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アクマテキ  作者: なん
二章
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作戦終了

 伊達寺は依然三体のデーモンの猛攻を凌いでいた。


 一体は既に殺した、

 時間はかかるが残りも殺せるだろう。自分の身体がもてばだが。

 手が痺れ全身の感覚も希薄に成っている。

 時折滲む視界が時間が無いことを知らせてくる。

 危険な方法だが一撃わざと受けることで生じた隙を突いて殺そうか。当たり所が悪ければ死ぬだろうが。


 諸刃のプランを立てている伊達寺。

 突如として世界が明るくなった。

 ドームの壁が沈んでいく。

 先輩がドームを解除したのか。


「伊達寺!」


 ドーム型刹魔の原型である楔を抱きながら此方に駆けて来る。


「そういうことね」


 攻撃を防ぎながら敵を見る。攻撃を見極める。

 隙を突いて包囲から脱出する為に。


 田擦の作戦はこうだ。

 壁を解除し刹魔の楔を持って伊達寺に接近する。伊達寺も包囲を抜け出して田擦に接近する。再度ドームを展開する。追いかけてくる陀付は噴き出す壁に持ち上げられ壁が交わる天井地点で圧殺される。

 もし逃げようとした場合は即座にドームを展開し閉じ込める。デーモンが逃げている間に伊達寺は田擦に接近している。ドームを解除し再度起動すれば壁で持ち上げて圧殺できる。


 ドームは円形に展開する為陀付達の位置がずれていれば一気に放逐は出来ない。だが少なくとも一体は放逐出来る。

 この作戦の要は伊達寺と田擦が近くに居ること。

 田擦と伊達寺の間に陀付が入ってしまうと田擦を守る人がいない。

 田擦がドームを起動する隙に襲われてしまう。

 陀付がいる地点を目で見て壁を出す場所を決めなければならない為距離がありすぎると陀付が居る地点を見誤る可能性が在った。


 だからこそ田擦は陀付達を目視できる距離に居る必要が在った。

 伊達寺が何とか隙を突き転がる。

 包囲を抜けた伊達寺が田擦めがけ疾駆する。

 不意を突かれ陀付達の動きが一瞬鈍った。


 今。


 陀付が三体とも集まっている今ドームを展開すれば確実に三体殺せる。

 田擦が楔を起動しドームが起動——。

 一体の陀付が伊達寺を追い抜いた。

 近くに居る伊達寺をスルーして田擦へ突進する。

 辛うじて見えた陀付の奇策。一体が突進すると同時に二体が後ろから蹴り飛ばし速度を倍増させたのだ。


 伊達寺では間に合わない。

 ドームの設定をしていた田擦は応戦できない。

 万事休す。

 圧し潰される田擦が脳裏に浮かんだ。

 否。


「良かった。突進してくれて」


 田擦が楔を突き立てる。


「この刹魔はドームを展開する。どんなサイズでも」


 壁が沸き上がった。

 丁度人間が一人入れるくらいの小さなドーム。

 壁が田擦をすっぽり覆いその壁に陀付は激突した。

 超高速で突進していた陀付は壁の棘に貫かれ沈黙した。


 即座にドームを解除し自身と陀付との距離を測る。

 伊達寺は田擦の傍まで駆け寄った。

 残った二体のデーモンは逃げることなく向かってきた。

 仲間を殺された怒りか。逃げるのは誇りが許さなかったか。唯人を殺したかったか。

 同時に突進してくる。


「これで終わりだ。死んでいった仲間の死に、犠牲になった人の死に、報いる」


 ドームを起動した。

 地面から飛び出した壁が二体の陀付を持ち上げ空まで持って行く。

 陀付達は暴れ回るが棘が引っ掛かり逃げられない。

 ドームの壁が中心で交わり二体のデーモンを噛み殺した。


 鮮血が垂れ地面の楔に落ちる。

 杯に注ぐ様に天井から垂れる血が地面の楔を濡らし続けていた。

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