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第2話② スコーチ(焦土)級

ついに戦うぞぉ


「獅子、中央は頼んだで」

「おっしゃぁ」

獅子の興奮は最高レベルに達していた。

「さて、と……」

村の東側。ニケは指を鳴らす。

パチン 不敵に笑った。

「小規模でも対人には充分やねん」

バコォン

死角から襲いかかる盗賊たちの足元を次々と爆破し、ニケは鮮やかに立ち回る。

一方、村の中央。

「一匹、二匹……チッ、手応えがねえな。」

獅子は襲いかかる敵を邪魔なダンベルの整理かのように投げていく。

あっという間に獅子の周囲から動く敵が消えた。

「あっちはどうだ」

獅子は東側へと向かう

その瞬間だった。背筋に悪寒が走る。

(なんだ……? この威圧感プレッシャーは)

獅子の心拍数が跳ね上がる。

ニケの方へ走りだす。

そこには体が地面にめり込んでいるニケと先ほどの少年がいた。

「お、また会ったね、筋肉マン!」

 少年の声は、あまりにも無邪気で、それゆえに狂気に満ちていた。

少年は手を獅子に向けた。

ドッ!!!!!

ミシミシ、と獅子の背骨が軋む。

足元のアスファルトは瞬時に粉砕され、膝下までが地面に埋まった。

だが、獅子の口角はゆっくりと、獲物を見つけた猛獣のように吊り上がった。

「……ほう。森の時より、さらに重くなってやがるな」

「おいガキ、次はスクワット頼むぜ」

「……あはは。やっぱりキミ、バケモノだね。壊そうと思ったのに、鍛えちゃうなんて」

少年はふわりと浮き上がり、突き出していた手を下ろした。

急激に重力が消失し、周囲に沈黙が戻る。

「もっと手伝えよ」

「また今度ね。次はもっと『壊しがい』のある時に遊ぼうよ」

少年は宙に消える。

「チッ、いいとこだったのに」

「起きろ、あいつはどっか行ったぞ」

「ぼ、僕重傷なんやけど」

「飯食えば治る、食堂どこだ」

「壊れたで、襲撃で」

少し残念そうにした後獅子は言った

「待っとけ」

「ちょ、おいてかんどいてや」

獅子は聞きもせずどこかへ行ってしまう。

数分後

獅子はどこから剥がしてきたのか、巨大な鉄板のようなものと、仕留めた魔物の死体を引きずってきた。

「おい、お前の火とこの鉄板使ってこれ焼くぞ」

「重傷人やで、僕」

「能力練る力なんて残ってへんわ」

「早くしろ」

なんだかんだ、焼き上がった

「……ふむ。歯ごたえはいい。タンパク質が細胞に染み渡るのがわかる」

「お前ほんま自由やな」

肉を喰らう獅子を見ながら、ニケは呆れるしかない。

「でもたくさん暴れたからな、相当な額になるで」

「役場はどこだ?」

「ここのはもう壊れてもうたしな、」

「せっかくやし、バビロン・バルクにでも行かへん?」

「強ぇのいんのか?」

「行くまでにはいっぱいおるで」

「換金所も充実しとる、なんてったて富野街言われとるしな」

「もう出るか?」

「重傷やて、3日後でええやろ」

「仕方ねぇな、俺は筋トレしとく。お前は休んどけ」

「それはええねんけど、どこで寝るんや?」

「簡易的な家でも作るか」

「俺は動けへんよ?」

少しだるそうにした後、近くの大木を根こそぎ引っこ抜いてきた。それを手刀でスパスパと割り、あっという間にログハウスを組み上げる。

「やるやん」

「じゃ、少ししたら戻る、トレーニングの時間だ」

「気ぃ付けてや」

そう言って中に入ると簡易的なベットが2台あった

(案外気がきくんやな)


