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イリスの成果

 今日の修業が終わり、オレは家に戻る。

今から寝るまで勉強が始まるのだ。

リビングに入るとイリスとオールがいた。

イリスとオールさんの周りにはキノコと植物がある。

イリスはそれを後ろに置いてある二つの籠に高速で仕分けていく。



 これは直感を鍛える修業らしい。

オレとプラータさんは思考型でイリスさんとオールさんは直感型に分類されるそうだ。

キノコと植物の中に意図的に強い毒があるものが混じっており、それを直感で分けていく修業らしい。

キノコから色や形、匂いや肌触りなどを読み取り、すぐに決断を下す。

詳しいことは知らないが、オールさんいわく直感とは五感の延長線上にあるらしく、五感を鍛えれば直感の的中率が上がっていくそうだ。

極限まで鍛えれば初見で毒物を見分けることができるらしい。



「イツキ、おかえりー。」

「ただいま。」

 オレが戻ってきたのに気付き、イリスは手を動かしながらオレに声を掛けてきた。

オレもそれに答えるのだが、イリスの集中力が乱れたみたいだ、毒なしの籠に毒キノコが投げ入れられるのが見えた。

オールさんが籠に入る前にそれをキャッチし、イリスに拳骨を落とす。

イリスは頭を押さえて蹲った、とても痛そうだ。

「集中力を乱すな!もう一度始めからじゃ!。」

籠をひっくり返し、仕分けられていたはずの有毒と無毒の二つを混ぜ合わせる。

イリスはそれを涙目で見ていた。

まだまだ終わりそうにないようだ。



 一足先に授業が始まった。

プラータさんは特にオレの方を厳しく教えてくれている。

思考型には知識が多く必要なので、仕方がない。

直感型は五感で読み取った情報を重視するのに対して、思考型は頭の中の情報、知識を重視していく。

イリスがいないときは魔物の生態や魔法などを中心に授業が展開される。



 イリスも仕分けが終わり、授業に参加した。

オレもイリスも獣人語で会話は出来るようになったが、読み書きがまだまだだ。

今日も激マズエチアドリンク片手に勉強をする。

日増しに不味さが上がっているような気がするのは気のせいだろうか。

苦さと渋味のほかに酸っぱさがある気がするのだ。



 そういえばもう一つ変わったことがある。

イリスがフォークとスプーンを使えるようになったことだ。

プラータさんがイリスに課している修業の副産物らしい。

なにをしてるかは知らないが器用さが不可欠だと聞いた。

何かしらの戦闘技術を教わっているそうだ。



 ホームシックに罹る暇がないぐらいしごかれているのはありがたいが、もう少し手加減してほしいと思うのは我儘なのだろうか。

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