今のままで…いい…。 vol.013 「なに…???気になるって…???」
「なに…???気になるって…???」
翔と葉月を見て剛輔。淹れ終わったコーヒーカップをトレイに移して美玖に。
「あ~~。もしか…したら…、例のルーキー…???」
葉月、
「うん。」
「なんともな~~。」
左手で、頬杖を突くような…、翔。
「なになになに…???そんな…変なの…???」
剛輔。
葉月、
「変ちゃ~~。ぷっ。変。」
奈都美、
「ただいま~~。」
そしてリビングに。
奈留美、
「はい、おかえり…。ご飯…???」
「は~~。あっ、いいや。部長に奢ってもらった~~。」
「ふん。そぅ…。」
「お父さん、三樹建設って知ってる…???」
新聞を見ながら広武、
「あ~~ん…、三樹建設…???…三樹建設、三樹建設…。あ~~、はいはい。大手…じゃ…ないけど…。まま、聞こえは良いよな。」
奈都美、
「ふ~~ん。」
広武、
「なに…???三樹建設がどうした…???」
階段を下りて来てキッチンに向かいながら、妃呂美、
「お姉~ちゃん、翔さんとデート~~。くくくく。」
そんな妃呂美に奈都美、
「うるさい。」
広武、
「あ~~ん…???どした~~。その…三樹建設~~。ナツ~~???」
奈都美、
「お母さん。」
奈留美、奈都美に振り向いて、
「ふん…???」
「武蔵原総合病院って知ってる…???」
奈留美、
「武蔵原…総合病院…???あ~~。うんうん。知ってる知ってる~~。羽川さんちのおばあちゃん、そこに入院してる。…確か…、心臓…悪いんだった…かな…???」
「心臓…???もしかして…、心臓外科…???」
奈留美、首を傾げて、
「いや~~~。そこまでは…。そんなご近所さんの…こと…。」
その声に奈都美、
「あ…、あ~~。ははは。…だよね~~。」
「な…、なんだ…???は…???ナツ~~???三樹建設に、武蔵原総合病院に…。おま…どっか…???」
広武。
奈都美、そんな父親に、
「あ~~~。ううん、なんでもない、なんでもない。私は…はい。この通り、大丈夫。健康体。」
奈留美、
「はっ…???」
そして夫の顔を見て、首を傾げて。
そのまま振り向いて階段を上る奈都美。
広武、
「なんだ、あいつ…???」
「ねぇ~~。冷蔵庫のふわシュワオレンジムース…。ないんだけど…。」
キッチンから出て来て妃呂美。
その声に、奈留美、
「へっ…???うそ…???」
そして目の前の夫の缶ビールの傍に、
「わっ!!!」
広武、
「ん~~。」
新聞をバサリと、テーブルに。
すると、缶ビールの傍に見えたふわシュワオレンジムース。
妃呂美、
「あ―――――っ!!!それっ!!!私のふわシュワオレンジムース~~!!!。あとで食べようと楽しみにしてたのに~~。おとうさ~~ん。」
広武、
「えっ、これ…。おまえの…???」
妃呂美、地団駄を踏んで、むしゃくしゃしながら、
「もぅ~~~~っ!!!」
父親に物凄い剣幕。
広武、妃呂美に叩かれ、
「痛い、痛い、わ~~っかった、わ~~かった。ごめん、ごめん。なな、妃呂、何か、欲しいもの…買ったげるから…。悪かった悪かった。」
中々収まらない妃呂美、
「もぅ~~。…ったく~~。約束だからね~~。もぅ~~。」
でんでんでんと、階段を上がっていく妃呂美。
奈留美、
「お~~恐っ。知~~らないっと~~。」
広武、
「まっ、明日になったら忘れんだろ。」
笑いながら、
「なっ。」
「さ~~ね~~。食べ物の恨みは恐いよ~~。特に女は…。買ってくれるまで…忘れないから…。特に~~。妃呂美の場合は…。」
広武、
「おぃおぃ。」
そして、
「勘弁してくれよ~~。」