森にて


巨大な岩を手刀で片っ端から割ったり、突進してくる獲物と相撲したりと独自の修行

をする獅子。

「もう、だいぶ時間が経ったな」

「睡眠も筋トレの一部だ」

そう言って、高圧滝シャワーを浴びて村へと戻る。


翌朝

「あれ、もう獅子おらんやん」

獅子は2時間ほど前にはトレーニングを開始していた。

4時間後

「おい、ニケこれ焼け」

「まだ完治してへんで?」

またもやなんだかんだ焼かされた。

「村には、アイギスとか言う防衛隊がいるはずじゃねぇか?」

「そこが不思議やな」

「村のやつに聞けばいいだろ」

「治療のため別の村のアイギスが迎えにきたで」

「ま、関係ないか」

「てかあのガキ敵だったんだな」

「そういえば初対面ちゃうかったな」

「気ぃつけへんとな、最近襲撃が増えてるんやで」

「襲撃以外にも結構遭遇するようになってきたんよな」

「あんなのに出会えるとか最高じゃねぇか」

「はぁ、お前には感心やな」


出発の日

「ニケ、早くしろ」

「わかってるで、今行く」

2人は朝早くから荷物をまとめ家(?)を出る。

「この森は何回来ても不気味やな」

「今日はどんなトレーニングができるんだ?」

「ほんと筋肉好きやな」

「あたりめぇだろ」

「てかお前なんでハンターやってんだ?」

「家庭の事情や」

「面倒くさそうだな」

「ほんまそれや」

ガサガサ

「お、来たか」

草むらから牛のような姿の魔物が現れる

「かかってこいやぁ」

「待てっや、体力は温存しとき。俺の爆破で一撃や」

パチン

ニケが指を鳴らす。

モ゙モォォ

「は、効いてへんのか。」

「て、鎧の能力持ちやん」

「獅子頼んだでー」

ニケはそう言って獅子の背中に隠れる

「いい、サンドバッグになりそうだ」

突っ込んでくる魔物に獅子は殴りかかる

バコン、バコン、バコンバコンバコンバコン

「獅子がスピードを上げながら殴り続ける」

バッコーーン

拳がが鎧を貫通する。

魔物が消え、核だけが残る。

「やったか?でもおかしいな」

「何がだ」

「こいつは確かにここに生息する魔物フルメタル・バイソンなんやけど」

「もっと奥のはずや」

ニケが眉を顰める。

「どうでもいいだろ、行くぞ」

ニケのことは全く気にせず歩き出す

「待ってや」

その後もフルメタル・バイソンをサンドバッグがわりにしながら突き進む。

「こいつしかいねぇのか?」

「おるには、おるねんで」

「どこだよ」

「だいぶ強いで?」

「早く言え」

「確かこっちに進むと洞窟があってな、その中に」

「さっさと行くぞ」

獅子は興奮を隠せない

ニケが言った方に進むと大きな洞窟があった。

「こんなかだな?」

「そうやで、呼ぶからちょっと待ってや」

パチン

指を鳴らす。洞窟の入り口で火花が上がる。

オ゙オォォ

「光に敏感なんや」

「僕はここで見させてもらうわ」

「かかってこいやぁぁ」

魔物と互角な雄叫びを上げる

洞窟から魔物が出てくる

フルメタル・バイソンに似てはいるが明らかにメカメカしい

「そいつはアーマード・バイソンや、結構硬いし、押しが強いで」

アーマード・バイソンが足に力を込める。

足からマフラーらしきものが出てきて炎を上げる

「押しで俺に勝てると思ってんのかぁ?」

獅子も足に力を込め地面を踏み込む。

バーーン

凄まじい衝撃音と共に両者がぶつかる。互角だ。

「強ぇなぁ」

獅子が角を掴む。

「フンッ、全力で行くぜぇ」

アーマード・バイソンが獅子によって持ち上げられる

「いいダンベルだぁ、一‥二‥」

ニケがすかさず突っ込む

「ダンベルちゃうで、はよとどめ刺さんかい」

「うるせぇな」

獅子は少し残念そうな顔をする。

「オラァ」

獅子はゴリラプレススラムの要領でバイソンを叩きつける

ドーーン

砂埃がたちのぼる

「いいダンベルが」

「ガチで悔しそうなのなんなん、まぁええから行くで」

数分後

「村に着くまで筋トレするつもりちゃうよな?」

「しねぇわけねぇ」

「ほんま頼むで、入れてもれえへんぞ?」

「なら無理矢理行くまでだ」

「敵と思われてまうやろ」

「近くなったら捨てる」

「そうしてくれや」



グラウンド・ゼロ第3基地


「……お前、本当に分かってるのか?」

苛立ちを隠せない男が、低く問い詰める。

「分かってるって。俺の部下に頼んどいたから、安心してよ」

男はだらしなく足を投げ出し、爪先をぶらぶらと揺らした。

「信用ならん。失敗はあり得ないんだぞ」

「お前と違って、そんなヘマはしないよ」

「口だけは立派だな」

「そりゃどーも。お前の方は、態度だけデカくなったな」

「おい。うるさいぞ」

低く、突き放すような声が割って入る。突っかかっていた男が、八つ当たり気味に声を荒らげた。

「お前こそ、こんな時に寝てんじゃねえよ!」

「落ち着こうか」

今度は静かな、だが拒絶を許さない声。

不満そうに返事をする

「はい、」


アイギス東本部


「隊長。なぜ襲撃を予見していながら、駐屯部隊を撤退させたんですか」

食ってかかる部下の視線を、隊長は動じぬ瞳で受け流した。

「じきに、分かるはずだ」

「……もし、犠牲者が出たらどうするつもりです」

「出さない」

吐き捨てられた断言。あまりにも短い返答に、部下は拳を握りしめる。

「……やはり、あなたのやり方は気に入りません」

「残念だよ」

隊長はそれきり、興味を失ったように視線を書類へ戻した。

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