第7話 Aランク探索者から届いたメッセージ
《秩父第二鉱山ダンジョン》での三回目の配信は、その後も大きな問題なく進んだ。
ロックオーガを《右片手平突き・弐式》と《斬鉄》を組み合わせて倒した後、市河信太は第二区域まで探索し、途中で採取した鉱石や魔石を回収してから引き返した。
信太「今日はこの辺にしておきます。思ったより素材も取れたので」
ダンジョン入口近くの安全区域まで戻り、信太はドローンへ向かってそう告げた。
配信開始から二時間弱。
現在の同時視聴者数は五千人を超えている。
名無しの剣道民『お疲れ!』
新人探索者好き『弐式かっこよかった』
ダンジョン考察ニキ『今日はロックオーガがかわいそうだった』
信太「いや、普通に強かったですよ?」
名無しの剣道民『一撃で倒した人が言ってもな』
信太「一撃っていうか、ちゃんと弱いところを狙ったので」
新人探索者好き『それを一撃と言う』
信太「そうですか?」
ダンジョン考察ニキ『シンタ、今日の斬鉄って技も説明してほしい』
信太「あれですか」
信太は腰の刀を見る。
信太「大したものじゃないですよ。刃筋を合わせて、身体の重心移動と全身の連動を使って、最後に身体強化を重ねるだけです」
コメント欄が一瞬止まった。
名無しの剣道民『だけ?』
新人探索者好き『今の説明でできる人いる?』
ダンジョン考察ニキ『刃筋+重心+全身連動+身体強化を一瞬で同期させてるってこと?』
信太「まあ、そうなりますね」
名無しの剣道民『やっぱりおかしい』
信太「またそれですか」
新人探索者好き『そろそろ自覚して』
信太「普通に練習すればできると思うんですけど」
名無しの剣道民『普通とは』
コメント欄が一斉に流れ始めた。
信太は苦笑する。
どうも最近、何を説明しても視聴者から「普通ではない」と言われる。
自分としては、長年続けてきた剣道と身体操作を魔法へ応用しているだけなのだが。
信太「とりあえず、今日はここまでです。次回はまだ未定ですけど、また時間ができたら配信します」
新人探索者好き『待ってる!』
名無しの剣道民『次は参式見たい』
ダンジョン考察ニキ『安全第一でな』
信太「ありがとうございます。それじゃあ、また」
配信終了。
ドローンを停止させる。
信太「ふう……」
三回目ともなれば、配信しながら探索することにも少し慣れてきた。
もっとも、視聴者数が数千人になったことにはまったく慣れない。
信太はドローンをバッグへ収納し、スマートフォンを取り出した。
その瞬間。
信太「……ん?」
通知が大量に届いていた。
配信関連の通知。
チャンネル登録者増加の通知。
SNSでの反応。
その中に、一件だけ明らかに異なるものがある。
信太「九条……蓮司?」
思わず二度見した。
先日、自分の動画について投稿していたAランク探索者。
《剛剣》九条蓮司。
その本人の認証済みアカウントから、直接メッセージが届いている。
信太「偽物じゃないよな?」
アカウントを確認する。
間違いなく本人だった。
メッセージを開く。
『初めまして。Aランク探索者の九条蓮司です。突然で悪い。あなたの戦い方に興味があります。もしよければ、一度会って話をしませんか?』
信太「…………」
もう一度読む。
内容は変わらない。
信太「なんで?」
自分はCランク探索者。
相手は国内でも有名なAランク探索者。
接点などない。
確かに動画へ反応していたことは知っているが、まさか本人から直接連絡が来るとは思っていなかった。
信太「話って何を話すんだ?」
刀のことだろうか。
身体強化だろうか。
それとも配信についてか。
考えても分からない。
信太「……まあ、返事はした方がいいよな」
少し悩んだ末、返信を入力する。
