いつかの夢を模したもの
〘蒼イ成レノ果テ〙
恐怖を殺せど失望が嘲笑う
繋がれ、赫灰に染まりし成れの果てと
能力:
なし
〘灰ノ成レノ果テ〙
明日を殺せど昨日が嘲笑う
繋がれ、赫蒼に染まりし成れの果てと
能力:
なし
「集まっちゃった」
「お前なぁ⋯⋯」
なんだいギイナ、君からちゃんと許可はもらったでしょ。
「お前、本当に人間なのか?なんというか、容赦がなさすぎるだろ」
「私もこの世界に来て、えーと48年かな?まあ、大分私もこの世界に染まってきたしね」
「いやいや安心しろよ」
甲高い音が私の首から鳴り響く。その音は、〘シュヴェルト・ワルツ〙とギイナのナイフが鍔迫り合う音だった。
「お前はもう十分バケモノだ」
「そりゃそうだ。よーし、ご飯食べようギイナ!」
「相変わらずおかしなやつめ」
ギイナはいい人だ。
私の事情も察してくれてるし、その上で助けてもくれる。話も聞いてくれるし、一緒にご飯も食べられる。しかも全部ギイナの奢りだ。いやーラーメンもどきが今日もうまい!
「それで?【錬成】の結果はどうだったんだ?」
「最高だよ、文句無し。銘は〘嬉鬼血華〙、私のおニューの相棒」
〘嬉鬼血華〙
鈍色の蒼赫に染まりし剣
振るう刃は死する者の未来を映し出す
能力:
【赫イ者共】
・〘嬉鬼血華〙で斬られ死亡したものは”赫喰”へと変化する
・赫喰は〘嬉鬼血華〙の所持者の命に従う
【蒼イ者ヘト】
・自身に突き刺すことで赫喰を”蒼喰”へと変化させる
・蒼喰は〘嬉鬼血華〙の所持者を強化する
【血ガ足リヌ】
・〘緋碧ノ眼光〙と同時に装備することで所持者の種族を”灰炭”に変化させる
・種族灰炭が装備した場合赫喰、蒼喰を吸収しその数に応じて身体能力を向上させる
「恐ろしい性能だな。前もそうだが、お前はとにかくバランスブレイカーすぎる。もう少し自重してくれ」
「それに関しては残念だけど諦めてくれ」
ギイナが大きく溜息を付く。
「にしても、何時でもお前の創る武器はリスキーだ。この剣の能力だってそうだし、えーと何だっけ、あの黒と灰色の武器」
「〘シュヴェルト・ワルツ〙のこと?」
「そうそれ!あれだって能力的には自傷をトリガーにした武器だろ?お前は何ていうか自分を大切にしないと言うか⋯⋯ま、好きにすればいいけどさ」
「え〜なになにぃ?心配してくれてるのぉ?相変わらず魔王様は優しいねぇ」
「どっかの邪神さんとは違いますよ」
「誰が邪神だとコラ!」
「おうやんのかコルァ!魔王城で相手してやるよ!」
わたしたちはとってもなかよしなんだよ!!
因みにこんなくだらない喧嘩で魔王城は半壊した。
意外と脆いんだな。
「お前が規格外なんだよ」
「んじゃ、また会ったらご飯奢ってね」
「いつも奢ってるだろうが全く⋯⋯気を付けて帰れよ」
「うん!またね!」
「おう、またな」
さっき急にこんなメッセージが表示された。
[世界に帰還するまで 残り 42:15]
48時間から始まったこのタイマー。このタイマーが鳴ったとき私は少女のいるあの場所に戻るのだろう。それまで残り42時間、さあて。
「新しいおもちゃを手に入れたらすることそれすなわち!」
遊ぶぞー!!
42時間後
「お前なぁ⋯⋯⋯!!」
「やべっ!?遊びすぎて魔王でてきた!?」
付近の魔物をスロートしすぎたせいでポップした魔王様に説教されながら、私のこの世界での30年は幕を閉じた。
あ、そうじゃん。私はすでに前世も含めると48+16で64歳!?
やばい定年退職しないと!あ、だめですかさいですか。
ちくしょう!
帰還する直前。
「お前なぁ!あんなに雰囲気よく別れたのにこんなことで会いたくなかったよ!」
「はい」
「大体なんでここらへんの魔物殺してんだよ!最近食用の魔物が減少してるって言ったよな!」
「⋯⋯はい」
「お前が大食いすぎて魔界の飲食店はいつも素材が不足しているんだよ!それなのにお前がここらへんの魔物を殺すなんて頭がお花畑なんですか!?」
「⋯⋯⋯⋯⋯」
「ん?」
「⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯Zzz」
「寝てんじゃねえよこの林檎野郎がぁ!!」
「ぷげぇっ!?」
蹴り飛ばされてる悔菜が眩く光る。
「「あ」」




