朝ごはん
待たせては行けないと思い、少し烏の行水気味で終わらせた。
体を拭き終わり、髪はまだ濡れていたが建物を出る。
オレは髪を拭きながらプラータさんの家に向かう。
いつもドライヤーを使わないので自宅と大して変わらないな。
髪をちゃんと拭かないからいつも妹に文句を言われる。
学校ごとこの世界に来ているならあの子も来ているはずだ。
元気にしているだろうか・・・。
家の中に入ると食欲を増すいい匂いが飛び込んできた。
リビングのテーブルには食事が三セット置かれている。
一つの皿にパンが二つずつ盛られておりとスープが注がれている深手の皿もある。
中央にはジャムが置いてあった。
イリスはすでに食べ始めていた。
オレはイリスの横に席に腰かけた。
そういえば、オールさんの姿が見当たらない。
『オールさんは?。』
『彼は薬の材料を取りに行ってるわ。』
薬?オレに飲ませてくれたという薬だろうか。
できればオレもストックしておきたいが、そこまでは言うことはでない。
これから無茶なお願いをしなければならないのだ、心象を良くしておきたい。
「いただきます。」
オレは手を合わせる。
それだけでは、プラータさんに伝わらないので同じことをパーティーブレスで伝えた。
始めにスープに手を付けた。
スープは具はないが野菜のうまみが溶け込んでおり、美味しかった。
次にジャムだけを皿に取り分けて、単体で食べてみた。
サクランボの味がする、あの瓢箪の形をした果物のジャムだ。
名前はなんていうのだろうか。
『このジャムの原料の果物はなんていう名前なんですか?。』
『エチアの実っていうの、この村の特産品なのよ。』
エチアの実か、聞いたことがない異世界固有種かな。
パンの端をちぎって口に運ぶ。
日本で食べていたパンとあまり変わりがない。
しいていえば、少し硬いぐらいかな。
小麦があるのか、それとも同じ役目を果たす別種の作物があるのか。
さてこのパンをどう食べようか。
ジャムにつけて食べるかスープに浸して食べるか悩むところだ。
一個はスープにつけて、もう一個はジャムにつけて食べることにした。
結論から言えば、どっちも正解だった。
両方美味しかったのだ。
次の機会があったら、さらに悩みそうだ。
そういえば、他人が作る朝ごはんを食べるのは久しぶりだ、朝は自分で作ってるしな。
なんか変な感じがした。