『初めまして。シンタです。動画を見ていただきありがとうございます。自分でよければ大丈夫です』
送信。
信太「こんな感じでいいか」
数十秒後。
返信が来た。
信太「早っ」
『ありがとう。こちらから声をかけたので、場所は合わせる。探索者協会の施設なら互いに安心だろう。埼玉支部でどうだ?』
信太「埼玉まで来るのか……」
有名なAランク探索者なのだから東京へ呼び出されるくらいは覚悟していた。
しかし向こうから埼玉へ来るらしい。
信太は大学の予定を確認する。
翌日は午後の講義がない。
『明日の午後なら大丈夫です』
すぐに返事が届いた。
『じゃあ十五時で。埼玉支部の応接室を借りておく』
信太「決まるの早いな」
こうして、思いがけずAランク探索者との面会が決まってしまった。
◇ ◇ ◇
探索を終えた信太は、秩父第二鉱山ダンジョンの管理施設で素材を換金していた。
受付職員が査定済みの素材を確認する。
受付職員「ロックオーガの魔石が一個、鉱石素材が十二点、その他の魔石が九個ですね」
信太「はい」
受付職員「合計で十二万八千六百円になります」
信太「お願いします」
端末へ探索者証をかざす。
売却代金が登録口座へ振り込まれた。
信太にとっては、いつもの探索収入である。
大学生のアルバイトとして考えればかなり大きな金額だが、探索者は常に怪我や死亡の危険を伴う。
装備の整備費や消耗品代も必要だ。
高ランクになれば収入はさらに増えるが、危険度も比例して上がっていく。
受付職員「それと市河さん」
信太「はい?」
受付職員「ロックオーガを単独討伐された記録について、協会側でも確認させていただきました」
信太「配信ですか?」
受付職員「はい。討伐記録として正式に反映されます」
信太「分かりました」
受付職員「Cランク昇格後も討伐実績がかなり増えていますね」
信太「そうですか?」
受付職員「そうですよ」
職員は少し呆れたように笑う。
受付職員「このまま実績を積まれるのでしたら、いずれBランク昇格試験の案内が届くと思います」
信太「Bランク……」
受付職員「まだすぐという話ではありませんけどね」
信太「俺、Cになったばかりなんですけど」
受付職員「普通はそうなんですけどね」
また「普通」と言われた。
最近、その言葉に妙な意味が込められている気がする。
信太「まあ、案内が来たら考えます」
受付職員「それくらいでいいと思います。ランクを上げることだけが探索者の目的ではありませんから」
信太「はい」
信太は素材売却を終え、管理施設を後にした。
◇ ◇ ◇
翌日。
駿我代大学。
昼休みになると、悠斗が当然のように信太の前へやってきた。
悠斗「大ニュースだ」
信太「今度は何だ?」
悠斗「昨日のシンタ配信、見た?」
信太「見たよ」
悠斗「弐式!」
信太「そこか」
悠斗「四式が高速突進で、弐式が上から突き下ろす技なんだろ?」
信太「そうみたいだな」
悠斗「じゃあ壱式は?」
信太「普通の正面突き」
悠斗「なんで知ってんの?」
信太「前の配信で使ってただろ」
悠斗「ああ、そうだった」
危ない。
悠斗「じゃあ参式は?」
信太「さあ」
知っている。
当然、自分の技だから知っている。
しかし説明すれば余計な墓穴を掘る。
悠斗「気になるよなあ。壱、弐、四まで出てるんだから、絶対参式もあるだろ」
信太「そのうち使うんじゃないか?」
悠斗「俺は見逃さないぞ」
信太「そうか」
その熱意をもう少し別のことへ向ければいいのに、と信太は思った。
そこへ香澄がやってきた。
香澄「市河先輩、神谷先輩、こんにちは」
悠斗「お、水城さん。こんにちは」
信太「こんにちは」
悠斗「そうだ、水城さんってダンジョン配信見る?」
香澄「え?」
