デート
「ねっ!これで納得していただけたでしょう」
佐藤は意気揚々と積まれた札束を原田に見せつける。
「う……ウソだろ。あなた達一体何をされてる方なんですか?」
原田が声を震わせながら言う。
「いや、僕たちは身分に合った車を買いに来ただけです。一括で払って苦しくない額の車が身分に合ってるのかなぁなんて思いますけどね」
南本は顔を合わせようとしない。実際南本も頑張れば3000万用意出来なくもないが今すぐキャッシュは無理だ。会社の資金を切り売りしなければならない。
「じゃあ、申し訳ないですけど、車は僕たちが買いますね」
佐藤は札束を片付けた。天谷達は颯爽と原田達のもとを去る。
原田は内心悔しくて仕方がなかった。自分の見る目を呪った。1番初めにあいつらを接客したのは自分なのに。あの時手放さなかったらあのベンツの取り分は自分のものだった……。
恨めしそうに去っていく佐藤の後ろ姿を見る原田なのであった。
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「すいません。それでは納車は後日となりますので、またご連絡させていただきます」
「了解しました。今日は色々とありがとうございました」
「いえ、こちらこそです。ご購入ありがとうございます」
諸所の書類を書き終えた俺とマーガレットは契約と支払いを終え店を出た。
「どうだ?マーガレット。今日一日楽しかったか?」
「はい!天谷様と一緒にデートが出来てとても楽しかったです。それに車を買いました」
「デート……かぁ。まあいいや。楽しかったんなら」
すっかり暗くなった東京の町を2人は歩く。
しだいにお互いに言葉数が少なくなっていく。なんだか2人とも胸にポッカリと穴が開いている感じがするのだ。
「ねぇ、天谷様。私たちこれからずっとこんな生活していくのですか?」
「え?それはどう言う意味だ?」
「……もう。私たちって、お金に関しては何も心配いらないのですわよね。そしたら、今日みたいにただ楽しくお買い物して天谷様と一緒に生きていく日々が続くのでしょうか?」
……なんだろう。これは。逆プロポーズなのか。いや、違う。マーガレットはこれからの自分について悩んでいる。
「私、今日一日でたくさんのことを学びましたわ。お一人で寂しいご老人。子供の送り迎えに車の欲しいお母さん。近くの保育所が一杯で遠くの保育所に行かなければ行けないこと。あと、ボウリングという謎の遊び」
なんとなくマーガレットの言いたいことは分かってきた。
2人は夜の東京を歩きながら話す。
「天谷様とこうやって毎日楽しく暮らしていく事もいいかもしれません……でも」
マーガレットは歩き続けていたが俺の後ろで止まった。俺は振り返りマーガレットを見る。
「この能力をもっと生かすことは出来ませんか?天谷様。わたくしこの国の困っている人のためにこの能力を使いたいのです!」
あけましておめでますございます〜。
これにてお金持ち編は完結です。面白かったと思ったら評価していただけたら嬉しいですー。
本年度もよろしくお願いします。
【King Scramble Online 〜キングスクランブル〜】天才プログラマーが戦略のみでSSSチートスキルプレイヤーに勝利する
新連載スタートしましたので、こちらの方も可愛がってくれたら嬉しいですー。




