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死者の告発  作者: 浅見カフカ


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らでん会議4

「最後は、私からですね」

千早はそう言ってプリントのコピーを配った。

音尾から高木、島田と数枚が行き渡った。

「なんか学校みたいね」

島田が言うと「内容も学校だぜ」と高木が紙をヒラヒラと振った。

「これはボランティア部の十年間の部員名簿と、卒業アルバムのページの一部です」

「だからかぁ」

島田は納得して頷いた。

「この中に犯人Aが居ると思います」

その言葉に全員がコピーを凝視した。

「この部員名簿には共通点があります」

「共通点って......せいぜい三年分しか——」

高木がそう言って名簿を逆さにしたり、裏返したりする中、音尾が「いや、でも、まさか」と手を挙げた。

「湯島秀樹」

音尾は呻くように、十年間に共通した名前を挙げた。

湯島秀樹——

そう、顧問の名前を。

「ええ。彼ならば車の運転は出来るでしょう」

千早は音尾に向かって頷いた。

「じ、じゃぁ、自分の生徒を殺して運んだってのかよ」

高木の目の険しさと、眉間に寄った皺の深さにその怒りを感じ取れた。

「ですが千早さん。当時、関係者全員の車は調べていたはずです。湯島の車は軽乗用車だったと記憶していますが、シロでした」

「次に卒業アルバムのコピーを見てください」

音尾の言葉を受けた千早はそう言って次の資料を促した。

「ボランティア部の活動写真に、見切れていますがトラックが見えます。後ろの一部しか見えませんが、運送屋ではなく工事屋で使うタイプのトラック見えます」

「そうですね。後輪がシングルですから1.5tトラックですね。これ、いつ頃の写真でしょうか?」

音尾が写真を食い入るように見ながら言った。

「これは平成十八年の卒業アルバムの写真です。ボランティア部のゴミ拾いの風景のようです。別紙の活動報告によれば六月。つまり撮影されたのは平成十七年の六月だと思います」

「こういうのはツテで借りるのかなぁ」

島田の呟きに音尾が反応した。

「千早さん、ボランティア部の生徒に工務店等の子供が居たか調べてみます」

そう言って席を立つと「マスター、月末に全員分まとめて!」と店を飛び出して行った。

「追加でピラフとか頼んでいいかな」

小声で囁いた高木の太ももを島田がピシャリと叩いた。

「話はまだ終わってないのに」

千早はゆっくりと、元の薄明かりを取り戻す入口を見詰めながら「やれやれ」と頭を搔いた。



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