 そして、私はボッチでは無くなった。

『白銀の剣』パーティに居ても私の友達はいなかった。

 しかし、私に友達、心から信用出来る親友に出会った。

 楓だ。

 楓は私の事を1人の人として見てくれる。

 品定めするような目では無く、友達として見ている目を何時ものしてくれる。

 純粋で分かりやすい楓、そこも可愛いところだと思っている。


 そんな、大切な親友を操っているあの魔王がウザイ。

 大切な友を、大切な親友を、操っている魔王がウザイ。


「だから、そんな奴に従っているお前が嫌いだ。その品定めする目をするお前が嫌いだ!私の邪魔をするならお前を殺す!」

『何を言うかと思ったら、お前にできると思うか?』

「出来る?出来ない?そんなんじゃあねぇ、私がお前を殺る!それだけだ!」

『⋯⋯(口悪いなおい)!』


 私は白虎(ウザイ壁)を壊す!

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