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『君と出逢ってから始まる物語』  作者: ガネット
第二章:新たな旅と旅の続き
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第四節:再訪の森

道中、ミリアは剣術のコツや魔力の巡らせ方をペルセウスに教わりながら、並んで道を歩いていた。


「うぅ〜、剣術はやっぱり難しいよ〜……! ボク、魔力の使い方の方が得意かもしれない!」


「剣術なんてものは、実戦を重ねていけば自然と体に馴染む。今の段階で大事なのは、魔力の効率的な使い方だ」


そんな師匠と弟子らしい会話を交わしながら進んでいくと、やがて視界の先に『深緑の森』の深い木々が見えてきた。 


「あっ……見えてきたね……」


ミリアがこの森に足を踏み入れたのは、あのハイオークに襲われて命からがら逃げ延びて以来だ。

つまり、彼女にとってはあのトラウマ以来となる、久々の魔物との戦闘が待ち受けているかもしれない場所でもある。

普通の冒険者なら、少し足が竦んでもおかしくない場面だが——


「ダンジョンまだかなー! お宝っ! お宝〜っ!」


どうやら彼女の頭の中に、恐怖なんて感情は微塵もないらしかった。


「お前……ハイオークにボコボコにされてたのに、怖くないのか?」


ペルセウスが呆れたように尋ねると、ミリアは不思議そうに首をかしげる。


「ふぇ? なんで〜? ペルが一緒にいてくれるから全然怖くないよ! もしまたハイオークに出会っても、今度はボクが勝つしねっ!」


胸を張って自信満々に言い切るミリア。それを見たペルセウスは、どこか懐かしむように穏やかに目を細めた。

そうこうしているうちに、二人は森の入り口へと辿り着く。

木々の間から漂う湿った空気は、ミリアが昔ここで薬草採取をしていた頃と何一つ変わっていない。


「この奥にお宝……じゃなくて、ダンジョンがっ!?」


「……本音が漏れているぞ。まあそうだ、森の奥に古い遺跡がある。……まあ、宝はほぼ無いだろうがな」


ペルセウスのあっさりとした言葉に、ミリアはあからさまにガッカリした表情と声を上げた。


「そりゃそっかぁ〜! 探索済みの遺跡だもんね……。でもでも、一つくらいお宝を残しておいてくれてもいいじゃん〜っ!」


ブーブーと文句を言いながら、青々とした木々の中を進んでいく。

——ガサガサッ! ガサガサッ!

突然、少し離れた茂みが大きく揺れ、音を立てた。

その音が聞こえた一瞬後には、ペルセウスはすでに腰の黒い剣を抜き、構えを取っていた。


(えっ……剣を構えるの、早すぎっ!?)


ペルセウスの神業のような反応速度に驚きつつも、ミリアも慌てて自分の剣を構える。


「来るぞ。……今回はミリア、お前が相手をしろ」 


言うや否や、ペルセウスはスッと2、3歩後ろへと下がり、見守る体勢に入った。


「おっけー、任せてよっ!」


茂みを押し分けて飛び出してきたのは、丸々としたコッコが3匹。

そして——その後ろから、全身が黒ずんでいて二回りほど巨大な『ボスコッコ』が1匹。計4匹の魔物群だった。


「うっ……うわぁ〜〜! コッコだぁぁっ! 今日のご飯、決まりだねっ!」


敵の姿を見た瞬間、ミリアの瞳に『食材』としての輝きが宿る。

一瞬で足元に魔力を集中させると、疾風のような踏み込みで間合いを詰めた。

昔のミリアとはまるで違う素早い連撃で、あっさりと3匹のコッコを討ち倒す。


「ボスコッコなんて初めて見たよ! はぁぁっ!」


残るボスコッコへ向かって剣を振りかざすが、流石はボスというべきか、その巨体に見合わず動きがかなり速い。


「ゴゲェェーーッ!!」


怒りに羽を逆立てたボスコッコの猛攻が襲いかかってくる。

巨体から繰り出される鋭いクチバシと爪の連撃。

だが、昨日から『身体強化のコントロール』を身体に叩き込んでいるミリアは、紙一重のところでそれを素早く回避した。

——シュッ……!

身を翻してできた一瞬の隙。ミリアは腕に魔力を一瞬で集中させ、すれ違いざまに全力のカウンターを叩き込む!

——ズバァンッ!

鋭く放たれた一撃は見事にボスコッコへ致命傷を与え、巨体を一発で倒してみせた。


「やったよ! ペル〜! 今日は豪華なご飯が食べられるねっ!」


「飯のことばかりだな。……まあ、コッコくらいで手間取っていたら、俺がお前をやっていたところだがな」


ペルセウスは手刀をビビらせるようにスッと構えて見せる。

ミリアは思わず首をすくめた。


(ひぇっ……!)


「フッ、冗談だ。さて、先に進むぞ。目的地はもう近い」


「了解です! ししょー!」


ピンと敬礼のポーズをしながら元気よく返事をするミリア。

それからしばらく歩いていくと、いかにも歴史を感じさせる古い遺跡が見えてきた。

道には折れた柱や倒れた石柱が転がり、遺跡の周りはもちろん木々が生い茂り、長く伸びたツルや雑草が覆い尽くしている。


「うわぁ〜〜っ! これが遺跡……ダンジョンっ! 早く中に入ろうよっ!」


ミリアが目を輝かせながらペルセウスの方を振り向いた——その瞬間。

ドシン……ドシン……ッ!

遺跡の奥の暗がりから、空気を揺らすほどの大きな足音が響いてきた——。

んー、ここら辺にお宝落ちてないかな〜……?

……あっ! ごめんごめん、気づかなかったよ〜! ミリアだよー!

今回も最後まで読んでくれてありがとっ!

今ね、お宝を探してたんだけど……全然見つからなくてー。

うわぁ、夢中になって探してたら、いつの間にか服が土だらけになっちゃったよぉ……!

それじゃあ、また次回も読んでくれると嬉しいな! またね〜!

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