探索
川の近くを探索していく。
よさげな場所がなかなか見つからない。
徐々に暗くなってきており、少し焦りが出てきた。
暗闇の中を歩くのは危険だし、避けなければならない。
アウトドア初心者のオレにもそれはわかる。
だから、先ほどから幼竜とは手分けして探していた。
「こっちのほうにいいところがある気がするー。」
そう言い、先ほど幼竜は寝床を探しに行ったのだ。
単独行動のリスクはわかっている。
そのリスクと夜間行動の危険を天秤にかけた結果の選択だ。
しばらく探索したが、何も見つからなかった。
これ以上、探索に時間を掛けても無駄かもしれない。
もうどこでもいいか……
諦めって肝心だと思う。
幼竜が戻ってきて、なにもなかったらそうしようか。
地面に座り込み、帰ってくるのを待つことにした。
「おーーい!」
戻ってきたみたいだ。
「何か見つけたか?」
正直あまり期待はしていなかった。
「いいところ見つけたよ!」
「本当か!?」
ぬか喜びはしたくない。
喜ぶのは確認した後にしよう。
幼竜の後ろを付いていった。
そこには大きな木が倒れていた。
中が空洞になっており、うまく身を隠せそうだ。
幼竜の方を見ると、幼竜はオレを見つめていた。
その目はほめてほめてと言っている気がする。
オレは幼竜を抱き上げ、撫でまわした。
「よくやった!最高だ!」
嬉しそうに幼竜は体を擦り付けてきた。
やっぱり犬だな……
まだ明るい、今のうちに野宿の準備をしよう。
といっても、なにをすればいいんだろう?
漫画やゲーム、テレビの情報を思い出す。
サバイバルをやる番組があったが、バラエティー色が強くて、役立つ知識がまったく思い出せない。
それに主に海が舞台だったしな。
漫画もそこまでリアルなサバイバルを題材にしたものを読んだことがないし。
とりあえず、中を綺麗にしよう。
穴の中に入っている土を外に出す。
あとは…………そうだ!
外に出て木の枝を集める。
幼竜も手伝ってくれている。
むしろオレより働いているのかもしれない。
二人掛かりだったので、かなりの数の木の枝を集めることができた。
それを木の中にできるだけ隙間なく敷き詰めていく。
直に寝るのはすこし危険がある。
森で怖いのは野生動物だけではない、虫も危険だ。
気休めにしかならないが、少しは危険が避けれるだろう。
本当は高床式の寝床を作れればいいが、そんな技術も道具もない。
オレにできるのはこれが限界だったが、何もしないよりはマシだ。
気付けば、辺りはかなり暗くなってきていた。
なんとか間に合った。
わずかに開いていた木の枝の隙間も小石で塞いだ。
出入口は制服で覆い隠した。
これで少しは安全に眠れるだろう。
無事、明日を迎えることができればいいが。




