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相談した結果、余計に悪化しそう

 放課後の校舎裏。


「……なあ」

 恒一が口を開く。

 基樹と彩音が顔を上げる。

「部長のことなんだけど」

「来たな」

 基樹が即答する。


「避けられてるだろ」

「やっぱりそう見えるか?」

「見えるどころか事実だろ」

「……」

 恒一、少しだけ考える。

「でもさ」


「完全に気遣いだな」

「は?」

 基樹が固まる。

「距離取ってるのって」

「真面目な人ほどあるだろ」

「ねえよ」


「あるだろ」

「ねえって」

 噛み合わない。

 彩音が、くすっと笑う。

「で?」

「何かした覚えは?」

「手紙は渡した」

「それだろ!」

 基樹、即ツッコミ。


「いや、ちゃんと届けただけだぞ」

「そこだよ!」

「え?」

 恒一、止まる。

 少しだけ考える。

(……)

(なるほど、理解した)

 ゆっくり、うなずく。

「やっぱり気遣いだな」

「お前、何をどう理解したんだよ!」

 基樹、二発目のツッコミ。

 頭を抱える。


 一方の彩音。

(完全に逆方向)

 でも。

(いいね)

 口元が緩む。

「じゃあさ」

 軽く言う。

「直接聞けばいいじゃん」

「どうやって」

「“あの手紙、どういう意味ですか?”って」

「なるほど」

 即納得。

「やってみる」


「やめろ!」

 基樹が止める。

「それ一番ダメなやつだ!」

「大丈夫だよ」

 彩音がさらっと言う。

「どうせもう誤差だし」

「誤差じゃねえ!」

 即ツッコミ。


 恒一は、うなずく。

(よし)

(ちゃんと話せばわかる)

 前向きに納得している。


 風が吹く。

 状況は、さらに悪化する方向で、まとまった。

 そして。恒一は、いい方向に進んでいるつもりだった。



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