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90 フワフワでもどかしくて……

 ああ、みんなすごい人ばかり。


 なぜだろう。

 なんとなく感じてしまうこの居心地の悪さは。


 フワフワしていてもどかしくて……。

 頼りない私……。


 このモヤモヤはなに?



 それとも、家族が集まって、それなりに幸せだから?

 つまり、話さなくてはいけないこととか、決断しなくちゃいけないことが少なくなってしまったから?


 そういえば最近、ンドペキとも少し距離ができてしまったような……。

 以前は目が合うだけで、早鐘のように胸が高鳴ったのに。



 私、これでいい?



 ンドペキ社長の元でお仕事して、お友達とおしゃべりして、家に帰って……。


 仕事が楽しい?

 ンドペキと一緒に荒野を駆け回っていた頃の方がよかった?

 そう。空の下で。

 星がきれいな夜もあったし、遠く潮の香りがする朝もあった。



 ハクシュウ隊長……。

 ねえ、教えて。



 チョットマはいつも胸に下げているハクシュウの形見、手裏剣をシャツの上からなぞってみた。


 ハクシュウ隊長なら今の私を見て、どう言う?

 ライラならなんて言う?


 ねえ……。




 あれっ。


 投げかけた光の中に動くものがあったように見えた。

 チョットマは気持ちを集中し、小さな変化も見逃すまいと、改めて明かりをゆっくりと動かした。

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