表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/5

Dパート

「なるほど、夜間再配は待機時間も問題なんですね。確かにお客様にもご都合があって、解決が難しいですね」


だからこそ、宅配BOXの設置や置き配が騒がれたりするんですけれども。

それで確かに負担は減ったのは事実です。


「夜間再配をやる人間は、基本的に、1人で済むようになりましたからね」


でも、0にするってのは不可能だと思います。

1でもあれば、時間は守る必要も出てきます。

再配達の大変さも、その数よりも拘束時間の方が長いと言えます。人件費云々でやっぱり、夜勤の専属者って置きづらいんですよね。また、夜勤者というのは難しいです。


「時に尾沢さんって子持ちです?」

「はい。もう10歳なんでスマホやゲームに夢中ですけど」


世の中。労働者の気持ちを考えて欲しいってのと、現場の事情も考えろってのもありまして……。


「ん?なになに?」

「我まで憐れむ目を向けるな」


根羽 + 堀山を見て


「「はぁ~~~…………」」

「「2人の部長がクソみたいなため息をつくな!!」」


これは、ここに限った話ではないんですけど。

夜勤業務ができない家庭の事情とかあったりするんですよね。子供の送り迎えとか、介護とか色々と……。で、ものすげー、酷い言い方をしますけれど。


「家庭で必要とされない人間が必要なんですよ、この時間帯のお仕事には」

「毒があり過ぎるだろ、蓮山部長!!」

「テメェ、殺すぞ!!全世界の社会人を敵に回してんぞ!!」


夜勤業務の終わりって、班でアンバランスがありますが。確実に言えるのは、早くても19時30分なんですよね。小さい子供の送り迎えとか、家庭を持ってる方々は、こーいう夜勤業務をパスできる権限があるんです。

もちろん、子持ちで夜勤業務をされている方もいます。


「幼稚園に子供を連れて行くのは、夜勤者の方が良いからな」


でも、それくらいなんですよね。別に、朝の出勤ついでに子供の見送りとかやってますし。……逆に子供を迎えたりする場合、夜勤業務なんかできないんです。

他にも仕事の関係ではなく、遠い地域にお住まいの方もまた、夜勤業務をパスできます(会社の都合とかにもよるけど、ウチの班は可)。


「だから、会社の近くに住んでて!!家庭を持ってなくて!!そんで持って一日中、暇な野郎が夜勤をやってくれるのが、この会社としては都合がいい!!」

「クソ過ぎることを言いますね!!郵便局で頑張って働いてる方が、怒りますよ!!」


事実ですもん。

夜勤をやらされる OR 会社内に残ってる方達って。残業代が欲しいのはもちろんですが、


「家に帰りたくない連中が多い」


プライベートが薄いというか、融通が利く方が夜勤業務を任されます。


「今は日勤から夜勤まで配達をしていると仰っていましたね。その人達ってもしや」

「尾沢さん、勘がいいね」


9割以上は、

独身で、家に帰っても何もすることがなくて、配達業務にも問題がない連中ばっかりなんだよ~~。

だからこそ、日中から夜勤の業務までの仕事内容が可能なんですよ~~。


「嘘をつくなーーー!!我には子供が3人もおるわーーー!!この魔王だって、既婚者をちゃんとやっとるわーー!!子供の教育費と家のローンを舐めるんじゃなーーい!!」


と、怒鳴る既婚者の代表として、堀山班長がキレてくれる。

もちろん、子持ちの方も日中から夜勤までやる仕事をしますが、……やってくれる曜日ってのは決まってるし、ほとんど合ってないようなもんです。


「な、なかなかにギスギスした職場になるんですね」

「だから、結婚はしとけという事だ。ついでに子供も作っておけ(子供がいない家庭の場合、これをよくされますよ)」


……で、班によって、配達地域の格差があるように。

班内の班員の構成によって、格差があります。これがどんな会社にもある、職場の人間関係に繋がります。班内の人間 = 自分と一緒に働く方達って言えますからね。


先ほども言うように、


「会社の近くに住んでて、なおかつ融通が利く家庭環境を持っていて、日勤から夜勤までこなしてくれる人間ってどんだけいる?尾沢さんは働く方かい?」

「自分は働いている方ですけど、……自分以上に働く方もいますね」


夜勤の専属者が難しい理由の一つ、そーいう希望で働いてくれる人材が少なく、会社にも利益が少ないこともあります。

班内の雰囲気が良い場合というのは、


曜日を決めて、

月曜日はAさん、 火曜日はBさん、 水曜日はCさん、 木曜日はDさん、 金曜日はEさん


みたいな感じになりますし、急な休みが入ったりしたら、すぐに交換ができたりするんですが。

そこまでの人数が足りないのも現状で、酷いところは


月曜日はAさん、 火曜日はBさん、 水曜日はBさん、 木曜日はBさん、 金曜日はBさん


というような、4連続以上も、1人が請け負っている職場もあります。もちろん、そーいう場合は勤務時間を少し後ろにするんですれけども……。できない職場環境もあるので、Bさんがず~~っと、日勤から夜勤までやってたりします。

そんな通しができるのも50代前半ぐらいまでで、後半になるともう、


「息切れがやばい」


身体にガタが来ちゃうんですよね。(個人差があるけど)

現場の平均年齢はもう50代を超えていて、すっごいお爺ちゃんが配達してたりもします。

人が倒れれば、余計に現場が疲弊するんで、大事に扱うものですけれどね。


「待機時間が長いってのも現場の実情でもあるし、その業務をやってくれる人材の少なさもあるんだよ」


社内政治にはなりますが、日頃から融通がきいて、仕事ができる方って、貴重です。

なので、それさえできるのなら、多くの仕事に困る事はないですよ。

お前なんかクビだーって言われる人なんて、10年以上も働いていますけど、2人しか見かけません。その2人も頻繁に交通事故を起こすわ、誤配はするわ、仕事は遅いわ、お客様と揉め事を起こすわで、……日頃から問題がある方達でしたのでね。



挿絵(By みてみん)




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