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教会のシスターですが何か?  作者: おきゆむ
第四章 勇者殺しの犯人されたシスターですが何か?
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街案内という名のデート

司教様に話を伺った翌日の朝、私は持ってきた中で一番綺麗な修道服を身につけて、るんるん気分で教会を出てすぐの通りで、人を待っていた。


勿論、相手はあのウィルさんだ。


教会の対応も素晴らしいし、ベッドもふかふかでお風呂もゆっくり入れたし、料理はどれも豪華で美味しいし、更に今日はデートが出来る…


…なんて良い出張なんだ。


アンネには申し訳ないが、控えめに言って今の私は幸せです。


…と、浮かれてばかりはいられない。


正直、これくらいきちんとしたもてなしをしてくれるということは、それだけ大変なことが待っているという事だ。


なら、今はそれを忘れて存分にデート…いや、街案内を楽しんでやる。


「お待たせしました」


あれやこれやと考えていると、急に声をかけられてハッとなる。


すぐにその優しい声の方へと顔を向けた。


「…おはようございますウィルさん。今日はよろしくお願いします」


しおらしく挨拶をする。


「おはようございますエメさん。こちらこそよろしくお願いします」


と互いに挨拶を交わした。


「あっ、そうだ。教会の方にひと言、僕から今日のことを言っておきましょうか?」


ウィルさんが気を遣ってくれる。


「いえ、明日の夜までは自由にしていいようなので

その必要ありません。お気遣いありがとうございます」


猫被りの声を出して、そう答える。


「…ホテルで行われる会まではってことですね?勿論ですが、それに僕も参加しますよ」


ウィルさんの言葉に思わず顔が綻ぶ。


…昨日、司教様が勇者様一人に一人のシスターとおっしゃっていた。


なら、私がウィルさんに付く可能性があることになる。


「…はい。少し不安でしたが、ウィルさんが来られるなら安心です…」


少し俯きながら、そう発言する。


もし、私をよく知る人物が今の私を見たら、おそらく凄い眼で私のことを見るだろう。


「僕もエメさんみたいに素敵なシスターが参加されるなら嬉しいですよ。さあ、行きましょうか?そこで馬車を待たせていますので」


ウィルさんがそう言って、私を誘う。


「…馬車ですか?」


思わず、驚く。


「ええ、チートーズは広い。女性をあまり歩かせるのは好きではないので、馬車の方がいいかと。馬車はお嫌いですか?」


ウィルさんの言葉にすぐに頭をぶんぶんと振った。


「良かった。では、行きましょう。さあ、こちらです」


ウィルさんがそう言って、私に右手を差し出した。


それを少し躊躇いながら、左手を乗せる。


すると、ウィルさんがその手を優しく握って、私を馬車が停車している場所へと案内してくれた。


…もう、この時点で私のハートは崩壊寸前だ。


勿論、嬉しいという意味で…


こうして、私とウィルさんのデートは始まった。

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