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死にたがりの機械人形と荒廃地球

作者:あめく
かつて栄華を極めた人類が衰退して随分と経った。
少年型の機械人形は、墓標じみた巨大都市のビルに、ひとり住んでいた。
そして彼は今日も、ビルの屋上から飛び降りて自殺を図る。
「ああ、死にたい」
彼は約四十年前に死んだご主人の遺言「せめて人間らしく」を守ろうと今日も努力していた。
人間らしく。それはいつか死に絶えるということ。
しかしロボット三原則によれば、彼はどうも死ぬことを許可されていないらしい。いくら自殺決行しても死にきれぬ強靭な肉体の彼は、このままでは死という望みが叶えられぬと判断して、旅に出ることを決意する。
自分を殺してくれる人を見つける為に。
そして彼は長い旅の末に、ようやく自分を殺してくれそうな人物に出会う。
その人は自らを伊集院源次郎と名乗ったのだが、彼は機械人形を殺すことを拒否したのだった。
でも長い間、自分を殺してくれる人を探したけれど、源次郎以外に人類は見つからなかった。このチャンスを逃せば、自分は永遠に生き続けてしまう。
「僕を殺してくれ」
「嫌だね」
どんなに拒否されても、機械人形は諦めずにアプローチを続ける。
いつか自分を殺してもらうために。
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