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教会のシスターですが何か?  作者: おきゆむ
第一章 ただのシスターですが何か?
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悪く思うなよ

レッドドラゴンが顔を上げて、高く飛んだ私を見上げた。


「まっ、悪く思うなよ」


重力によって、私の身体が自ずと降下する。


その力を利用して、勢いよくドラゴンの頭上へロザリオを叩き落とした。


レッドドラゴンが凄まじい悲鳴を上げる。


ロザリオをレッドドラゴンの頭に炸裂させたあと、そのまま力任せにレッドドラゴンの巨体ごと地面へと押し落とした。


大きな衝撃音が周囲に響き渡る。


レッドドラゴンの頭からロザリオを外し、私は軽やかに地面へと着地した。


大きなロザリオを右肩に置きながら、眼前のレッドドラゴンに目を向ける。


自慢の羽がすっかり垂れてしまっていて、ぐったりと地面に倒れたまま、ピクリとも動かない。


少しやり過ぎたかな…?


そう思いながら、軽く舌を出す。


「…ありがとう。元に戻っていいよ」


そう呟いた。


その瞬間、大きなロザリオが再び元の大きさへと戻る。


時間がなかったので、慌ててチェーンを引きちぎってしまったから、仕方なく右手に収めておく。


視線を自分の体に落とすと、すっかり修道服が汚れてしまっていた。


しかも所々が破けてしまっているではないか…


思わず、左手で頭を抱える。


…最悪だ。


これも全てはあの胸糞ヘタレ勇者のせいだ。


そして、思い出したようにその勇者様を探す。


すると、少し離れた場所で尻餅をついたまま、唖然とこっちを見ていた。


ため息をついて、そっちの方へと歩いていく。


「勇者様、大丈夫ですか?」


胸糞ヘタレ勇者の前で立ち止まり、腰に手を当てて見下ろしながら訊ねる。


胸糞ヘタレ勇者は少し怯えた表情で私を見上げ、ゆっくりと口を開いた。


「な、何なんだ…?一体、お前は何者なんだ…?」


やや、震える口調で私にそう訊いた。


「…あっ?私?」


胸糞ヘタレ勇者の質問に思わず口角を上げる。




「ただのシスターですが…何か?」

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