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休む暇なし

 いくらスピードを上げても振り払うことができない。

オレのペースは完全に100m走のときのスピードになっており、あっという間に一周目が終わった。

二周目に突入しようとしたところをプラータさんに止められる。

息が荒い、体中の酸素を使い果たしたみたいだ。



『終わりですか?。』

 こんなときパーティーブレスはありがたい、ちゃんと言いたいことを伝えることが出来る。

『そんなわけないでしょう、昨日の復習よ、31個の文字の読み方を答えなさい。』

ここで勉強かよ!?。

『不正解だったら、次周のシルバーのスピードが上がるわ。』

 しかも、罰が付いている、鬼畜だ。



昨日の記憶を手繰り寄せ、一つ一つ慎重に答えていく。

チッ『正解です。』

『今舌打ちをしませんでしたか。』

『気のせいです、早く二周目をスタートしてください、シルバーも待ってますよ。』

たしかに聞こえたのだが、問い詰めるのはやめておいたほうがよさそうだ。

オレとシルバーの追いかけっこは再開した。



 一周するたびに問題を出されていき、問題の難易度が上昇していく。

10周が終わり、プラータさんに終了を告げられた。

オレは地面に崩れ落ちる。

足がガクガクで、心拍数もおそらく200を超えているだろう。

そして、プラータさんに衝撃的なことが告げられた。



『とりあえず、準備運動は終了よ、これからが本番なんだから早く立ちなさい。』

 嘘だろ・・・もう限界なんだけど。

それを見越していたのか、プラータさんはガラスの瓶を取り出し、オレに渡してきた。

 科学の実験で使うフラスコみたいな形だ。

中には透き通った黄色の液体が入っている。

『早く飲みなさい。』

そう言われても飲む気がしなかった、昨日の激マズドリンクのことがあるからだ。

『飲まないともう10周走らせるわよ。』



 飲むしかないようだ、オレは覚悟を決めて一気に飲む。

不味くはないが、美味くもない、だからといって水のような無味ではない。

表現しようがない味だった。

『特製体力回復薬よ、ロストのあなたでは効果は薄いけどその量を飲めばかなり回復させることができるはずよ。』

体力を使い果たすのを予測していたみたいだ、こんなものをちゃんと用意しているとは。

 


 ドリンクの効果でオレの体力は回復していく。

不思議な感覚だ、体力が外部からガソリンのように給油されているみたいだ。

全快というわけではないが、6割ぐらいは戻っている。

『それじゃあ、本番を始めるわよ。』

準備運動であのキツさだ、どんなことをやるんだろうか?。

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