其方は言う
うー⋯⋯⋯全身が痛い。
「あはは、なんだか申し訳ないね」
まだ腕に内蔵の感触が残ってるよ。うえぇぇ⋯⋯。
「ここで吐かないでよ〜。まあ、落ち着くまで少し待つよ」
十分後
「で、聞きたいのは君のこと。だよね?」
そう。
私について知りたいの。
「よしわかった。ん〜そうだなぁ。神様、って言われたらどんなのを想像する?」
神様?神様かぁ。
⋯なんていうか。こう、ひどい奴って感じかな。
「へえ。珍しいね」
そうかな?そうかも。
普通は何でもできるとか、努力すると応えてくれるとかそんな感じになるのかな?でもなあ、なんか好感持てないんだよね。
こう、自分勝手で不平等って感じがする。
「なんで?」
まずもって神様がいるんだったら、死なない生き物に痛覚は付けないよ。未だに頭痛がするし、切られた部分はヒリヒリする。
「なんていうか、お疲れ」
どうも。
というかなんで急に?
「んっとね。君がそうなの」
ん?どゆこと?
「だからね。君が―――」
うんうん。
「神様なの!」
当たり前よ。
「えっ!?むぐ!?」
「ほら――」
驚いている少女の頬を両側からムニュって押し、そしてイケボで囁く。
「こんな可愛い女の子が神様じゃないのはおかしいよ」
「かわっ!?はふう⋯⋯⋯」
「あ、ログアウトした」
茹でダコのように真っ赤になった少女は、湯船に使ったときのような声を漏らしながら蕩けていった。
まあ、ノリで言ったからこんな事になってるけど、時間が経つと
今自分の身に何が起きているのかを再認識する。
え?私って神様なの?
少し整理しよう。
私薙峰 悔菜。
高校生。
津波バッシャーン!
気づけばオギャー!
なんやかんや心臓ぐさー!
生き返って頭グシャー!
もっかい生き返ってグシャー!
また生き返ってバラバラ〜!
で、現在。
わあキリストもドン引くくらい生き返ってるぅ。多分次回予告されても生き残るし、溶鉱炉に沈んでっても3分後には出てきそう。
あ、なんか戻る気がする。
おえ。なにあれ、おえ!あの鎧?めっちゃまずいぃ。気持ち悪いし、毒ぅ?
「なんであれ食べたの⋯」
あれぇ、なんで君も気持ち悪そうにしているのかなぁ。
「貴方がこっちにいる間私が必死に戦ってるんだよ⋯。それなのに、私が気を失ってる間に⋯グフゥ」
「なんか、ゴメン。グフゥ」
ーその頃のイティサ。
「なんでコイツ僕の鎧食っとるんや?意味わからん。キモいんやけど」
「あ〜。で、何だっけ?君についての話だっけ?」
そう。
「ん〜。わかった。説明しよう。君が神様ってことは言ったよね?」
うん。言われたね。
「あれはね、半分正解で半分不正解なんだよね」
どういうこと?
「君はまだ神様じゃなくて神様の卵なんだよね。殻を破るには何かと条件はあるけどそこはいっかな。」
アイアムエッグ了解。条件知らなくていい了解。
「わかればよろしい。まあ、今は特に能力もないけどね。強いて言うならほぼ死なないってことだけ」
ほぼなの?
「そう。君はLVって表示が見えるでしょ?」
うん。
たしかここに来る前の私のLVは180ちょっとで、バランを倒してからは見てないよ。
「バランを倒して、ここに来たときの君のLVは243。じゃあ今は?」
変わっとらんでしょ。
と い う か。LVが99超えるのは普通なのね。
え〜っと、今のLVは。
Σ(゜w゜)!?
165⋯⋯⋯だと!?
私の身長と一緒なのは偶然か、それとも神のいたずらか?
「減ってるでしょ。」
な、なぜだ。
「その数字はね⋯やっぱいいや。教えな〜い」
教えてよ〜。おねが〜い。
「そんな顔したって教えないよ。それに、時間もないしね」
ん?
「コレは余談だけど、君にとってはとっても大事な話。ちょっとここからミュートにしといて」
ミュート中⋯⋯⋯
「ってこと」
えぇ⋯⋯。なにそれ、ちょっと引くんだけど。
「まあ引かれてもしょうがないと思うよ。そして、それを踏まえたうえで君に聞くよ」
うん。
「悔菜ちゃん。君は彼をどうしたい?」
りょーかい。
あ、悔菜さん。それ偶然だよ。




