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教会のシスターですが何か?  作者: おきゆむ
第五章 推しのためならたとえ火の中水の中精神のシスターですが何か?
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私は女だぞ?

ファーシルに誘いを受けて、私とアンネは一緒に温泉へと向かった。


行く途中でアンネとファーシルが仲良く会話している様を後ろで見ながら安堵する。


さっき、部屋でアンネが私とファーシルに嫉妬していたからだ。


…ただでさえ、訳が分からない状況になっているというのに、これ以上ゴタゴタはマジ勘弁してくれ。


豪華な脱衣所にたどり着き、服を脱いで裸になる。


ファーシルは小さめなタオルを腰に巻き、下半身の大事な部分をしっかり隠していた。


しかし、上半身は立派なものがこれ見よがしに顕になっている。


アンネもファーシル同様に小さなタオルで身体の前方を隠していた。


タオル越しに身体のラインがくっきりと見える。


前の時も思ったが、モノは小さいが綺麗な形をしているなと横目で確認した。


対して私はタオルを持たずに堂々とすっぽんぽんである。


女同士だ。


隠す必要なんてない。


脱衣所からクリスタルガラス製の扉を開けて、温泉の空間へと出た。


湯煙で覆われて湯船が薄れて見えているため、ゆっくりと歩いていく。


そして、足からゆっくりと湯に浸かった。


「ふうぅぅ…」


気持ちが良さすぎて思わず声が漏れる。


「良い湯ですねエメさん」


と左隣にファーシルが寄ってくる。


すると、間髪入れずに反対側にアンネが寄ってきた。


顔はやや不機嫌だ。


…ん?何これ?


「…にしても温泉にありつけたのはいつ振りだろう」


と無理矢理話題を振るため、独り言のような発言をする。


「私は初めてです」


アンネが手で湯をすくいながら、私の言葉に反応する。


「…そっか。シスターだもんね…そりゃ温泉なんて入ったことないか」


と納得する。


「あらっ?エメさんもシスターじゃないですか?」


ファーシルがすかさず疑問を私に投げかけた。


「…私はほらっシスターと言ってもア(・)レ(・)だから、まあ…行く先でた(・)ま(・)た(・)ま(・)温泉があってた(・)ま(・)た(・)ま(・)入るだけ」


と嘘をつく。


同時にセブンシスターズの仕事にかこつけて無理矢理温泉を経由した過去を思い出した。


「…私は七魔衆で制圧した町や村で温泉が湧いていたところがあって、仲間は入っていたけど私は入らなかったな」


と隣のファーシルが空を仰いで懐かしむように言った。


おいおい制圧って…


でも、そのファーシルの表情が今まで見たことのないような切ないものだった。


その顔が少し気になる。


左隣のファーシルに視線を向けていると、ぐいっと右腕を掴まれた。


「何でそっちばかり見てるんですか?」


とアンネが頬を膨らませて私を見上げた。


右腕に目一杯推しの胸が当たる。


すると、今度は左腕にめちゃくちゃ柔らかい感触がした。


ファーシルがアンネに対抗して、豊満な胸を私に押し付けてきたのだ。


「アンネさん。エメさんの独り占めはよくないですよ?」


「ファーシルさんこそエメさんを独り占めしないでください」


と私の前に互いに顔だけ出して歪み合う。


…何やってんのアンタたち?


「アンネさんはいつも一緒にいるから良いじゃないですか?」


「嫌です!いつも一緒に訳ではありません。この間もエメさんは長い出張に行かれて、随分と会えなかったんですからっ」


アンネが声を荒げた。


えっ…何の話?


推しの暴走にもう訳が分からない。


「…なるほど、そういうことですか。だから、今回は無理矢理でもついて行こうとして、迷惑かけたんですね?」


ファーシルが鼻で笑う。


それがアンネを逆上させた。


「自分でも迷惑かけたのは分かっています!でも…どうしても今回だけは一緒にいたかったんです…」


とアンネがしゅんと顔を下げた。


なんとも可愛い推しの仕草に思わず悶えそうになる。


「私もエメさんたちの部屋で一緒に寝させてもらってもいいですか?私だけ一人は寂しいです…」


とファーシルがでかい胸を更に押し付けてきた。


すると、アンネが下げていた顔をバッと上げてファーシルを睨んだ。


「…いや、流石にそれは容認できないし、オーリュウ様も許可してくれないって」


私の言葉にアンネの表情がパッと明るくなった。


「えっー駄目ですか?なら、今だけでもエメさんに甘えていたいですぅ」


ファーシルがそう言って私に抱きついた。


アンネがそれを手で押して、引き離す。


「大きな胸でエメさんが苦しそうなんでやめてください」


「大丈夫ですよアンネさん。私の胸は柔らかいので。ねっ、エメさん?」


とファーシルが私に同意を求めてくる。


「そうなんですか?エメさんは大きいのと小さいのと、どっちが好きなんですか?」


今度はアンネがよく分からないことを訊いてきた。


…おいおい、私は女だぞ?


勘弁してくれ…


と思わず深いため息が出た。


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