⭕️ お祝い 1
気になるユタス,クェナロの事は、シェス君が手配してくれた精霊さん達に任せる事にして──、私達は《 冒険者ギルド 》─→《 ギルド街・出入口 》─→《 飲食街 》─→《 いけずき亭 》へ向かった。
──*──*──*── 飲食街
──*──*──*── いけずき亭
《 いけずき亭 》は2階が在る比較的に広い《 食堂 》と《 酒場 》を兼ねた冒険者達に慕われている憩いの場所でも有る。
店主と奥さんは若い頃に活躍していたSランク冒険者なんだとか。
引退をして、伯父伯母夫妻が経営していた《 いけずき亭 》を引き継いで今に至るらしい。
店主と奥さんは元々料理を食べるのも作るのも好きだったみたい。
伯父伯母夫妻には子供が居て、冒険者をしていたんだけど──、依頼の最中に亡くなってしまったみたい。
「 冒険者を引退したら《 いけずき亭 》を継ぐからな☆ 」って事を言ってたらしい。
継ぐ相手が亡くなってしまったもんだから、冒険者を引退した2人が代わりに《 いけずき亭 》を引き継いだって事みたい。
因みに伯父伯母夫妻は、引退してはいるけど、《 いけずき亭 》を手伝っている。
店主と奥さん夫婦には、双子の兄妹と双子の姉弟が居て、冒険者はしていないみたい。
4人共仲良く、愛する《 いけずき亭 》を手伝っていて、家族8人で《 いけずき亭 》を経営している。
元でもSランク冒険者が切り盛りしている《 いけずき亭 》で騒ぎを起こすような礼儀知らずの冒険者は流石に居ないみたい。
未だ17時にもなってないのに《 いけずき亭 》は賑やかだ。
《 いけずき亭 》の店内からは美味しい匂いが漂っている。
アストンさんと一緒に先に《 いけずき亭 》へ来ていた10体の分身体はイキイキと忙しなく動いている。
1階担当と2階担当に分かれてウェイターをしているみたい。
腰に巻いてるエプロンの色で、1階担当と2階担当を分けてるみたい。
アストン
「 おっ、来たんだな。
予約した特等席は此方だぞ 」
2階からアストンさんが手を振ってくれている。
潟庄智惠
「 アストン義兄ちゃん! 」
私はアストンさんに手を振り返す。
階段を上がってアストンさんが予約してくれた特等席に移動した。
──*──*──*── 2階
アストンさんが予約してくれた客席は1階を見渡せる特等席だった。
長テーブルが1脚,椅子が5脚、置かれている。
1階を見れるように椅子が3脚,左右に1脚ずつ置かれている。
アストン
「 セキチェは真ん中に座るんだぞ。
俺は左に座る。
俺の左にはリンゼが座れよ。
ディアスはセキチェの右な。
ディアスの右にシェスが座ってくださいよ 」
シェス
「 僕はセキチェの隣に座りたいのだぁ~~ 」
アストン
「 精霊皇の威厳が消えてるな…… 」
ディアス
「 セキチェの夫は俺だ。
夫が隣に決まっている。
大人しく其処に座れ 」
シェス
「 くぅ~~~~格下の癖にぃ~~~~ 」
潟庄智惠
「 アストン義兄ちゃん、キノコンの椅子が無いよ 」
キノコン
「 ボクに椅子は必要無いですエリ。
小さくなって御主人様の膝に座りますエリ~~ 」
潟庄智惠
「 えぇ!?
キノコン、小さくなれるの?
凄いね!
それなら椅子は要らないね♪ 」
シェス
「 セキチェの膝の上だとぉ~~。
狡いのだっ!!
僕だってセキチェの膝に座りたいのだ! 」
ディアス
「 此処から落とされたいようだな 」
シェス
「 ぼ…僕は精霊皇だぞ!
精霊皇を2階から落とすなんて罰当たりだぞ!! 」
ディアス
「 黙れ 」
アストン
「 落ち着けよ、ディアス!
全く、お前は短気だな。
未だ料理は作ってる最中だから、座って待っててくれ 」
潟庄智惠
「 うん。
アストン義兄ちゃんは座らないの? 」
アストン
「 俺は未だやる事が有るからな 」
潟庄智惠
「 何か手伝う事が有るなら── 」
アストン
「 おぃおぃ、今日はセキチェを祝う日だぞ。
セキチェは大人しく座ってな 」
そう言うとアストンは私に手を振って階段を下りた。
ウェイターをしている分身体がトレイに飲み物を乗せて持って来てくれる。
分身体
「 飲み物ですエリ 」
潟庄智惠
「 有り難う 」
大きめのコップに氷水が入っていて、 薄切り檸檬が添えられている。
分身体
「 此方はオツマですエリ 」
潟庄智惠
「 わぁ、カナッペだ!