信太の背中に冷たいものが走った。
悠斗「今、《シンタ》って探索者がめちゃくちゃ面白くてさ」
香澄「……知ってますよ」
悠斗「マジで!?」
香澄「はい。登録してます」
悠斗「おお! 同志!」
香澄「同志……」
悠斗「昨日の弐式見た?」
香澄「見ました」
悠斗「あれヤバいよな!」
香澄「そうですね。先輩の技は――」
香澄の言葉が止まった。
信太「…………」
香澄「……シンタさんの技は、すごいですよね」
悠斗「今、先輩って言わなかった?」
香澄「配信者として先輩という意味です」
悠斗「水城さん配信してるの?」
香澄「してません」
悠斗「じゃあ何の先輩?」
香澄「…………」
信太「神谷、細かい」
悠斗「お前らなんか怪しくない?」
信太「気のせいだ」
香澄「気のせいです」
二人の声が綺麗に重なった。
悠斗「余計怪しい!」
信太は頭を抱えたくなった。
香澄も横で気まずそうに視線を逸らしている。
何とか話題を変え、その場を切り抜ける。
悠斗が飲み物を買いに離れたところで、香澄が小声で謝った。
香澄「すみません。危なかったです」
信太「俺もよくやるから人のこと言えない」
香澄「神谷先輩、本当にシンタさんのファンなんですね」
信太「俺より俺の配信に詳しいかもしれない」
香澄「それ、かなり面白い状況ですね」
信太「本人は笑えないよ」
香澄はくすくす笑った。
それから信太の顔を見上げる。
香澄「ところで、今日は午後空いてるんですよね?」
信太「うん」
香澄「また訓練ですか?」
信太「今日は探索者協会」
香澄「何かあったんですか?」
信太「九条さんと会う」
香澄「…………え?」
数秒、沈黙した。
香澄「九条蓮司さん?」
信太「うん」
香澄「Aランクの?」
信太「他に知らないけど」
香澄「なんでそんな普通に言うんですか!?」
信太「向こうから連絡が来たから」
香澄「連絡!?」
周囲の学生が振り返った。
香澄は慌てて口を押さえる。
香澄「……直接ですか?」
信太「昨日の配信中にメッセージ来てた」
香澄「それ、ものすごいことですよ」
信太「話したいって言われただけだぞ」
香澄「Aランク探索者から直接ですよ?」
信太「まあ……行ってみないと分からないし」
香澄は呆れたようにため息をついた。
香澄「先輩、本当に大物なのか鈍いのか分からなくなってきました」
信太「普通の大学生だよ」
香澄「Cランク探索者で、登録者一万人超えの配信者で、Aランク探索者から直接会いたいって言われる大学生を普通とは言いません」
信太「……そう言われると、ちょっと普通じゃない気がしてきた」
香澄「やっとですか?」
少しだけ自覚した。
ほんの少しだけだが。
◇ ◇ ◇
午後二時五十分。
埼玉探索者協会支部。
信太は普段着のまま建物へ入った。
探索者証を提示すると、受付職員からすぐに案内される。
受付職員「市河信太様ですね。九条様がお待ちです」
信太「もう来てるんですか?」
受付職員「はい。十分ほど前に」
信太「早いな……」
案内されたのは三階の応接室だった。
扉の前で職員がノックする。
受付職員「市河様がお見えになりました」
九条「どうぞ」
聞き覚えのある低い声。
扉が開く。
ソファに座っていた大柄な男性が立ち上がった。
テレビやネットで何度も見た顔。
Aランク探索者《剛剣》九条蓮司。
九条「初めまして」
信太「初めまして。市河信太です」
九条「市河……ああ、シンタって本名から取ったのか」
信太「深く考えるのが面倒だったので」
九条「ははっ、分かりやすくていい」
九条が右手を差し出す。
信太も握手を返した。
九条「九条蓮司だ。今日は急に呼び出して悪かったな」
信太「いえ。俺も一度お会いしてみたかったので」
