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襲撃 2

艦内の獣人たちは呪いが解かれているので操られることはないが、恐怖のためか動けない。

どの道、解呪が完璧かどうかわからないうちは戦闘どころか艦の運用にも携わらせる訳にはいかない。

メーダたちとドラゴン娘とメカニックロボットだけでやるしかない。


ドラゴン娘たちはオリハルコン製のパワードスーツを装備している。

ラウンドバーニアを各所につけているので翼だけで飛んでいた時よりはるかに速い。

ドラグーンにはビームライフルとビームサーベル、実剣、パイルバンカー付きの盾を装備させた。

残念ながら実体弾を撃てる火器は作っていなかった。


「ビームライフルやサーベルは効かないかもな…」


残念ながら予想通りだった。弾かれる。だが、実剣やパイルバンカーは効率は悪いが有効だった。

あと魚自体は脆かった。

魔法結界がなければ怖い存在ではないだろうが、魔法を中和する術がない以上、物理攻撃以外効かない。

何とも面倒な相手だ。


が……まてよ。

ビームサーベルのビームを切って柄を押し付ける。押し付けた状態でビームを発振してみた。


「倒せた。」


ならば簡単だ。ビームライフル押し付けて0距離射撃すればいい。

こういう戦い方の時は人型のMSは便利だ。魚たちの攻撃をさばきつつ0距離でビームを叩き込んでいく。

長年やっていた空手の動きが役に立った。


「ノージとビースのおかげだな」


従来のモーターに加えて人工筋肉を駆動系に入れた結果、かなりスムーズな動きが可能になった。そうでなければ攻撃をかわし切れずやられていたかもしれない。


「今度からは出撃時は『レディ~Go!』にすべきかもな。」


魚たちが怯えだした。

今までは魔法で守られていたので、ここまでやられたことはなかったのだろう。

ドラゴン娘たちも攻勢に転じた。どうやら敵魔法の中和に成功したようだ。ブレスと(クロー)で次々と魚たちを倒してゆく。


追撃が弱まった。

艦の方も艦首のラムで敵艦(ヤドカリとかカタツムリ風の)を蹴散らしていた。


「クァイドから大型艦が来ます!」


はい、予想通り。

メーダたちの指揮のもと準備はできている。


「反転回頭180度! 艦首破星砲発射用意! 発射と同時に重力アンカー解除! その反動で逃げる!」


ドラゴン娘たちを帰艦させながら指示を出した。

全機帰艦と同時に破星砲発射。見事なタイミングだった。さすがの魔法結界も破星砲には耐えられなかったようだ。


「逃げ切れたね。」

「カーツちゃんのおかげだよ。」


ノージとビースがカーツを抱きしめながら言う。

カーツが物理耐性の魔法結界を張ってくれたらしい。

ドラゴン姉妹にもできない魔法を彼女たち以上の魔力で使ったそうだ。


突然始まったフリーダムフィールド号の初陣は、こうして終わった。


「ドラゴン姉妹たち魔法を使える者がいなかったら危なかったな。」


やつらはたぶん、サーカ方面に来る。あの星には多数の獣人がいるのだから。

サーカ、トークォ艦隊の標準装備である衝撃波砲は効かない。機動兵器もまだまだ少ない。

魔法を使える者もいない…。

たぶん、かなり不利な戦い…いや、はっきり言ってやられるだろう。

知らん顔して、地球に帰還したほうがいいのかも知れないが…そういう気にならない。


「実は例の装置で洗脳されてたりして…。」


まぁ、今逃げたとしても、あいつらが地球まで追ってこないという保証はない。

選択肢は端からないのだ。


破星砲以外は物理攻撃しか効かない敵。

数も相手のほうが圧倒的に多い。

破星法装備艦もない。

宇宙での艦隊戦の経験も少ない。


何やかや言って、艦隊指揮を押し付けられそうな気がする。


「分断して各個撃破か?何か罠にはめるか?」


「戦う気かの?」


カーツがお茶を出しながら言う。


「大人になるってことは、やりたくないことでもきちんとできるようになることさ。」


かの提督がこの手のことを言ってたと思うが正確には思い出せない。

カーツが納得したような顔をしているからいいとしよう。


まもなくワープに入る。艦の運用はメーダたちに任せて少し休むとしよう。

なんとか謎の艦隊を振り切りサーカに帰った矢上たち。

すでにクァイドでの事態を把握していたヨーダから当然のように迎撃の協力を要請される。

敵艦隊が来るまでせいぜい数か月。

はたして…

次回

「謎の艦隊との闘い」

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