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今のままで…いい…。 vol.030 「ノブ~~。明日の準備OKよ~~。」

その後、またふたりだけで入った夜のカフェ。

このカフェはそれ以来、ふたりだけでデートをするときには使うカフェとなったのだった。

しかも、都合の良い事に、知っている人も、今まで一度も目をしたことはなかった。



翔、

「まっ、しゃあねぇかな~~。今まで、友達と言う友達って言うのもなかったようだし。」


「でもさぁ~~。職種が変わったんだから、少しは…。」

奈都美。


「ふん。でも…、ナツに、カッちゃん、ユッコの電話番号、尾田君、スマホに登録されたんだ。」

そして、

「ついでに…俺のも…。」


いきなり奈都美、

「あ~~。まだ根に持ってる~~。」

口を尖らせて。


「いやいやいや。最初にユッコが登録したんだろ。さすがにユッコだ。」


「ふん。綺麗な顔して、案外、男気質…あるからね~~。…まっ、そこがユッコらしいんだけど…。」

そして、

「ちょいと、トモさんとも似てるとこ、あるかな…。かかか。」


「けど、トモさん…さすが機転利くよな~~。」


そんな翔に奈都美、

「うん。さすがに姉貴分。かなり頼りになるもん。」


「さてさて。とにかく、おもしろいキャラが出てきたもんだ~~。…けど。そんなに…絵~~、上手いんだ。」


奈都美、

「うんうんうん。凄いよ、あの才能は…。…けどさぁ~。」


「ん~~???」


「ほんとに尾田君…、匂わないの~~、良い香り~~。」


翔、奈都美を見ながら目だけ上に。そして首を傾げて、

「ふん。いや…。」


「おっかしぃな~~。」


「気のせいじゃ…???」

そして翔、

「ぷっ。それにしても、酒…弱いよな~~。飲めるって…言ってたんだけど…。」


「歓迎会…、剛ちゃんも、美玖ちゃんも…任っかせなさいって。」


翔、

「おぅ~~。」





「ノブ~~。明日の準備OKよ~~。」

リビングで雑誌を見ている伸永に梨花。


「あ~~。ありがとぅ~~。」

雑誌を見ながら伸永。


「どう…???仕事…慣れた~~???…って、言うか…、あんた…、夕べの事、全く記憶ないでしょ。」


伸永、

「へっ…???」


「ま~~ったく~~。ベッドに入っても、全~~然、目ぇ覚まさないんだから~~。かかかか。傑(すぐる)さん。笑いながら、ノブ君、こんなになるなんて、凄いよね~~。いやいや、ビックリ。…けど、まぁ…、気持ち悪いんじゃなくって、良かったよな~~。な~~んて、言ってた。」


その声に伸永、

「ごめんなさい。池辺さんにも…、迷惑…掛けちゃって…。」


その声に梨花、

「池辺さんじゃなくって、お兄さんでしょ。」


伸永、

「いや…。でもさ~~。総合病院の心臓外科医師、教授だよ~~。とてもじゃないけど…、お兄さん…って…。」


「そんな…。とてもじゃないけど…、お兄さん…ってって思っている人は…、お兄さんって呼んでもらいたくって…待っているんだけどな~~。そして、それに、教授じゃなくって、准教授。」


そんな姉に伸永、口を尖らせて、

「…んな事言ったって…。」


「まっ、とにかく…。そんなあんたでも、初めて、お酒飲みに、誘われたって…。」

梨花、にっこりと、

「ねぇ~~。」

ソファに手を掛けて、伸永の顔を覗き込むように…。


伸永、そんな姉に、

「なんだよ。」


梨花、くすくすと笑いながら、

「誕生日と、私の結婚式の時しかお酒なんて、飲むことなかったあんたが…。」


「仕方ないじゃん。今やっている仕事の…。」

そこで一瞬、声を詰まらせたような感じになり、

「一緒にやってる…人たち…だから…。」







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