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神ノ夢見物語 日木ノ国編  作者: カイトーチ
第9章 ーオクレンボウ編-
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視点R 命

 翌日12月28日。午前中、僕はあの子に会った公園のベンチに座っていた。昨日と違う点は切山刑事も一緒ということだ。


「・・・ツクモって、『捨てられたもの』に怨念が宿るんですよね?」


 切山刑事は返事をしない。


「その『もの』って『人』もあり得ますか?」

「過去に事例無いが。でも安心しろ、もし跡形もなく倒してしまったとしても、君を殺人罪で逮捕はしない。現に被害が出ているんだ、むしろ周りからは敵を倒した英雄として・・・」

「そういう問題じゃないんです!」

「・・・」

「あの子、戸中潔君なんですよね?見つかったんですか?」

「いや、他の警察官の協力で人員を増やして捜索しているが、見つかってはいない。」

「人の場合は、倒したら元に戻るとか、そういうことはないんでしょうか?」

「さあ、ただ考えてほしい。アルマジロを倒したとき、周囲にガラスの破片は散らばっていたか?」

「・・・いいえ、チリひとつ残らず消滅してました。」


 今までのツクモは倒したとき、宿っていたと思われるものが形として残ったことはない。もし、潔君があのトナカイのツクモならば、倒したとき僕はーーー。


 人殺しになってしまう。


 僕の夢は幼稚園の先生だ。子供を守る仕事を目指す人が、未来ある子供の命を奪うなんて。僕にはーーー。


「どうしても、倒さなきゃいけませんか。他の方法はないんですか?」

「私もできれば「捕獲」とかにしときたいが、今の技術じゃ無理だ。君には非常に酷だが倒してもらいたい。」

「少し・・・考えさせてください。」


 あの子の命を助けるには。どうすれば。



 考えがまとまらないまま、夜を迎えた。

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