九条「そう言ってもらえると助かる。座ってくれ」
二人は向かい合って腰を下ろした。
九条は信太をじっと見る。
信太「……何か?」
九条「いや」
九条が楽しそうに笑った。
九条「思ってたより普通の大学生だなと思ってな」
信太「よく言われます」
九条「いや、たぶん逆だ」
信太「逆?」
九条「見た目は普通なのに、やってることが普通じゃない」
また言われた。
信太「最近そればっかり言われます」
九条「だろうな」
九条はテーブルの上へタブレット端末を置いた。
画面には信太の配信映像が表示されている。
オーク・ウォリアー戦。
そしてロックオーガ戦。
九条「単刀直入に聞く。お前、この身体の使い方を誰に習った?」
信太「剣道の先生には基本を教えてもらいましたけど、今の身体操作は自分で研究した部分も多いです」
九条「身体強化は?」
信太「探索者になってから自分で合わせました」
九条「やっぱりか」
信太「何か変ですか?」
九条「変というより珍しい」
九条は四式の映像を再生する。
九条「普通、魔力を得た探索者は身体強化を先に考える。筋力を上げる。速度を上げる。耐久力を上げる。魔力が多いほど強くなれると考える」
信太「はい」
九条「お前は逆だ」
信太「逆?」
九条「元々持っていた身体操作を主役にして、身体強化を補助へ回してる」
信太は少し考える。
言われてみれば確かにそうだ。
信太「魔力だけで無理に動くと疲れるので」
九条「それを自然にやってるのが珍しいんだよ」
九条は今度はロックオーガ戦を映す。
九条「この《斬鉄》もそうだ。身体強化だけで硬い皮膚を突破したわけじゃないな?」
信太「はい。刃筋と重心移動が合ってないと、たぶん刀の方が負けます」
九条「そこまで分かってて自分を普通のCランクだと思ってるのか?」
信太「Cランクですから」
九条「ランクの話じゃねえよ」
九条が声を上げて笑った。
信太は少し困る。
やはり自分の認識は、周囲とどこかずれているらしい。
九条「それで今日呼んだ理由なんだが」
信太「はい」
九条の表情が少し真剣になる。
九条「近いうちに、B級ダンジョンへ入る予定がある」
信太「B級……」
九条「ああ。ただの攻略じゃない。協会から依頼された内部調査だ」
信太は黙って続きを待つ。
九条「最近、埼玉と山梨の県境付近にある《雁坂深層洞》で魔物の配置に変化が出ている」
信太「配置に?」
九条「本来いるはずのない区域に上位個体が出たり、逆に魔物がほとんど消えた場所が見つかったりしてる。原因はまだ分かってない」
信太は武甲森林ダンジョンを思い出した。
浅い第二区域へ現れたオーク・ウォリアー。
信太「最近、そういうの多いんですか?」
九条「そこが気になってる」
九条は腕を組んだ。
九条「武甲森林ダンジョンの件も協会から聞いた。今すぐ何か大きな異常が起きてると断定する段階じゃないが、調べる価値はある」
信太「なるほど」
九条「そこでだ」
九条が信太を見る。
九条「市河。俺と一緒に来ないか?」
信太「俺が?」
九条「ああ」
信太「でも俺、Cランクですよ」
九条「知ってる」
信太「B級ダンジョンの調査にCランクを連れていっていいんですか?」
九条「通常なら条件がある。ただ今回は俺が同行するし、協会側の許可を取る。危険区域へ無理に連れていくつもりもない」
九条は少し笑った。
九条「それに、お前がどこまで戦えるのか実際に見てみたい」
信太「実力確認ですか?」
九条「半分はな」
信太「残り半分は?」
九条「勘だ」
信太「勘?」
九条「ああ。探索者を長くやってると、ときどきいるんだよ」
九条は真っ直ぐ信太を見る。
九条「ランクの数字だけじゃ測れない奴が」
信太は返事をしなかった。
