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一丁目のほとり ー悪魔との対話形式による日常記ー  作者: 蘭鍾馗


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【日常の39】経過報告6 節目の術後一年目検査

「もう余計な前振りとかなしで。どうだったのよ?」


 ◇


 異常なしだって。血液検査結果も、CT画像も、内視鏡検査も問題なし。

「そうなんだ。」

 腫瘍マーカーは上がってないし、転移はどこにも見られないし、腸の中もきれいなもんだったって。

「良かったわね。」

 うん。

「これで、あと4年ね。」

 まだ長いなー。


 ◇


 じゃ、今回はこんなとこで。

「待てやおい。」

 駄目?

「まだ200字にも届いてないって。」

 投稿もできないか(笑)。


 ◇


 松本人志が大腸がんだって公表したみたいだね。

「だね。」

 まっちゃん、私と同い年なんだよなあ。

「他人事じゃないってことね。」

 他にもいろんな有名人が大腸がんやってるみたいだね。

「食の欧米化で日本人にも増えてきてるって話よね。」

 怖いよねえ。

「でも最近は必ずしも『不治の病』じゃなくなってきてるみたいね。」

 うん、私も去年手術してから色々調べてみるんだけど、早期発見できれば結構治る確率は高いみたい。 昔はがんっていうと『不治は日本一の病』なんて言われてたくらいだからね。

「それ江口寿史のギャグでしょ。」

 ……ばばさま良く知ってたね。

「うん、実質1,200歳くらいのババアだからね。」


 ◇


「早期発見って、どれくらいまでだったら大丈夫なの?」

 まあ医者じゃないんだし、いい加減なことは言いたくないけど、いろんな話を聞くと、どうも他に転移する前だったら完治する率は高いみたい。

「ショウキの場合はどうだったの?」

 私の場合も他への転移はなかった。ステージは割とギリだけどⅡだったんだ。

「がんのステージって、どんなふうに分けるの?」

 それ、手術前に外科の先生から習ったよ。これは大腸がんの場合だけど、以下のようになります。


・ステージⅠ:がんが粘膜層の中までにとどまっている。

・ステージⅡ:がんが粘膜層を越えて、筋層まで達しているが、周囲のリンパ節への転移は見られない。

・ステージⅢ:がんが筋層を越えて腸の外に出て、周辺のリンパ節に転移している。

・ステージⅣ:がんが他の臓器に転移している。


「なるほど。ショウキはぎりぎりステージⅡで、リンパ節へ転移してなかったのね。」

 そういうことです。

「なんとか転移前だったけど、早期発見と言うにはちょっと遅い、みたいな?」

 それくらいかな。自覚症状として血便が出てたからね。それをしばらく放置してしまった。

「健康診断で便潜血が+だった時点で、内視鏡検査行かなきゃいけなかったのね。」

 ほんとにそう。でも最初は抵抗感大きいからね。

「でも一度受けてみたら、案外そんな大変でもないぞと。」

 本当にそのとおりです。だから、健康診断で便潜血+だった人はホントにみんな行って。内視鏡検査。」


 ◇


「それにしても、連載なんとかこなしてるわね。」

 うん、自分でも意外。

「最近は推理ものまで書いてるし。」

 あれな。ほんとに自分でも意外。

「私は『黒部川殺人事件~』結構楽しみにしてるんだけど。」

 あれね、まだストーリーが固まってないから、じつは毎回綱渡り。

「しっかり操縦してないと河川敷に墜落しちゃうわよ。」

 …………………。

「『アコーリス~』の方はどうなのよ?」

 あっちはストーリーは大体出来てる。あれくらい荒唐無稽な話だと、却って書きやすいんだよね。

「『黒部川~』は実在の場所が舞台だから、その辺大変そうね。調べものとかさ。」

 でも、昔仕事で何度も通った場所だからね。

「そうなんだ。」

 そのうち、ちょっとレアな富山名物なんかも登場させるつもり。

「推理小説って、そういう紀行文学みたいな楽しみ方もあるよね。」

 まあでも、毎回ストーリーが綱渡りだから、まだちょっと怖いけど。

「まだ安定期に入ってないぞと。」

 そんな感じで。

「ショウキ。」

 何?

「流産させんなよ。」

 …………。


 ◇


「じゃ、今回はこんなとこかしら。」

 こんなとこですわよ姫様。


「じゃ、またね。」

 またね。





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