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教会のシスターですが何か?  作者: おきゆむ
第二章 やらかして転勤させられたシスターですが何か?
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転勤は仕方ないとしても、せめて誰か送ってよ

何故こうなる…?


大きな荷物を背負って、修道服姿の私は山道をただひたすら歩いていた。


村を出てもう丸一日は経っただろうか…?


もう脚がヘトヘトだ…


早くふかふかのベッドで休みたい…


でも、目的地はまだまだ遠い。


私がこんな目に遭っている理由は勿論、ドラゴンの谷での一件だ。


胸糞ヘタレ勇者と一緒に村に戻った数日後、神父様から突然、転勤を告げられたのだ。


あまりに非情過ぎる…


まあ、転勤は仕方ないとしても、せめて誰か次の転勤先に送ってくれ。


全てはあの胸糞ヘタレ勇者様のせいである。


次、目の前にアイツが現れた時は迷わずその存在を抹消してしまいそうな私がいた。


気を取り直して、一旦休憩を取る。


村で何日かの食糧とお金を頂いた。


途中で馬車でも乗るといい。


と優しく言っていた神父様を思い出す。


…怒りしかない。


「だったら、初めから馬車を手配して送ってよ!」


誰もいない山道で一人声を張り上げた。


仮にも私はレディである。


そんな私に平気で野宿させるあの糞神父を私は一生許さない。


とはいえ、まあおそらく一生会うことはないだろう…


まあ、それが私の人生であり、運命なのだから…


この調子なら、今夜も野宿は避けられそうにない。


荷物の中から地図を取り出す。


この山道を抜けるとインナリィ王国の領土に入る。


私の転勤先はそのインナリィ王国の端っこのタオカモイの町だ。


昼食を取り、地図を仕舞って再び歩き出す。


しばらくすると、歩いてきた山道と別の山道が交わる分岐点に差し掛かる。


その別の山道から何やら音が聞こえてきた。


私は耳を澄まして、その音を確認する。


それが馬車が走る車輪の音だと分かった私は慌てて、その道に目を見開いて視線を向けた。


すると、やがてその道から馬車が見えてきたのだ。


私は道の真ん中に立ち、大きく両手をその馬車に向かって振った。


馬車がどんどん近づいてくる。


一応、道の端へと移動した。


得体も知れない相手に停まってくれる保証はない。


神様!お願いします!どうか停まってくれますように…!


と久々に真剣な気持ちで神様にお願いする。


すると、御者ぎょしゃが手綱を引っ張って、私の目の前で馬車を停めた。


その際、馬が鳴き声を上げる。


神様…ありがとう!


思わず目に涙を浮かべた。

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