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思考型

 今、プラータさんは特訓に使う道具を家から持ってくるためにここにはいない。

その間オレは演武を(おこな)っている。

地面に座り込んで休憩したいが、横ではシルバーが見張っているのでできなかった。

プラータさんが(おこな)う特訓はとても不安だった。

もうキツイのは確定だが、痛いのは勘弁してほしい。



 グルルゥとシルバーが唸り声を上げる、サボるなということだろう。

少し疎かになっていたみたいだ。

気を引き締めて、昨日のように技を磨いていく。



 プラータさんが大きな木箱を抱えて戻ってきた。

木箱から薄い光が漏れている。

中に何か光源となるものが入っているみたいだ。



 それは淡い光を放つ石だった。

『これは燐光石って言って、ランプとかの材料になるものよ。』

『これはクズ石だから、材料にできないけどこれからやることには使えるのよ。』

なにをするつもりだろう?。



『これを今からあなたに投げまくるから避けなさい。』

そう言い、プラータさんはオレに燐光石を投げてきた。

石はオレの真横を通り、後ろにある木のぶつかり、砕ける。

『合格ラインは完全回避よ、それ以外はおしおきだから。』



 それから、特訓という名の拷問が始まった。

ボクサーが練習でピンポン玉を避けるというのをテレビで見たことあるが、これは石だ。

当たったら超痛い。

イリスがいたら回避できただろうが、オレ一人ではまったく避けれなかった。

オレは箱の中の石の7割近く命中してしまった。



『なぜ、あなたがそんなに当たるかわかる?。』

『反射神経でしょうか?』

『それもあるけど、あなたは中途半端なのよ。』

『中途半端?。』

 たしかにオレはいろいろと中途半端な部分があるが、これとは関係ないように思える。



『あなたは思考型なのに直感に頼っているの、それじゃあ駄目よ。』

『思考型ってなんでしょうか?。』

『自らの行動を思考によって決める人間よ。』

『それに対して、勘に頼る人たちを直感型と私は呼んでいるわ。』

思考型と直感型か、オレが思考型ならイリスは直感型だろうな。



 常にオレはいろんなことを考えながら行動している。

やはり直感を磨かないと駄目だろうな。

考えてから避けるのではとてもじゃないが間に合わない。

だが直感ってどう磨くんだ?。

ジャンケンとかかな。



 そんなことを考えているとプラータさんは別プランを出してきた。

『あなたがしなければならないのは直感を捨てて、思考を磨くことよ。』

『イツキ君、今更あなたが直感型に変えようとしても向いていないからやめなさい。』

『ですが、それだと回避が間に合わないんですけど。』

『だからあなたがこれからするのは思考の高速化よ。』

思考の高速化、できるのならそちらの方が役に立ちそうだ。



『スキルにも似たものがあるけど、あれには限界があって、私に言わせればただのガラクタ、偽物ね。』

『これからあなたに教えるのは私の人生で確立した本物の思考の高速化よ、秘密だから誰にも言わないでね。』

 教えてくれるのはありがたいが、思考の高速化とはプラータさんの秘奥だろう。

それを出会ったばかりのオレに教えてくれるのはなぜだろうか。

ただ恩人だからというだけではない気がした。

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