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決戦

さて、謎の艦隊との決戦です。

今のところ、あまり魔法での戦法が出てきませんが、今回の戦闘ではどうでしょうか?


圧倒的な物量差をカバーできるだけの威力のある魔法があるのか?

それとも何か別の戦法なのか?

「敵艦隊のワープアウトを確認。距離、海王星から10光秒の位置。敵総数、約十万!」


前回の3倍か。


五百隻単位の小艦隊に分散している。たぶん、破星砲で被害を受けないためだろう。

あと、こちらへの侵攻経路は、俺たちが布陣しているこの宙域だけだ。あとは小惑星や各種妨害装置でふさいでいる。


敵は前衛に配置してあるアステロイドに砲撃を開始した。よほど破星砲が堪えたんだろう。

ダイバ指令指揮下の艦隊が見事な艦隊運動で敵艦隊の前面に展開する。すごい速さだ。


「全艦、破星砲発射用意!」


先手を取る。


「発射!」


ダイバ指令の号令一下、四千本の光が走る。だが、何本かの光の矢は敵艦隊を大きく外れていく。

光がいくつかの小惑星に当たった瞬間、無数の光の矢に分かれた。光の矢は敵艦隊に降り注ぐ!

アステロイドに仕込んだ反射板で破星砲を拡散させたのだ。威力は小さくなるが、攻撃できる敵の数は格段に増える。


「やった!」


艦橋各所から歓声が上がる。被害の大きさは一目瞭然だ。


「たたみかける!衛星ミサイル撃て!」


敵が小部隊に分かれて攻撃してくることは予想していた。それに対応するために考えたのが衛星ミサイルだ。巨大な衛星に推進機関を付けて相手に撃ち込む。しかも、衛星間にはワイヤーが複数張ってある。小惑星の質量とワイヤーが敵艦隊を蹴散らしていく。


砲撃で間合いを取りつつ、破星砲のチャージを進める。


ミサイルや砲撃の実体弾も改良が加えられている。相手にあたった瞬間、中のビーム兵器が起動し、0距離射撃と同様の効果を出すのだ。当たり所が良ければ一発で相手を撃沈できる。


地球製の艦は充填が遅いが、俺たちの艦は充填が完了している。

破星砲の第二射が敵艦隊を蹴散らした。

続いて破星砲発射システムも。


敵艦隊にかなりの損害を与えることができた。


「敵艦隊、撤退していきます。」


前回の戦闘の轍は踏まないということか?

どの道、破星砲のチャージと反射板の設置にこちらも時間がいるので助かる。

星系外苑に敵艦隊の姿もない。ワープアウトしてからここに来るまで数日はかかる。ゆっくり準備ができるだろう。


「何か来る!」


カーツが叫ぶ。

全員の視線が前方に向かった。空間が歪んでいる。

いきなりだ。何の前触れもなく、大艦隊が現れた。


「ワープではないです……。あれは空間転移魔法!」


光年単位を移動?……しかもあれだけの質量を……。


迂闊だった。太陽系内まではワープで一気に来られないので、第二陣が来るとしても時間があると思っていたのに。

アステロイドベルトを砕いていたのも転移を邪魔する物を排除していたのか。


「おそらく獣人たちから魔法力を吸い取って動力源としているのじゃろう。」


カーツが怒りを抑えながら言う。

自分にも分かる。多くの精霊の悲しみの声が。

それは術者の苦しみを……死を悼む声。

クァイドのような獣人の星が他にもあったのだろう。奴らにとっては獣人は魔法のための燃料に過ぎないのだ。


「あれが旗艦か」


全長200kmを超すヒトデのような生物艦。


怯えた何隻かの艦が破星砲を発射した。魔法防御に阻まれながらも敵艦を直撃した……。が、穿たれた穴は魚型戦闘機が埋め、それを喰うかのように細胞が再生し修復していった。


旗艦の中央に膨大な魔法力が集中していく。


「全艦、散開!回避せよ!」


これほど真摯に従われた命令はないだろう。だが、多くの艦が砲撃によって蒸発した。


立体映像が浮かび上がる。仰々しい着物のような、法衣のようなものを着た姿が。


「余が銀河魔法帝国皇帝、エーダ・ジ・ドェアールである!」


顔が某塾の塾長に見えたのは黙っておこう。しかし、その顔にキツネ耳とモフモフしっぽ、しかも9本?は勘弁してくれ。ギャグにしか見えん。

おそらく降伏せよ! とか言っているんだろうが、聞いている暇はない。


破星砲発射システムも拡散衛星も衛星ミサイルも全て使い尽くしたのだ。あとは艦隊だけの力で戦うしかない。

ワープ以外の空間跳躍の方法があるとは……。しかも巨大な要塞を送り込むほどの。

間違いなく一本取られた。


「全機動部隊、ドラゴン部隊発進せよ!」


基本的には前の戦闘と同じやり方だ。相手に接近して0距離射撃で倒す。だが、今回は勝手が違った。


「カニ…?」


甲殻類型の戦闘生物が前線に出てきた。動きこそ遅いが、0距離射撃でも一発では死なない。連射している間に魚たちに囲まれてやられる機が多数出た。ダイバ指令はじめ、優秀な提督たちのおかげでなんとか戦線は維持できているが…。


今のところ、相手にしてやられ続けている。


「もう少しだ。次の手が整うまでなんとかがんばってくれ。」

破星砲で先手を打ったのも束の間。

全く予想しなかった方法で敵の大艦隊が現れた。


急襲を許した矢上の次の手とは?

そもそも、激戦の中、間に合うのか?


次回「決着」

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