原理?
「前世持ちであることと魔力測定の結果、それから先日の試験の結果を踏まえ、アルフレートくんにも魔法試験場を解放することが決まりました」
という校長のありがたいお言葉を受け、場所の予約をした僕は学校の広い魔法試験場(西)に来ている。
魔法試験場は生徒や先生が場所の予約をしたうえで使える魔法のお試し場所だ。
学校の東西南北に1つずつある。
学校が認めた生徒だけが使えるステータスとも言える。
広い。
だだっ広い。向こうには林しかない。
ちなみに地面はでこぼこと荒れている。きっといろんな人たちの魔法を試した結果なんだろうな。
一応、原状復帰しなければいけないことになっているんだけど、適当な人がいるか、復帰できなかったんだろうな。
ところで、僕が今日試してみたいと思っていたのは、その名も”ダイヤモンドカッター”。
ネーミングセンスについての意見は聞かないから。あしからず。
ダイヤモンドなんて、この世界で聞いたことないけど魔道具店に行って魔石を見てきた。
学校入学前は門前払いされそうで行けなかったけど入学してから制服を着て堂々と行ってきたよ。
魔石のクリアは本当にダイヤモンドみたいだった。
前世の装飾品のようにカットされてないから比較が難しかったけれど、それでも十分に綺麗だった。
魔石も、とても固いもので物理的な力では、少し欠けたりすることはあっても、そう簡単に割れたりすることはない。
こちらの魔石の固いイメージもあることだしダイヤモンドカッター自体は簡単にできた。
ただ、自在に操るっていうのができない。
木の枝を地面に突き立てて、それをカットしたのだがカットした瞬間に消えちゃうんだよね。
なんで?
消えろ、とか思ってないよ?
枝をカットして、そのまま近くに生えていた草をカットしようと思ったのに、その前に消えてしまった。
草は風に煽られて揺らめいている。
うーん、ブーメラン型にすればいいのかな。
でも戻ってきて、それを受け止めるとか怖くね?
いや、こういうこと考えちゃダメだ。
ブーメラン型ではなく円盤型とかがいいかな?
え、重そう。(いや、だからこういうことをイメージしちゃダメなんだけど連想してしまうんだから難しい)
じゃぁ、と、ミキサーというかフードプロセッサーの刃を想像して右手の人差し指を立てる。
キラキラしたものが僕の指の少しばかり上で回っている。
微かに音がする。
耳を近づけてみたいところだがスパッと切れそうなのでやめておく。
そのまま対象の枝へ向けて放るようにした。
そのまま側の草もキレイにカットして僕の方へ戻ってくる。
僕は右手の人差し指で受け止めた。
...できた。
どういう原理?
確かに、これならカッターの大きさもイメージしやすいし受け止められるけど。
いや、とりあえず考えんのやめよ。
ん?知的好奇心?探求心?
でも過ぎた好奇心は身を亡ぼすとも言うよね。
他にも試したい魔法があるし暇になったら考えよ。
変に考え過ぎて使えなくなるの嫌だし、とりあえず、これでいいの。
ビビり?慎重派と言って欲しい。




