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教会のシスターですが何か?  作者: おきゆむ
第二章 やらかして転勤させられたシスターですが何か?
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黒い狼たち

「おおいなる神よ…我に力を与えたまえ…」


目を閉じて、そう唱える。


すると、小さなロザリオが光を放ちながら、たちまち大きくなった。


そして、それを両手で持ち直す。


「…ふーん、それがあなたの武器なのね?やっぱり、ただのシスターなんかではないわねぇ…王国の魔術士か何かかしら?」


漆黒の魔女がこちらに杖を向けたまま、私に訊ねる。


「それに答えたところで意味なんてあるの?」


どデカいロザリオを構えたまま、私はそう言った。


「どういう意味かしら?」


漆黒の魔女の表情が僅かに強ばる。


「だって、これから私に倒される相手に答えるだけ無駄ってもんでしょ?」


私の言葉に漆黒の魔女の表情が激変する。


随分と魔女らしい醜い表情へと…


「…私を倒すですって?この漆黒の魔女を?そんな減らず口を私にきいたことをすぐに後悔させてやるわ…」


漆黒の魔女の杖から黒い何かがいくつか飛び出てきた。


狼の形をした黒い霧のようなものだ。


それらが猛スピードで襲いかかってくる。


姫様が巻き添えを喰らわないようにしないと…


「姫様、そこを絶対動かないで」


姫様の方を一瞥して、そう告げる。


「分かりました…」


姫様の返事が耳に届く頃には、漆黒の魔女の黒い狼たちが私の目の前まで来ていて、私に牙を剥いていた。


その瞬間、私はロザリオを手にくるりと一回転する。


その僅かな動きで私は姫様の足元に魔法陣を描き姫様の周りに防壁魔法を作り出す。


続いてロザリオを力強く振るって黒い霧の狼たちを吹き飛ばした。


しかし、黒い霧である狼たちはロザリオで形を崩されただけで、すぐに元の形に戻る。


「そのロザリオが闇魔法に強いことは分かったわ。でも、はたして全ての攻撃をそのロザリオで払い避けることはできるかしら?」


漆黒の魔女がそう言った瞬間、杖から新たな黒い霧の狼たちが放たれた。


さっきの狼たちと交わるように一斉に私を目掛けて飛んでくる。


私はロザリオを振り回して、その狼たちを消していく。


が完全には消すことは出来ず、また修復しては私に襲いかかってくる。


「デスサイズミスト」


漆黒の魔女のそう呟いた声が微かに聞こえた。


…なるほど、ロザリオを使ってこの狼たちの駆除で追われている間にその魔法で私にトドメをさそうという魂胆か。


ロザリオが闇魔法に強い?


…なめんじゃないわよ。


たちまち地面から黒い霧が現れて私を包み込む。


すぐに私はロザリオを地に付けて、デスサイズミストから身を守る。


しかし、これで襲いかかってくる狼をロザリオで駆除出来なくなった。


「私の勝ちね。今度こそさようならシスター」

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