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金剛闘虎

「やはり金剛闘虎は顕在でしたか。」

「当たり前じゃ、どれだけ時間が経とうと我が肉体は力を失わん。」

 金剛闘虎か・・・

おそらくオールさんの異名のようなものだろうな。

察するに刃物で斬られても傷も付かないことからそう呼ばれたのだろう。

 レベルによる補正なのか、それとも別のものか。

どちらにしても驚異的な能力だ。



「お主の攻撃は儂には通用せん。」

「果たしてそうでしょうか?。」

 またプラータさんの姿が消える。

さっきと同じようにオールさんの周囲を回り、隙を伺っているようだ。



 攻撃が通用しない相手に彼女はどう戦うんだろうか?

二人の闘いから目を離さず、頭の隅で考え始める。

こういう時は自分に置き換えて考えてみよう。

 大前提として逃げることはNGだ。

そうすると始めに思いつくのは急所を狙うことだ。

目とか口の中なら攻撃も通りそうだ。

 オレとイリスなら【破壊】を使えば、ダメージを与えることが出来るだろう。

あれは防御なんて関係ない。

結局答えは出なかったが、いい経験になった。

自分が同じ立場になった時に活かせるだろう。



 プラータさんは高速で動き、オールさんに何度も攻撃している。

オールさんはその動きに付いてこれずに、翻弄されていた。

一見すればプラータさん優勢に見えるが、逆だ。

どんなに攻撃してもオールさんは傷一つ付いていない。

 このままではいずれプラータさんの体力が尽きて捕まる。

何か打開策があるのか?

どちらにしてもオレたちには信じて見守るしかできない。



 それからそう時間が経たないうちに恐れていたことが起きた。

ついにプラータさんの足が止まったのだ。

呼吸が荒く、肩で息をしている。

 普通に運動するのと殺気を受けながら戦うのでは体力の消耗が段違いだ。

オレも実戦で嫌というほど味わっている。



「今度はわしの一撃を受けてみよ。」

 オールさんは片手を天に掲げた。

その瞬間、周囲の空気が変わった。

 その手にオレは強烈な悪寒を感じる。

あの攻撃は絶対に喰らったらダメだ!



「「避けて!!」」

 オレとイリスは同時に叫んだ。

オレが感じていたものをイリスも感じ取っていたみたいだ。

むしろ思考型のオレよりも直感型のイリスの方が強く感じ取っていたに違いない。

「受けよ!我が秘技!ジュウシンソウ!!!」

そしてそれは振り下ろされた。

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