✒ キノコンの召喚
──*──*──*── 翌日
──*──*──*── キャンプ地
──*──*──*── テント
キノコン
「 御主人様、精霊皇と眷属契約してくださいエリ 」
潟庄智惠
「 え?
精霊皇?? 」
キノコン
「 はいですエリ。
パーティを強化する為に精霊皇を召喚しますエリ 」
潟庄智惠
「 強化って──。
大精霊が2人も仲間なのに必要なの? 」
キノコン
「 必要ですエリ。
大精霊は確かにも強いですエリ。
≪ トナフェレフ王国 ≫を出ると他国へ着く迄に《 野良フィールド 》を移動する事になりますエリ。
《 野良フィールド 》に出現する怪物は比べ物にならないくらい強いですエリ。
大精霊が2人でも心伴いですエリ。
精霊皇は全属性の魔法を使えますエリ。
仲間に入れれば戦力がググンと上がりますエリ 」
潟庄智惠
「 えぇと……≪ トナフェレフ王国 ≫を出るの? 」
キノコン
「 リンゼを≪ エルフの里 ≫へ帰す為に出国する必要が有りますエリ 」
潟庄智惠
「 そっか!
そうだよね。
確か──≪ トナフェレフ王国 ≫を出たら《 熱帯雨林 》を抜けて《 呪死の砂漠 》を越えて≪ ジェロカイナ王国 ≫を通過して≪ エルフの里 ≫に向かう必要が有るんだったよね。
えと──精霊皇って大精霊の次に偉い精霊だよね?
そんなに凄い精霊を召喚しちゃえるんだ? 」
キノコン
「 超皇神には朝飯前事ですエリ 」
潟庄智惠
「 そうなんだ。
キノコンって凄いね! 」
キノコン
「 精霊皇を召喚しますエリ 」
キノコンは笠の中から魔法の杖を取り出して、2.3回上下に振ると魔法陣が現れた。
魔法陣は虹色に光っていて綺麗──。
虹色の光に見惚れていると、魔法陣の上に誰かが居た。
見慣れない容姿の子供だ。
???
「 此処は何処だ?? 」
喋った!
何か、聞き覚えの有る声なんだけど──、似てるだけだよね?
キノコン
「 精霊皇、久し振りエリ 」
精霊皇
「 ゲッ!!( ゜ロ゜)
超皇神様ぁ!?
何で≪ 地上界 ≫に居るんだよ!? 」
キノコン
「 今は “ テムモンのキノコン ” エリ 」
精霊皇
「 はぁ??
何言っちゃってんの!?
テムモンだってぇ!? 」
キノコン
「 御主人様、精霊皇に名前を付けてくださいエリ 」
精霊皇
「 はぁ?
名前だってぇ? 」
潟庄智惠
「 えぇと── “ シェス ” で良いかな? 」
精霊皇
「 おい!
人間っ、勝手に僕に名前を付けるんじゃない!! 」
キノコン
「 精霊皇、おめぇは今から “ シェス ” と名乗るエリ。
シェスは御主人様の眷属となったエリ 」
シェス
「 はぁ!?
僕が人間の眷属だってぇ!?
ふざけた事を言うなよ!
何で僕が下等な人間の眷属にならないといけないんだ!! 」
キノコン
「 言葉を慎むエリ!
御主人様はキノコンの主人エリ! 」
キノコンは何処から出したのか、ハリセンで精霊皇の頭を叩いた。
精霊皇
「 い゛ってぇ!! 」
キノコン
「 態度も言葉使いも御主人様に対しては気を付けるエリ! 」
精霊皇
「 く…屈辱──!! 」
幼い容姿の精霊皇はハリセンで叩かれた頭を両手で擦りながら顔を歪ませている。
潟庄智惠
「 御免ね、勝手に名前を付けちゃって── 」
精霊皇
「 全くだ!
