やっぱりチート気味?でした
僕は寮生の先輩より早く学校に着いた。
そして学校に来ていた宮廷魔法士と一緒に(王子たちに見送られて)出発。
宮廷魔法士の人の緊張が伝わってきたよ。
王族に送迎させて見送られる、ということに”あんた何者?”という目で見られていたけど別に何者でもありません。
誘拐された結果、隣国との交渉に良い効果をもたらしたため褒美をもらいに王宮行ったら陛下に孫に会っていきな、て言われて会ったのが最初なんだけど学校に入学したら殿下がいて、なぜか寄ってくる。(今ココね)
宮廷魔法士のエリートコースを行く予定だから王族と面識あるのはいいことだけど出世に有利、という程度がいいんだけどな。
王族と関わり過ぎるのは面倒くさそうじゃん。
そういうのいいや。
あ、そうそう。先輩はマリオン・カッセル男爵令嬢でした。
前世持ちで日本人だったそう。
仲間発見だよ。
時代背景を聞きたかったけど記憶が断片的過ぎて元号なんてわからない、と言われた。
でもスマホは知っていたから同じ時代だとわかった。
彼女は専門学校を卒業して社会人になったところまでの記憶しかない、ということだった。
本などの記録によると前世の記憶の濃さや長さも今世の魔力に影響するようで、僕の前世の記憶の濃さを聞いて凄いと言われた。
それなら魔力測定のときに、いっぱい白くなったのでは、と言われて上から下まで真っ白になった、と言うと、それまで黙っていた宮廷魔法士の人に驚かれた。
どうも、そんな人は宮廷魔法士にもほとんどいないそう。
...そうだったのか。
「もしかして僕ってチートっぽい?」
「...わたし、自分のことチート転生だと思っていたけれど考えを改めた方が良さそうね」
「チートとはなんでしょう?」
「「.....」」
チートと転生について僕と先輩で何とか説明したけれど、ものすごく恥ずかしかった。
先輩が僕に説明を丸投げしようとするので無理矢理引っ張り込んで、ちょっと睨まれたけど自分だけズルいぞ。
でも宮廷魔法士の人(ルディという平民の人だった)が最後に質問したことが「アルフレート様って男の子、で合ってます?」だったのが納得いかない。
◇◇◇◇◇◇◇◇
アルフレート様はチートだった。
前世の記憶があって男爵家と言えども貴族だ。
これって十分チートだ、などと思っていた自分が恥ずかしい。
この世界からしたらチートに大分類されるかもしれないけれど条件を絞っていくと、その小分類には、あたしはきっと入れない...。
魔力測定も半分を少し超えたところが、あたしの限界みたいだったのにアルフレート様は全部、ぜーんぶ真っ白になったらしい。
同じ馬車に同乗しているルディという宮廷魔法士によると現在、魔法士団内では魔力測定棒を真っ白にできるのは団長とアタック(攻撃主体)の隊長と副隊長3人だけだそう。
魔法士団は団長、副団長と攻撃系、支援系、回復系の部隊がある。
今回、あたしたちは回復系の部隊の支援に派遣されたわけだけど回復系の部隊長は3分の2程度の魔力らしいから、あたしより少し上程度。
アルフレート様、大活躍しそうな予感だわ。
ルディさんは平民のせいか、あたしのこともアルフレート様のことも敬称をつけて呼ぶ。
あたしは、それにすっかり慣れていたけれどアルフレート様は呼び捨てでいい、と言っている。
貴族なんだし、魔力量も凄いし絶対ルディさんより上にいくだろうし、呼ばせておけばいいのに。
でも少し困ったような顔のアルフレート様もいい。
紙、足りるかしらね。と馬車の中で心配したけれど、やっばり足りそうにないわ。
アルフレート様と一緒だから多めに持ってきたつもりだけど既に半分もない。
治癒することを考えると魔力を消費し過ぎるのもマズいし今夜は、この程度にしておこうかな。
A4の半分くらいの大きさ(Aなんとかって言う大きさだったと思うけどはっきりしない)の紙をベッドに並べて眺める。
アルフレート様コレクションが一気に増えたわ。
その中の1枚を手に取る。
今日の一番だ。(にや~)
「もしかして僕ってチートっぽい?」と言って上目遣いにあたしを見た瞬間。
一瞬言葉に詰まったけど不自然じゃなかったわよね?
殿下との2ショットもいいけど、やっぱり自分に向けられた顔には負けるわよ。
ちょっと先輩がヤバい子ちゃんになってきてしまいました。




