【学園編】受験するよ〜
あれからまた数年の月日が流れました。
この国では貴族は12歳から18歳の間は国営の学園に入るのが義務付けられているのです。
しかし、この国の変わっている所が、超エリート学校の【王立魔導学園】と呼ばれる学校があることです。ここは一切のコネや身分が通用しなく、本当の実力主義を掲げる学園で、入学自体が難しいが、卒業生は将来就職には困らないという。
そしてもう一つは【王立魔法学園】
最低限の入試試験にパスして入学金を払えば誰でも入れる学校です。
シオンは実績があるため、こちらの『魔法学園』に入学しようとしていたのですが、横槍が入り『魔導学園』を受けることになったのです。
「シオンちゃん大丈夫?」
「たぶん、入学はできると思うんだけど、その後がなぁ~」
学校が忙しくて自分の研究時間が取れないのは困る。
領地の新事業や新しい魔法の研究などなど、忙しいのである。
「取り敢えず試験を頑張ってきなさい」
「はーい!」
試験会場に向かうと、多くの受験生で溢れていた。
合格は厳しいが、受験する事自体は自由なのだ。
「ほぇ~多いね~」
平民と貴族で受付が分かれていた。列に並ぶと比較的早く順番が回ってきた。
「お名前をお願いします」
受付の方に名前を伝えました。
「シオン・フレイムです」
!?
「あ、貴女があの有名な!?」
どんな有名ですか?
シオンは必殺の『猫かぶり』を発動させた。
「あら?どんな有名なのでしょうか?今回は身分など関係なく平等に試験されると伺っておりますが?」
「これは失礼致しました。これが受験票になります。先にお進みください」
流石は名門校の受付さん。
サラッと流したわね。
シオンは高いレベルを期待して魔導学園の門を潜った。
「えっと、まずはグラウンドで魔法の実技テストね」
テクテクと歩いて行くと、多くの受験生が順番に魔法試験を受けていた。
「さて、待っている受験生に伝えておく。実技は三パターンあるが、自分の魔法適性をみて受けて欲しい。
攻撃魔法が得意な者は『A』
支援魔法が得意な者は『B』
回復魔法が得意な者は『C』
「それぞれ列に並んでくれ!」
なるほど。
火属性なら攻撃魔法得意だし
土や闇属性なら攻撃や支援が得意
水や光属性なら回復が得意だしね。
風は……不遇属性でどれも使えるけど弱いんだよね~
シオンは迷わず『B』の列に並んだ。
うん?なんで『A』じゃないって?
自分の手の内を周囲に見られたくないからだよ。
順番を待っていると前にいた受験生から声を掛けられた。
「ねぇ、貴方はどんな魔法が使えるの?」
同じ女性で人懐っこい感じがした。
「………空が飛べる」
「えっ?ナニソレ?ふふっ、面白いジョーダンね」
いや、本当なんだけど?
「私は土属性で防御魔法が得意なのよ。けっこう自信があるわ」
「へぇ~凄いねぇ~」
シオンは適当に頷くと目の前の女性は色々と話し掛けてきた。
「私はレアよ。一応貴族ね。貴女は?」
「シオンです。よろしくお願い致しますね」
「シオンね。オッケー!お互いに頑張りましょう」
順番になるとレアから試験が始まった。
「支援魔法には色々とあるが、君はどんな魔法を使う?」
「防御魔法を!」
レアはそう言うと、目の前に5メートルの大きな石壁を出現させた。
「ほぅ、土属性か。なかなかスピードも速い。だが、強度は普通だな」
試験官は冷静に分析していた。
「まだです!」
レアは自分の身体に石でできた鎧を纏った。
!?
「これは………土属性の魔法で鎧を作ったのか」
しかしレアはそれで終わらなかった。
突進したかと思えば、先ほどの石壁にタックルをかましたのだ。
「なっ!?」
タックルを受けた石壁が粉々に砕けることで試験官も驚きの声を上げた。
「攻撃にも使えるとは、並の強度ではなさそうだ」
これで以上となります!とレアが言って終わった。
戻って来るとレアは自慢するように言った。
「どうだったかしら?」
「うん、凄かったよ」
並の凡人にしてはね。
シオンは心で思っている事を微塵も感じさせずに笑顔で答えた。
そしてシオンの番になった。
「私のは支援魔法と少し違うのですが、よろしくお願い致します」
シオンはいつものロケット噴射の飛行魔法を披露した。
「なっ!まさかあの令嬢がアノ噂の!?」
シオンはショーの様に飛行を披露して多くの人の目を集めた。そして炎の蝶々を周囲に多く出して綺麗なエンターテイメントショーを開催し大盛況で幕を閉じたのだった。
実演が終わるとゆっくりと地面に着地した。
試験官は『オリジナル魔法が使える時点で合格は確実ですね。しかも単純に空が飛べると言うのは、それだけで様々な利用価値があります。それにあの炎を生物に変化させるのも素晴らしい』
こうしてシオンの実技試験は終わったのだった。
そして次の会場に向かいます。
なんか演劇の様になったけどまぁ良いよね。
「えっと次は筆記だったっけ?」
教室へ向かいましょう。




