受験合格発表!
試験のあった日から数日経ちました。
「それじゃ結果発表を見に行きますか」
「待って、気をつけて行ってくるんだよ?」
はて?
シオンは首を傾げるが。
「落ちた受験生が恨んで攻撃してくるらしいよ?」
!?
「それを先に言ってください!」
う~む?
どうするべきか?
ピコーン!
シオンは閃いた!
「あらあら。またシオンちゃんが何かやりそうね♪」
おっとりお母様はのんびりと答えた。
そして魔導学園の校舎前の大きな掲示板に結果が貼り出されていた。
「嘘だろ!どうして俺が・・・orz」
「いやっ!なんで!どうしてよ!!!!」
「僕はこの日のために頑張ってきたのに・・・」
「なんで俺の名前が無いんだ!」
掲示板の前には、阿鼻叫喚する受験生で溢れていた。
うわぁ~~あそこに行きたくないなぁ~
そう思いながら、シオンはハクアを降下させた。
「なんだ?」
「ワイバーンだ!」
「魔物が襲ってきたぞー!!!」
きゃー!と真っ白なワイバーンが降りてきたことで多くの受験生が逃げ出した。
『まったく、これくらいの出来事で逃げ出すとは、だから合格できないんだと気づかないのかしら?』
シオンはハクアに乗りながら掲示板を見た。
『おっ、1番上に名前が載ってるじゃん!私が1番ってことよね』
掲示板は総合評価の良い者の順に名前が出ていた。
それを確認するとシオンは周囲を見渡しながら言った。
「皆様ごきげんよう。私はフレイム公爵家の長女、シオン・フレイムですわ。驚かせてごめんなさいね。でも、魔導学園に入学したいならこの程度で驚いてはダメですよ?せめて誰か攻撃してくるかと思ったのですが、この場には『残念』な方々しかおられないようですね。悲観する前に自分の身の程をわきまえた方が良いのではないでしょうか?」
シオンはハクアに乗ったまま、言うだけいうとハクアと共に飛んでいくのだった。
「・・・あ、あれがフレイム公爵家の爆炎の魔法少女なのか?」
「ワイバーンをペットになんて凄すぎる」
「これが才能の差なのか・・・帰ろう」
悲観していた受験生達は圧倒的な能力の差を、目の当たりにして諦めがついたようで、トボトボと帰っていった。
「・・・いつもなら暴れる受験生が多いのに、今年は素直に帰っていきますね」
「そうだな。それよりワイバーンでやって来るなんて前代未聞だがな」
「ええ、フレイム公爵家がワイバーンを飼っていると言う噂は有名でしたからね。ワイバーンを手懐けるなんて、初めての快挙です。ぜひお話を伺いたいですわ」
「すでに宮廷魔術師の推薦のスカウトはきているみたいですし、シオンさんも宮廷魔術師を目指していると国王陛下に伝えているそうですよ」
「次世代は安泰だな。うちの学校を『無事』に卒業できたら、エリート官僚の仲間入りだ。そして後々は団長の地位にまで駆け登るだろうよ」
校舎の2階の窓から覗いていた教師達は、入学してくるシオンの事を楽しみにしていた。
「それよりも僕はシオンさんの古代文字の解読力を見てみたいですね。入試の問題でまだ解読されていない文章を入れたら、解いていたんですよ。解説付で!おかげで魔法学会は大騒ぎしています」
「俺はやはり『蒼炎』だな。火竜すら消し炭にした伝説の魔法。アレを研究してみたい」
「いやいや、やはり炎で空を飛ぶオリジナル魔法でしょう?他の者が習得できれば、この世界の歴史が変わりますよ!配達や偵察などなど汎用性が多いですから!」
シオンが立ち去った後で、職員室ではシオンをどの分野に引き入れるかで教師陣達は紛糾するのであった。
自宅に戻ったシオンはハクアを庭に降ろすと報告した。
「ただいま。一番上に名前があったよー!」
出迎えた家族が喜びの声を上げた。
「まぁ!おめでとう!」
「まさか一番とは、流石はシオンだ」
「本当におめでとう!」
屋敷の使用人からもお祝いされて、その日はご馳走になりました。屋敷の者にも料理とお酒が振る舞われましたよ。
「「かんぱーい!」」
なんやかんやでワイワイガヤガヤと、楽しいひとときが流れました。
「やっぱりシオンの開発した調味料は美味いな!」
「シオンお嬢様は最高です!」
「俺達使用人にも優しいし、本当にフレイム公爵家で働けて嬉しいよ」
ふふふっ、使用人に優しくしておけば、いざという時、役に立ってくれるでしょう。私は無闇に敵を作らない主義なのデス!
どこまでも自分ファーストなシオンなのでした。