B級ダンジョン。
今まで自分が主に探索してきたC級とは、一段違う場所だ。
危険は増す。
しかし同時に、自分がどこまで通用するのか興味もある。
信太「配信は?」
九条「協会の許可が出る範囲なら構わない。ただし調査情報の一部は非公開になる」
信太「分かりました」
九条「返事は?」
信太は少しだけ考えた。
そして。
信太「行きます」
九条「即決か」
信太「せっかく誘ってもらったので」
九条「怖くないのか?」
信太「怖くないわけじゃないです」
信太は自然に答える。
信太「だから危ないと思ったら逃げます」
九条「……いい答えだ」
九条が満足そうに笑った。
九条「強い奴ほど、それを言えなくなることがあるからな」
こうして、Cランク探索者とAランク探索者《剛剣》九条蓮司による初めての合同探索が決まった。
信太はまだ知らない。
このB級ダンジョンでの経験が、やがて彼を未登録のダンジョンへ踏み込ませる一つのきっかけになることを。
◇ ◇ ◇
その日の夜。
市河家。
夕食の席では、いつも通り家族四人が揃っていた。
隆一「信太、最近帰りが遅い日があるな」
信太「大学の用事だよ」
隆一「そうか。まあ、大学生だから遊ぶなとは言わんが、無茶だけはするなよ」
信太「分かってる」
美咲「…………」
母の美咲は何も言わない。
ただ静かに息子を見ていた。
莉奈「お兄ちゃん、今度の日曜日って暇?」
信太「日曜?」
その日は九条との《雁坂深層洞》調査予定日だった。
信太「ちょっと予定ある」
莉奈「また山?」
信太「……まあ、そんなところ」
莉奈「ふーん」
莉奈の目が細くなる。
美咲「どこの山?」
信太「まだ決めてない」
美咲「そう」
信太「…………」
なぜか母の笑顔が怖い。
その時、莉奈のスマートフォンから通知音が鳴った。
莉奈「あっ!」
隆一「食事中だぞ」
莉奈「ごめん。でもシンタの通知!」
信太「っ」
莉奈「えーっと……何これ?」
莉奈が画面を見る。
信太も嫌な予感を覚えた。
莉奈「九条蓮司がシンタをフォローしたって!」
隆一「九条?」
莉奈「Aランク探索者! 有名な人だよ!」
隆一「最近の探索者は配信までやるのか」
莉奈「シンタ、絶対これから有名になるよ!」
隆一「そういうのを見て、自分もダンジョンへ行きたいなんて考えるなよ」
莉奈「分かってるって」
隆一「信太もな」
信太「え?」
隆一「若い男は、こういう強い探索者を見ると自分もできると思いがちだからな。ダンジョンなんて遊びで入るところじゃない」
信太「……うん」
その息子は二日後、Aランク探索者と一緒にB級ダンジョンへ入る予定である。
さすがに言えない。
美咲「信太」
信太「何?」
美咲「日曜日、気をつけて行ってらっしゃい」
信太「……まだどこに行くか言ってないけど」
美咲「山へ行くんでしょう?」
信太「まあ」
美咲「なら、気をつけないとね」
美咲はにっこり笑う。
信太「…………」
何かがおかしい。
しかし、その理由までは分からなかった。
一方、美咲はすでに確信へ近づきつつあった。
息子が外出する日。
新人探索者が配信する日。
これまで二度、見事に一致している。
次の日曜日。
もし信太が山へ出かけ、その日に《シンタ》の新しい配信が始まれば。
美咲「……三回目、ね」
莉奈「お母さん、何が?」
美咲「何でもないわ」
信太の秘密を巡る包囲網は、本人が思っている以上の速度で狭まっていた。
そして日曜日。
《シンタ》の配信を追い続けてきた視聴者たちは、思いもしない組み合わせを見ることになる。
Cランク探索者。
そしてAランク探索者《剛剣》九条蓮司。
二人が挑む初めてのB級ダンジョン探索は、信太自身の常識を大きく揺さぶることになるのだった。




