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探偵、ちょっとだけ責められる

 放課後、家庭科室。


 いい匂いが広がっている。

「……で、なんで俺が呼ばれてるわけ?」

 基樹が椅子に座りながら言う。

「食べたいって言っただろ」

 恒一、普通に返す。


「言ったけど」

「こんな本格的だと思ってなかった」

 テーブルの上。

 普通にうまそうな料理。

「彩音もいるし」

「どうも」

 彩音が軽く手を振る。


「お前も来てたのかよ」

「呼ばれた」

「絶対違うだろ」

 即ツッコミ。

「で、食べていいの?」

「いいぞ」

 箸を取る。


「……うま」

「だろ」

 恒一、満足そうにうなずく。

「なんでこんなうまいんだよ」

「ちゃんとしてるから」

「出たよそれ」

 基樹、軽くため息。


 彩音は普通に食べている。

「ほんとに上手だよね」

「だろ」

 恒一、嬉しそう。


 少しして。

「そういえばさ」

 恒一が口を開く。


「昨日の公開告白のやつ」

「ああ」

「聞いたか?」

「聞いた」

「やばかったらしいな」

「やばかったらしいな、じゃねえよ」

「目の前にいたやつが言うな」

 基樹がツッコむ。


「でさ」


「やっぱりひよりって」

「佐々木のこと好きだったんだな」

「……は?」

 基樹、止まる。

「いや」

「名前で呼んでたし」

「たぶんそうだろ」

「……」

 一瞬、考える。


「いや、でも」

「なんか似てたんだよな」

「昨日のやつ」

「ひよりっぽいっていうか」

「でもなんか違うっていうか」


「……あれ」

 少しだけ真顔になる。

「ひよりなのか?」

 基樹は恒一を見る。

「……いやいや」

 恒一、軽く笑う。

「さすがにそれはないだろ」

「なんでだよ」

「だってひよりだぞ?」

「そんな目立つことするタイプじゃないだろ」

「……」

 基樹、少し黙る。


「……まあ」

「それはそうか」

 納得しかける。


 一方の恒一。

「それに」

「違和感ってほどでもなかったしな」

「……は?」

 基樹、反応する。

「いや普通の一年生って感じだったぞ」

「……」

 基樹、少し止まる。

(いやそれはそうなんだけど)

 一瞬、考える。


「でもあれだろ」

「多分うちの一年じゃないだろ」

「なんで来てんだよ!」

「さあ」

 恒一、軽く答える。

「別にいいんじゃないか?」

「よくねえよ!」

 また即ツッコミ。


 一方の彩音。

(そこは合ってるね)


(でもそこじゃない)

 口元が少しだけ上がる。

「……おい」

 基樹、彩音を見る。


「なに?」

「お前、なんか知ってるだろ」

「何の話?」

 とぼける。

「とぼけんな!」

「絶対知ってる顔してる」

「してないよ」

「してる」

「してない」

 軽い押し問答。


「いや絶対なんかあるだろ」

「ないって」

「じゃあなんでそんな落ち着いてんだよ」

「いつもこんなもんでしょ」

「それが怪しいんだよ!」

 ツッコミ。


 一方の恒一。

「……?」

 完全に会話についていけていない。

「まあいいけど」

 普通に流す。

「どっちにしろ」

「ちゃんとしてる人がモテるってことだな」

「話戻すな!」

 またまた即ツッコミ。


 その横で、彩音は楽しそうに笑っていた。


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