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再編の針と失われた縁  作者: 神田長十郎
第一章 再編の針
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第十九話 試し②

凍りついた空気の中、グスターボはしばらくネロを見下ろしていた。


しばらくの沈黙の後――

大きく息を吐き、ネロの頭を乱暴に撫でて、

「わかったわかった!今日はここまでにしておいてやる!

だから機嫌を直せ!ネロ坊!」

そう言いながら、さらに力いっぱい頭をわしゃわしゃとかき回す。


「おい!!やめろ!!!」

ネロはグスターボの手をつかんで距離を取ろうとするが、

グスターボはやめる気配をまったく見せない。


その後、グスターボはひとしきり撫でて満足したのか

腕を組んで紡に向き直り

「アマノ!お前は試しがいがありそうだ!好きな時にいつでも来い!」

そう言うと、豪快に笑いながら背を向け歩き去っていった。


紡はその背中を唖然と見送っていると

肩にぽん、と軽く手を置かれた。


「いやぁ……ネロのおかげで何とか収まったね」

レオンがフゥと額をぬぐい、柔らかい笑顔で紡の緊張をほぐすように言う。


その横で――

ネロは耳まで真っ赤にして、髪を乱された頭を必死に整えながら、

「……あの筋肉バカ……!」と小さく噛みしめるように呟いていた。

その表情から、怒りがまだ収まっていないのが一目でわかる。


「アマノさん。大丈夫?」

フィーロが心配そうに駆け寄ってきて

紡の手をそっと握る。

その瞳は今にも泣きそうなほど優しい。


「あぁ……うん大丈夫…かな……」

紡がそう答えると、フィーロは胸を撫で下ろしながらも、

まだ不安そうに紡の顔を覗き込んだ。


「本当に? 怖かったよね……ごめんね、私、止められなくて……」

「いや、フィーロのせいじゃ――」


紡が言いかけたその時。

「……チッ」

短い舌打ちが聞こえた。

ネロだった。


一通り身だしなみを整え

フゥと息をつき、襟をただすが

眉間には深い皺が寄ったままだ。


「あのクソ筋肉ダルマ……毎回毎回、力任せに……」

ネロは低く呟き、まだ怒りが収まらない様子で拳を握りしめている。


レオンが苦笑しながら肩をすくめた。

「ネロはさ、ああ見えてアマノ君のこと心配してたんだよ」


「べ、別に……!」

ネロは即座に否定したが、耳はさらに赤くなる。


「ただ……あの筋肉バカが暴れたら面倒だから止めただけだ!」

そう言いながらも、ほんの一瞬だけ紡の方をちらりと見て、

すぐに視線をそらした。


その仕草は、怒っているというより――

紡が怪我しなかったか、本気で気にしているように見えた。


レオンはそんなネロを見て、柔らかく笑う。

「ほらね。ネロなりに気にしてるんだよ」


「うるさい!!」

ネロの怒鳴り声が訓練場に響き

フィーロが「わっ」と肩をすくめる。


そのやり取りに、紡はようやく少しだけ肩の力が抜けた。


閲覧いただきありがとうございます。

明日も7時投稿予定です。

ド素人のためキャラ設定やキャラの口調がブレブレになることが多く……

ちょくちょく読み直しては修正するを繰り返しておりまして……

今後も???って思われる個所があるかもしれませんが

大目に見ていただければ・・・・


よろしければまた見ていただければ幸いです。

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