異世界にもカナッペが有るんだね 」
分身体
「 喜んで頂けて光栄ですエリ。
料理が出来る迄、お待ちくださいエリ 」
潟庄智惠
「 うん、有り難う 」
分身体はペコッと会釈をすると器用に階段を下りて行く。
一口サイズのカナッペを味わいながら、冷たいレモン水を飲む。
キノコン
「 御主人様、《 ダンジョン 》に入れるのは6人パーティからですエリ。
メンバーが1人足りませんエリ 」
潟庄智惠
「 そっか。
そうだね、どうしょうか?
キノコンはメンバーに入らないの? 」
キノコン
「 どんなに強くてもテムモンは対象外ですエリ 」
潟庄智惠
「 そうなんだね……。
誰かメンバーに入ってくれる人を探さないといけないね 」
ディアス
「 シェスは、この姿で参加するのか? 」
潟庄智惠
「 そうだよね!
今のシェス君は私より幼いもんね 」
キノコン
「 其処は大丈夫ですエリ。
精霊は姿を自在に変えれますエリ。
大人の姿で冒険者登録すれば良いですエリ 」
潟庄智惠
「 そうなんだ?
じゃあ安心だね 」
シェス
「 大人に姿を変えた僕に惚れても良いからな★ 」
ディアス
「 夫の前で妻を口説くな 」
潟庄智惠
「 ははは…… 」
エリナンティゼ
「 6人目は傭兵でも雇うのですか?
奴隷を買うのですか? 」
潟庄智惠
「 そうだよね。
家族の中に入ってもらう事になるから気を使わせちゃうかも知れないよね… 」
キノコン
「 精霊神を召喚しますエリ 」
潟庄智惠
「 精霊神?? 」
ディアス
「 ──馬鹿を言うな!
精霊神を召喚するだと!?
災害でも起こす気か! 」
潟庄智惠
「 えっ?
災害?? 」
キノコン
「 滅多な事を言うんじゃねぇエリ。
天災に比べたら災害なんて可愛いもんエリ。
取り乱すんじゃねぇエリ 」
ディアス
「 ……………………………… 」
潟庄智惠
「 ど…どういう事なの?? 」
シェス
「 召喚する側は〈 大陸神ヂェロニング様 〉へ対価を支払って召喚するんだ。
僕が召喚された時もキノコンは〈 大陸神ヂェロニング様 〉へ対価を支払われたんだ。
僕の場合は、どっかの≪ 街 ≫が5つ犠牲になったかな。
水害に遭って水没して──、沢山の魂が対価として支払われたぞ。
輪廻の流れへ還ったから、何処かの誰かに生まれ変わるんだ 」
潟庄智惠
「 水害の被害に遭って亡くなっちゃったの? 」
シェス
「 そうさ!
何せ僕は精霊皇だからな!
≪ 街 ≫が3つ程度ってのは不満だが── 」
潟庄智惠
「 不満なんだね…… 」
シェス
「 精霊神を召喚するとなると──、どっかの≪ 都 ≫が犠牲になるんじゃいかな。
僕より格上の精霊神だからさ 」
潟庄智惠
「 それは色々と拙いんじゃないの? 」
キノコン
「 問題無いですエリ★
ボクは御主人様の為に尽くしたいですエリ。
何かを達成する為に犠牲が出る事は誰にも変えられない法則ですエリ 」
潟庄智惠
「 で…でも…… 」
キノコン
「 ボクに任せてくださいエリ❗ 」
うぅ~~~~~~…………円らな瞳をキラキラさせて私を上目遣いに見詰めて来るキノコンが愛らしくて可愛いよぉ~~!!
流されちゃ駄目だよ、私!
大勢の犠牲者が出るかも知れないんだから!!
潟庄智惠
「 キノコン、あのね── 」
キノコン
「 御主人様ぁ~~ 」
狡いよ、キノコン❗
円らな瞳をキラキラと涙で潤ませて私を上目遣いに見詰めるなんてぇ!!
断れる訳、無いじゃん❗
私は “ おねだり ” して来る可愛いキノコンに負けて屈してしまった──。
◎ 訂正しました。
精霊達に任せる事にして ―→ 精霊さん達に任せる事にして
4人共仲良くを手伝っていて ―→ 4人共仲良く、愛する《 いけずき亭 》を手伝っていて




