今のままで…いい…。 vol.016 木綿子、「同性の男子に訊く、私らが悪かった。うんうん。」
翔、
「いや…、尾田君から…???いい匂い…???」
首を傾げて、
「いや~~。全然、気になんないけど…。」
その声にいきなり木綿子、顔をクシャリとさせて…。
そして可笑しがって、腕組みをして、2、3回頷いて、
「分かった、分かった。」
葉月も、頷いて。
木綿子、
「同性の男子に訊く、私らが悪かった。うんうん。」
奈都美、クスクスと、可笑しがって、唇を尖らせて、
「カケルく~~ん。」
翔、そんな女子に、
「なんだよ、いきなり~~。」
葉月、翔の左耳に耳打ちして、
「なんかね…、尾田君の匂いって、良い匂いなんだって。ナツが…。」
その声に翔、
「は~~あ…???」
奈都美、
「…って言うか、ほんとに、そんな風に、感じないの…???」
翔、右手を左右に振って、
「いやいやいや。全然、全然。」
奈都美、
「おっかしぃなぁ~~。」
その時、木綿子、バッと椅子から立ち上がり、席から離れて伸永のところに…。
葉月、
「ユッコっ!!!」
奈都美、
「わっ!!!」
葉月、
「かかか、私も~~。」
伸永の左右に木綿子と葉月、
「ねね。新しい開発の商品。どんな感じ…???」
「うんうん。」
いきなりの質問に伸永、
「えっ…???あ…、あの~~???」
木綿子も葉月も鼻を少し敏感に…木綿子、葉月、
「うんうん。」
伸永、小さな声で、
「いい感じに…進んでいると思います~~。」
その声に木綿子、
「うんうん。…それで…???」
葉月を見て…。
葉月、首を傾げて、
「…???」
そして木綿子を見て…。
木綿子も、首を傾げて、
「……。そっか~~。んじゃ…、頑張って。」
何もなかったようにふたり…。
奈都美の席で、また、関係ないパソコンの画面に指差して。
木綿子、
「ナツ~~。特に……。いつもの男子のに・お・い…。そんな…良い匂いって…???」
葉月、
「うんうん。ただ…、かなり…、清潔感は…感じたけど…。うん。」
奈都美、そんなふたりの声に、
「うっそ~~~。」
そして口を尖らせて、
「…んじゃ…何…???私だけが感じる…匂い…???清潔って言ったら、石鹸の匂いとか…???」
葉月、
「ん~~~。分かんないけど…さぁ~~。」
「…って言っても…、私…匂いフェチじゃ、ないぞ~~。」
木綿子、
「まっ、とにもかくにも、が~んばんな~~。」
葉月、
「かかかか。」
奈都美の右肩をポンと叩いて。
奈都美、
「はいはい。」
…と、そんな時、葉月、入り口を見て、
「あら。お疲れ様~~。」
商品開発に入ってきたひとりの女性、
「お疲れ様で~~す。」
社員全員に。そして、
「カンちゃん、ヨッ。」
葉月、
「かか、お疲れ~~。」
そして奈都美にも、
「ナツ~~。おかえり~~。お土産、ありがと。」
奈都美、
「どういたしまして。」
そして木綿子にも、
「ユッコ~~。」
木綿子、
「はい。お疲れ~。優里亜(ゆりあ~~)。」
営業の加瀬優里亜である。
「課長、資料、お持ちしました~~。」
内海、
「お~~っと、こりゃ助かる。うん。わざわざ、ありがと。」
優里亜、
「いえいえ。はは、みんなの顔も、見たかったから。」
そして。振り向きざまに、翔の顔を見てニッコリと。
翔、そんな優里亜の顔を見て、目を左右に…。そして右手をヒョイと。そしてまた引っ込めて。
そして優里亜、今度は瀧澤に、
「部長、お疲れ様です。これが取引先の一覧と…。こっちが……。」
木綿子、隣の奈都美の左肘を突っついて、小さな声で、
「加瀬譲…、営業でも、お忙しいようで…。」
そんな木綿子の声に奈都美、
「…でしょうね~~。なんたって…、朋凰大学。残念ながら、私ゃ…落ちたけどね~~。」
「落ちたって、良いでしょうが~~。東京慶徳~~。」