何で知りもしない人間の眷属になんて── 」
精霊皇と目が合っちゃったから、ニコッと微笑んでみた。
精霊皇
「 …………………………なんて事だよ…… 」
潟庄智惠
「 えと…どうしたの?? 」
笑顔が引き吊っちゃったのかな??
精霊皇
「 ………………ま…まぁ、僕の “ お嫁さん ” になるなら大目に見てやっても良いぞ(////)」
潟庄智惠
「 え……お嫁さん? 」
キノコン
「 コイツ、面食いでませてるエリ 」
精霊皇
「 僕は面食いじゃないし、ませてもないからな!! 」
潟庄智惠
「 …………御免ね、シェス君。
私ね、既婚者なんだ。
だから、シェス君の “ お嫁さん ” にはなれないんだ…… 」
精霊皇
「 な゛何だってぇ!?
既に既婚者だと!?
でも、お前は生娘だろぉ! 」
潟庄智惠
「 き…きむすめ??
…………キノコン、“ きむすめ ” って何?? 」
キノコン
「 “ 未経験者の処女 ” という意味ですエリ 」
潟庄智惠
「 あぁ…成る程? 」
キノコン
「 聖女は清らかな乙女──処女でなければいけませんエリ。
おめぇと夫婦になっても夫婦の営みは出来ねぇエリ。
御主人様の事は諦めるエリ 」
精霊皇
「 誰だよ、お前の夫は! 」
キノコン
「 御主人様はおめぇの主人エリ。
“ セキチェ様 ” と呼ぶエリ! 」
精霊皇
「 分かったよ……。
今から宜しくなセキチェ! 」
潟庄智惠
「 うん。
此方こそ宜しくね、シェス君 」
精霊皇
「 それで、セキチェの夫は誰なんだ! 」
潟庄智惠
「 えぇとね…氷大精霊のディアスだよ 」
精霊皇
「 大精霊だとぉ~~!?
僕より格下じゃないかよ!!
氷属性しか使えない大精霊の分際でぇ!! 」
潟庄智惠
「 出逢ったのが早かったから…… 」
キノコン
「 おめぇを家族に紹介するエリ。
おめぇは、アストンとディアスの実弟にするエリ。
2人の事は “ お兄たん ” と呼ぶエリ 」
精霊皇
「 はぁぁぁぁぁ!?
何が “ お兄たん ” だよ!
ふざけるな!! 」
潟庄智惠
「 私はアストンさんの事を “ アストン義兄ちゃん ” って呼んでるよ 」
精霊皇
「 …………………… 」
潟庄智惠
「 アストン義兄ちゃんもね、既婚者なんだよ。
エルフ族のエリナンティゼさんが奥さんなの。
私は “ リンゼ義姉ちゃん ” って呼んでるよ 」
精霊皇
「 エルフ族だって?
何でエルフ族が≪ トナフェレフ王国 ≫に居るんだよ 」
潟庄智惠
「 冒険者が連れていた奴隷だったの。
アストン義兄ちゃんが保護したんだよ。
因みに冒険者達は《 キャンプ地 》に悪さをしようとしてたから、防犯魔法で消えちゃったの 」
精霊皇
「 奴隷だと?
≪ エルフの里 ≫の奴等は何してんだ 」
キノコン
「 そんな事は知らねぇエリ。
[ テント ]から出て挨拶するエリ 」
潟庄智惠
「 私の[ テント ]からシェス君が出て来たら、皆吃驚するだろうね 」
キノコン
「 おめぇはボクの後に出て来るエリ。
先に出たらディアスが斬り掛かって来る可能性が高いエリ 」
潟庄智惠
「 それは…有り得るかもだね。
皆への説明が終わってから出て来てね、シェス君 」
精霊皇
「 分かったよ。
僕だって斬り掛かられるなんて御免だからな! 」
そんな訳で、[ テント ]の中にシェス君を残して、私はキノコンと一緒に[ テント ]を出た。




