第2章 閃光
━some day━
すれ違った人の匂いや 季節や景色
どこにいたって 何をしてたって
君のことが頭から離れない
こんなにも君を想うだけで
苦しくて愛しさ募る気持ち
苦しくて 悲しくて 泣いた夜
暗闇に飲み込まれそうになっても
“いつか必ずプラスになる”
そう信じて
でも 目を閉じれば鮮明に
君の笑顔思い出せる
すれ違った人の姿や 声や雰囲気
どこにだって君を感じて
いつかまた 逢える気がして
愛しさが増す
叶わないものだと知っていても
いつか 君に届くように
どんな時も輝いて
いつか 君の心に届くように
どんな時も歌うんだ
いつか 君が気づくように…
そう いつか…
「はぁーーっ。
デビュー曲がいきなり失恋ソングで本当にいいのかなぁ…
いくらOKもらっても…」
事務所の一室にこもって、瑠美は独り言を言った。
「俺はいいと思うよ??
元カレへの歌みたいな感じでさ。共感できる。」
「……はぁ。どうも…」
「あ、俺のこと知らないよね??
一応ここで歌手デビューするんだ。だから君とは同期みたいな感じかな??」
「……あっ、そうなんですか。
えっと初めまして、瑠美です。
えっと…」
「名前言ってなかったね。
高田涼。よろしく。」
―高田涼…
綺麗な名前…
すごい合ってる…
しかも顔が整ってて…
なんか…オーラが違う
「あっ…よろしくお願いします」
―って言っても…
こんな綺麗な人が同期って…
あたし劣ってる感じだ…
涼しげに、
だけど暖かく笑う
彼に瑠美はすっかり見とれていた。
━何故だか分からないけれど
この時、彼があたしの心の暗闇に
一筋の光を差し込んでくれそうな気がした…
早速レコーディングが始まった。
♪すれ違った人の匂いや 季節や景色…
レコーディングは順調に進み、休憩していた。
「再来週の日曜日のことなんだけど、もうすぐデビューする人達でライブイベントやるから。
そこでCD先行販売するから、明後日からプロモーションビデオの撮影。
これからハードだから頑張ってね。」
―ライブやるの久しぶりだなぁ〜
「はい。頑張ります。」
夜になってレコーディングが全て終わり、エレベーターを待っていた。
「お疲れ〜瑠美ちゃん」
「あ…高田さん、お疲れ様です。」
「あのさぁ、敬語やめようよ。同期なんだし。
まぁ…俺の方が瑠美ちゃんより年上だと思うけど。もう28だしね」
少しだけ恥ずかしそうに笑った。
「じゃぁ…涼さんって呼びますね」
「まだ敬語だし…
ま、いっか。
それよりさ、アドレス教えてよ。」
━チーン━
エレベーターが到着して乗り込みながらアドレスを教えた。
「ライブ楽しみだなぁ〜」
「そうで……だね」
「やっと笑った〜良かった。」
━確かに最近笑ってなかったかも…
泣いてばっかりで
全然前に進んでなかった…




