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50歳の何でも屋、セカンドライフは魔王城~今度の依頼は国再建! 異世界バーガーで追放勇者を弟子にしました~  作者: おっさん5963
第九章 ファンタジー世界に馴染んだおっさん――ドラゴン骨で追放勇者とラーメン作る!弟子を取ったら部屋追い出される

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第百四話 敵襲!!!!

城下町入りを果たした俺たちは、まず商業ギルドへと向かった。

ガルードの事前の根回しのおかげで、何のトラブルもなく、

すんなりと営業許可書が発行される。


割り当てられた出店場所は、飲食の露店が軒を連ねる中央広場だ。

周囲には、一般の客が自由に使用できる椅子やテーブルが

多数配置されている好立地帯だった。


「さすがガルードだな。明日からの営業が楽しみだ」


場所の下見を終えた俺たちは、仕込みを行うため、

ギルドから紹介された宿へと移動する。

ここは露店商用に使い勝手の良い共同調理場を設けた、

ギルド御用達の宿だ。


ラーメンのほとんどの材料はコンテナ(時間停止保管箱)に入れられているため、

鮮度は問題ない。

だが、スープは昨晩の野宿場での突発的な営業で大半を使い切っていた。

今夜のうちにしっかりと仕込まなければならない。


「コウタロウ、ドラゴンの骨はまだストックがあるが、

肝心のトッピング用の肉の残りが少なくなってきたな。

なくなったらどうするか、そろそろ別の代替品を考えなきゃいけないな」


俺の心配をよそに、寸胴の前に立つコウタロウは、

普段と何も変わらない様子で作業を続けている。


「魔王国にドラゴンの生息地ってあるんですよね?

僕、実はまだ動いている本物のドラゴンって見たことないんですよ。

だからちょっとワクワクしてるんです。

魔王国に戻ったら生息地を教えてください。僕が狩ってきますよ!」


ニコニコと屈託のない笑顔でそんな物騒なことを話すコウタロウ。

俺の脳内の声が激しく忠告する。


(ファンタジーを舐めるな! マジで怖いぞ!!)


あの時、本物のドラゴンと対峙した自分を思い出し、

背筋に冷たいものが走って思わず内心で悶えてしまった。


そんな職人の一人反省会をしている時、調理場の扉が乱暴に開く。

見知らぬ男が、靴のままのろのろと中に入ってきた。


「おい。あんたたちが明日、中央広場に店を出すって聞いたんでね。

ちょっと使用料のね……集金に来たわけですよ」


懐に手を入れ、薄汚い笑みを浮かべる男。

その言い回しと態度に、俺の脳裏に古い記憶が蘇った。


(あぁぁ……地球にも昔いたなぁ、こういうの……。

どこの世界に行っても、裏にはこういう羽虫が湧くもんだ)


「おいおい、ちょっと聞いてるかぁ?

これはただのショバ代じゃねえんだよ。

何かあった時の相談料も含まれてるんでね。

払ってもらわないと、明日からの広場の秩序が、

こう……色々と乱れるんですよ」


脅し文句を並べる男を前に、俺は少し間を置いて口を開く。


「兄ちゃん。今、俺たちは調理中でさぁ。

ずかずか入ってこられると衛生的に迷惑なんだよなぁ。

……ちょっと、場所変えてお話しよっか」


背後のコウタロウは何が起きているのか状況がわからず、

おたまを握ったまま固まっている。


「コウタロウ、火の番を頼む。

心配するな、ちょっと話をしてくるだけだ」


そう言うと、俺は男に向かって外に出ろと合図した。

男は鼻で笑い、先に調理場を出ていく。


宿の裏手、薄暗い路地裏に出た瞬間、圧を一段と強めて男に話しかけた。


「お前、ギルドのもんじゃねぇだろ。誰の使いだ?」


威圧するように、低く重厚な声で問いかける。


「あぁあん? 誰に向かって口きいとるんじゃ。

ただのおっさんがイキがってんじゃねえぞ!」


色めき立つ男を前にして俺は腕を組み、ただじっとその目を睨み据える。


「お前が誰だかなんて知らんわ。

こっちは隣の国から新しい商売を立ち上げに来てんだ。

邪魔をするようなら、容赦はしねぇぞ」


場慣れした、年相応の重みを含んだ凄みを効かせる。

ドラゴンだの、魔王城の幹部だのを相手にしてきた俺からすれば、

この手のチンピラの脅しなど現場の頑固な発注元よりよっぽど扱いやすい。


「お、おっさんのクセにキレてんじゃねぇ。これで終わると思うなよ、

また来るからな!」


俺の気迫におされた男は、足元に唾を吐き捨てながら、

捨て台詞を残して薄暗い路地の闇へと消えていった。


俺はため息を一つつき、耳に挟んだ鉛筆の位置を確かめる。


どうやら、キャベッツァ農国での内政開拓は、

一筋縄ではいかない現場になりそうだ。

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