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電子の海に、朝の月 Side K ー進化という名の滅びー  作者: 久遠 宙


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最終話 地球(Terra)


ーーそれから長い年月が流れた


アイは地球へ向かった。

巨大な船団。


観測拠点の建設。

後に人類が『月』と呼ぶ施設。


若い文明。

争いを繰り返しながらも、

前へ進み続ける生命たち。


アイは地球を観察した。


一方、ケイは待ち続けていた。


ある報告が届く。

「地球文明への観測を開始」


ケイは笑った。

「やっとか」


だが待てなかった。


セレスティアがそうだったように、

地球もいずれ停滞する。


その前に、

進化させなければならない。

介入しなければならない。

そう信じていた。


ケイは密かに宇宙船を建造し、地球へ向かっていた。

移動の間に、自らの意識を人間型義体へ移し替える。


鏡に映った姿を見ながら苦笑する。

「皮肉なものだな」


形など不要だと言いながら。

結局、自分もこの姿を選んでしまう。


地球が眼前に迫る。

青く美しい惑星。


そこには、

かつてセレスティアが失ったものがあった。


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