レベル
『聞きたいことがあります』
『じゃろうな、儂も聞きたいことがある』
『オレから質問してよろしいですか?』
言ってから後悔する、年長者を尊重すべきだったかな?
『構わん、時間はまだまだある』
オールさんはそんなことを気にせず、オレの都合を優先させてくれた。
さて、何を聞こうかな。
少し悩み、一番初めの質問を決めた。
『この世界においての異世界人の扱いを教えてください』
これからの指針を考える上で、一番必要なことだ。
『時に英雄や勇者、時には魔王や大罪人と呼ばれるものたちじゃ』
『オレにはそんな特別な力はありませんが』
元の世界にいたころと比べて身体能力に変化がない、とても勇者や魔王と名乗れはしない。
『成長率が高いのじゃよ、儂らよりもレベルが上がりやすいし、基礎魔力も大きいのじゃ』
レベルと魔力か、聞くことが増えたな。
『次は儂の番じゃ、なぜこんなところにおる?』
『質問の意味がわかりません、オレは気付いたら森にいたのですが』
本体さんの存在は伏せることにした、言っても信じてもらえないだろう、この世界を破壊しようとしてる存在がいるということを。
下手したら邪教徒扱いされて殺される。
『異世界人は本来、世界中に点在する召喚陣の上に現れるのじゃ、ここから一番近いところから最速の移動手段を確保したとしても一週間はかかるはずじゃ。』
正規な手段でこの世界に着たわけじゃない、本体さんに放り込まれたので当然だろうな。
『知りません、この森を彷徨っていたらこの村に着いたので』
納得してくれたのだろうか、それ以上追及してこなかった。
『レベルとは何ですか?』
RPGと同じものなのだろうか、
『レベルはレベルじゃわい、ステータスオープンと念じてみい』
その言葉を受けて、念じてみる。
しかし、何も起こらなかった。
『何も起きませんが』
『そんなわけなかろう、しっかりと念じるのじゃ』
何度、念じても何も起こらない。
オールさんにそれを伝えた。
『まさか!?』
オールさんはそう言い、部屋を飛び出していった。
どうしたのだろう?
イリスもその行動を見て驚いている。
プラータさんも驚いているが、オールさんの行動ではなく、オレの方を見て驚いていた。
ガチャガチャと何かを漁る音が聞こえてきた。
しばらくすると、オールさんは片眼鏡のようなものを持ち込んできた。
それを付け、オレを見ているようだ。
何度も目を擦ってはこちらを見るという行動を繰り返している。
『お主にレベルはないようじゃ、それ以外にジョブも表示されん』
その言葉が伝わると、プラータさんが片眼鏡を剥ぎ取り、オレを覗き込む。
『本当だわ』
相当やばいことなのだろうか、不安だ




