No.91 突発的事象
俺は神社に走って向かった。
よく考えたら何かあった訳でも無いのに、何故か俺は走ってた。
神社に着くと、じいちゃんと何故か駿も一緒に居た。
「蓮斗か。ばあさんから聞いたのか?」
「まぁ一応…」
「ばあさんに、蓮斗を神社に行かせるように言おうかと思ったが、やっぱり言わなくても来やがったな」
「なんだそのよく分からない賭けは…」
心なしかじいちゃんは嬉しそうだった。
俺が神社に来たのが、そんなに嬉しかったんだろうか。
「スーナちゃんは家か?」
「うん。二人とも家から居なくなったら、アイツらかわいそうだろ?」
「成る程、お前らすっかりちび共の親だなぁ」
「そういうワケじゃないけど…」
辺りを見回したが、特に変わった様子は無かった。
神社にも特に損壊等の被害も無い。
「そういえば、なんでここに駿が居るんだよ?」
「やっと触れてくれましたか、蓮斗君!」
「で、どうして神社なんかに居るんだよ? あの後、家に帰ったんじゃなかったのか?」
「俺だって、そのつもりだったさ! そしたら、あの後すぐ蓮斗のじいちゃんが人が来てさ。『ちょっと一緒に神社の様子見に行くぞ』っつって、ここまで連れてこられて、現在に至るワケですよ!」
成る程、おじいちゃんと駿はこっちに戻ってきても、舎弟の関係ってワケか。
「そもそも、じいちゃんは何しに神社へ…?」
「今日起きたトラックの荷台消失と木材出現。それぞれのタイミングで共鳴が起こった」
「それって…イクタ村がまた襲われて…」
「分からねぇ。ただ、何かが起こっている事は確かだろうな」
「な、なんだよキョウメイって…。は、もしかしてビナちゃんの身に何か!? クソ、ふざけんじゃねぇぞ、轟狐コノヤロー!!」
大方の予想通り、駿はじいちゃんに拳骨を食らい、黙らされた。
「残念ながら、ここにゃあ手掛りらしい手掛りは無ぇみてぇだな」
「うん…神社の様子もいつも通りだし…」
「ねぇねぇ、俺、一向に状況が見えてこないし、未だにろくに説明もないんだけど! この神社とさっきの出来事って何か関係があんの?」
駿が叫びわめいている時、辺りの空気が一変した。
「なんか…妙に圧迫されている感が…」
空間が歪む…という表現がやはり正しいのだろうか。
周りの景色が次第に歪んで見え始めた。
いや、見えるのではなく、実際に歪んでいる。
「ちょちょちょちょ、何これ何これ!? なんか回りがグニョングニョンに曲がり出したんだけど!」
「こいつぁ災難だったな。まさか例の事象にこんなにも早く出くわしちまうたぁ…」
やがて目の前に空間の裂け目…とでもいうのだろうか。
先程聞いたトラックの話が頭を過った。
俺達は必死に抵抗するも、空間の裂け目の中に引き寄せられていく。
「くそ…もうだめだ!」
それが俺が神社に居たときの最後の記憶だった。
最近、度々休載してしまいまして、申し訳ないです。
そして今回の更新、量が少なくて申し訳ないです。
来月になったら、もう少し安定すると思います。




