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毛根迷宮(神が!髪が!)

長らく空きました。……ハンパな笑いですがどうぞ。

迷宮の情報が意外なところから来た。


「近くに小さな迷宮がデキたからちょっくら見てこいや」


情報元は親父だ。


人が飯食ってる時にやってきて、一言目がそれだから、お袋に洗濯物と一緒に干されるんだ。



それで、子分SとGを連れて出かけた。


なぜ、イニシャルかって?とりあえず、目に黒線入れて聞いてみましょう。


『主~!何もしてないと警察に言ってくれ~~!』


あんな格好で歩いていれば、職質されるよね?


下手な抵抗したから、檻の中に入れられました。


スケルトンはメンチ切ってたし。


経歴に傷を付けたスケルトンとグラジャを回収して(なぜか強制的労働に行かされる所だった)未知なる迷宮に挑む!(キリッ!)


『この2日間何してた?主』


「家でグ~タラ」


1人でいる時って楽なんだもん!変なツッコミいらんし。


足と肩に噛みつく2人を連れて、み、未知なる迷宮に……いっ、挑む!(ズルズル)




◆◆◆◆◆




いつまで、噛みついとんねん!グラジャも噛むなら、そこの骨にしなさい!


迷宮の入り口に来た。まだ、発見されたばかりだからか、見張りもいない。


そこ!ナワバリじゃないから、マーキングしない!スケルトンは、記念写真撮らない!


まったく、目を離すとすぐボケをかます。少しは自嘲しろ!


石造りの入り口から中に入る。迷宮の内部は外と同じく石を敷き詰めて造られていた。


どこか生暖かい空気が気持ち悪い。


いくつもの別れ道があり、適当に歩いている。グラジャが道に入る都度、マーキングかましている。


スケルトンはシャベルと袋を持ってそばを離れない。犬の散歩か!


モンスターが現れない。………出来たばかりで、いないのか?


それにしても、生暖かいから、髪の毛が……モッサリしてる!


髪の毛が天パーみたいになって髪が伸びてる!白くはなってないから、セーフ!


見ると、グラジャも体の毛が伸びたのか膨れている。


『ん?どうした?主』


気づいてないのか?

毛玉って言われてもいいレベルだぞ?


「体がまん丸くなってないか?」


『主。今は、食事にも気をつけているから太ることは………なん?』


鏡を見せると固まった。


「何ともないのか?」


『少し蒸れるくらいだが?何の冗談だ?主』


知らんがな~!


スケルトンは?………腰まで伸びた髪をファサ~ってかきあげる。似合わん!


どうやら、髪が伸びていく迷宮のようだ。


髪だけならいいが、ヒゲや腕の毛も伸びてきているみたいだ。このままじゃ、俺も毛玉になるかも知れない。


歩き続けていると、石畳の上に産毛が生えていた。産毛!?


さらに進むとくるぶしくらいの長さの毛が密集している。


『主。バリカン持ってないか?さすがに動き辛い』


「スケルトン!」


手をハサミに変えて、グラジャの毛を刈っていく。虎刈りだが!


スケルトンの髪も伸びている。地面を引きずっているので、こちらも煩わしそうだ。


火を付けてみる。


スケルトンがたいまつになった。ついでにグラジャも。


焦げた2人からの殺意を背に先に進む。


奥に進むにつれて、毛が伸びていく。石畳だけだった毛も壁や天井にも生えてきている。


刈りながら進もう。………火は付けるなよ。


『チッ!』


2人の舌打ちが聞こえた。後で燃やす。


毛が植物の茎並みに太くなり、剣で切りにくくなってきている。それに、火が付きにくい。


あまりの鬱陶しさにスケルトンが火を付けようとライターで付けるが付かなかった。


そろそろ、小さな木の大きさになる頃に、奥に着いたらしい。一面の毛の中で一際大きな毛がそそり立っていた。


《フフフ、立派な毛根を見て皆、恐れおののいているようだな》


声はそれから発せられたようだ。


《もう抜けん!もう細らない!枝毛がなんだ!せっっったいに黒々とした立派な毛になってやる!》


…………なんか泣けてきた。はげた人の最後の一本の生まれ変わりか?


しかし、倒さなければならない。……俺の目的の為に!


一際デカい毛根に向かおうとする体がいつの間にか伸びてきた毛に拘束されて身動きとれない。


スケルトンは亀甲縛りにされていた。グラジャは縛られ悶えていた。


《そのまま養分にしてやる》拘束された体に毛が刺さり、力が抜けていく感覚がある。スケルトンとグラジャは?


グラジャはすでに干からびている。早っ!


スケルトンは……何ともないね。骨だし。飽きたのかその辺の毛を抜いてます。プチプチと。


《おまっ!何してんの!抜かないで~!!》


スケルトンの手の届く範囲の毛は無くなっていた。


《ソイツを捕らえろ!》


しかし、毛達は動こうとはしない。抜かれたくないしね。


俺も手が動くうちに近くの毛を抜いてみる。………拘束がゆるんだ。


「ほどかないと、みんな抜くぞ!」


薄毛で悩んでる人が聞けば、頭を押さえそうな言葉に毛達は反応し、俺から離れた。


《お前まで!》


俺は干からびたグラジャを助けるとスケルトンに渡した。


何してんのかな?グラジャの穴にストロー突っ込んで膨らます?カエルじゃないんだから!やるならやれ!


『我!復活せり!』


腹パンパンに膨らまして威張っても悲しいだけよ?

それでは、メインに行きますか。


《また、抜くのか?こちらも好きで生えた訳でもないのに、見栄えが悪いからと抜かれるのか?脱毛するのか?》


泣き言が聞こえる。しかし、ここで躊躇するわけにはいかない。


「お前、どこに生えていたの?」


《下半身に………》


よし、抜け!スケルトン。


一抱えもある球根に似た毛根を引っこ抜くと、回りの毛が枯れ果てた。


球根に食らいつくグラジャを眺めていると、迷宮の空気が変わる。危険を察知してスケルトンがみんなを置いて逃げ出した。


後で泣かす!


迷宮を抜けると、入り口だけ残し中が塞がれたようだ。


グラジャに聞くと数日すると入り口も消えるらしい。


グラジャの体がマリモみたくなってるのは、球根を食ったせいだろう。こうして、俺達は帰路についた。






≒≒≒≒≒




……Orz


……ワシが見てない間に……毛根が消えた。よければ迷宮からワシの頭に持ってきたものを……コイツは今、頭髪の薄い神々を敵に回したぞ!(おもにワシ!)


干渉はできんが、嫌がらせくらいはしといてやろう!


やっぱ、こまめにチェックせんとダメだな。惜しい毛根を亡くした……。

毛根で検索かけても迷宮は出なかった。(神)

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