旅の準備を
「私はやりたくなかったんです...びょんなんて語尾。」
少し落ち着いた後、正座をして、アホ毛をくるくるとさせながらユーシアは話し始めた。
「私、勇者様に作られた自立式の案内精霊で結構自由に出来る設定にしてもらったのですが、さっきの口上だけは何故か強制されてて」
「大変なんだなお前も」
「ライの場合はあんたが百悪いけどね」
「まぁ私たちは気にしないからさ、それよりも帰る方法を具体的に教えてくれよ」
「ライさん..」
ユーシアはよほどあの口上が嫌だったのか気にしないと言われて、安堵の表情を浮かべている。
「では、説明いたします。ここは勇者様の故郷である、"日本"と呼ばれる国です。詳しくは勇者様の事典をご覧ください。そして各都道府県にあるアイテムを全て、アクセサリーのミニ精霊カメラで撮ることが目標です。詳しくは勇者様の事典をご覧ください。そして私は詳しくは勇者様の...」
「事典頼りすぎだろ!」
「しょうがないでしょう!初めの説明は大体あっちに書いてあるんですから 長ったらしい説明は面倒でしょう!?」
「でもさ、なんかもっとないの?」
「ん〜〜あっ!精霊の力が使えなくなってます。」
.......ばたんっ!
「え!? ら、ライさん!?」
ばたんっ!
「えっ!? クレンさんも!?」
精霊の力が使えないという事は、人間と何ら変わりないという事だ。終わった。人と同じなんて一体どう生きればいいんだ。あんな脆い奴らと同類になっちまった。
「あ、あの そんなに人間は弱くありませんよ。実際日本には人間しかいないわけですし。」
!? すぐに起き上がって開けた所まで戻り、周りを見直す。
ーー確かに人間しかいない!?じゃあ大丈夫だ。
「ライ、危なかったね」
「あぁ首の皮一枚ってとこだ」
「何なんですか。この人たち...!ってクレンさんそこ危ないですよ!」
「え?」 キキぃー
横を向くと車がすぐ目の前にまできていた。
ーーあまりの速度に反応できなかった。
「おいっ危ないだろ死にたいのか!」
そんな怒号を放ち、クレンを避けて車は走り去っていった。
「あ、あとこの国独自の"法立"と呼ばれるルールがありまして、知らないとあぁなります。詳しくは勇者様の事典を...」
「「読ませていただきます」」
ライもクレンを見て、青ざめた顔をしていた。
事典には車や自転車などの日本特有の物、ルールやモラルなどなどが網羅されていた。それらを記憶魔法で暗記していく。
「なるほどさっきわたしは車道に飛び出したって事なのね。」
「はい 次からは歩道を渡ってください」
十二分程で最後のページになる。そこには『追記 エルメルの物は滅茶苦茶この店で高く売れる』
.....
ライとクレンがユーシアを見る。
「え、何ですかその目 や、やめてくださいよ売らないで下さい!」
「これによれば、この世界でも通貨が必要らしいじゃん。私達まだ一円も持ってないんだよね」
「あっちょっやめてください!今近づかないで下さい!売られる!売り飛ばされる〜!いや〜〜〜〜」
「ごめんて」
ユーシアは少し不貞腐れた。結局、新しい服を買って、今着ている服を売ることにした。
「でもほんとうに、色々載ってたな。私この団子屋っての行ってみたい」
「あっそういえばユーシアここってどこなの?」
「知らなかったんですか!? ここは東京です。」
.....作品をお読みの中、失礼します。私クレン先輩の部下、スミミと申します。先輩方が行った場所の解説などを主に行います。急にポッと湧くのでよろしくお願いします。それでは早速。
ここ、東京都は日本の首都と呼ばれる場所で、人口がとても多く、経済や政治の中心であり、技術やおしゃれの最前線。それだけにとどまらず浅草神社や東京タワー、他にも様々な文化、旅行スポットが存在する、などなどバラエティー豊かな場所でもあります。
そして、東京都で先輩方が見つけるアイテムは〜でけでけでけ、でん!"スカイツリーでの楽しそうな写真です"
見つけるってより、作るって感じですね。先輩、高いとこ大丈夫かなー。それではこれで失礼しましたー。
ゾクッ
「?..どうしたんですか?」
「いや、今なんか悪寒が......いや何でもないわ。それより何よ楽しそうな写真って」
「まぁ まずそのスカイツリーってとこにとりあえず行けばいいのか」
「そうですね でも、まずは換金しないとですよ」
「おぉ... ていうか服、どうすれば」
「どういうこと?ライ」
「まず私達、服を売るんでしょう?でもそのためには別の服がいる、でも服を買うお金がない。」
「.......!確かに」
「大変ですね このままじゃ露出狂ですよ。ライさん」
「なんで私が脱ぐ前提なんだよ! お前売り飛ばすぞ」
「えっそ、それだけはやめてください。そ、そうだ洋服についてる宝石とかちょっと取って売れば。ほら、洋服自体ではなく、あくまで素材として売れるので」
「「その手があったか!」」
例の店へは、ユーシアの案内で向かった。
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